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兵庫陶芸美術館「出石焼」展

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 兵庫陶芸美術館で開催されている「出石焼-但馬の小京都で生まれた珠玉のやきもの-」展('20.9.12~11.29まで。観覧料1000円)を観てきました

 この展覧会、すごくきれいでうっとりしました~

 出石焼(いずしやき)は、兵庫県豊岡市の出石一帯で焼かれる磁器で「雪よりも白い」と表現される白磁の生産が主です。
 その素地に白磁彫刻などを施し、美術工芸品として明治時代のセントルイス万博では金賞受賞しましたが、美術品に偏りすぎて高価になり、大量生産もできなかったため、浮き沈みを激しくしながらも現代まで続いています。

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 今回の展覧会では、出石焼の創業から現在まで続く軌跡を辿りながら、出石焼の名品140点を紹介する内容になっていました。

 もう、どれも美しすぎる!
 やはり地の色が白いと、青色の絵付けでも赤絵でも映えますね。
 それに金彩まで加わるのですから、上品でありながら豪華です。

 ですが、それだけではありません。
 チラシの大きな壺は「白磁籠目菊花貼付壺」なのですが、磁土を薄く伸ばして花を作って貼ったり、磁土を細い紐状に何本も作り花器の周囲に編んで篭のように見せたりと本当に手が込んでいます。
 それも透かし彫りの中に貼り花など施しているので、より凝っている作品が多いのです。

 真ん中の飾りを変えているので、裏と表や、360度どこから見ても楽しめるものなどいろいろありました。

 「白磁雲龍貼付耳付壺」は、立体的な水と龍が貼りつけてある壺で、『全集中 水の呼吸 拾の型!』みたいでかっこいい~

 これだけ凝っていれば、1つ作るのにも時間がかかりますし、商売として成立させるのは難しいと思われますが、よくぞ頑張って続けてくれていると感謝したいぐらいです
 出石焼に限らず、途絶えてしまった超絶技巧はたくさんありますが、続けていれば受け継がれやすいですものね。
 今回の展覧会は、伝統文化の継承についても考えさせられる展覧会でした。
 会期終了ギリギリになりましたが、観に行けて良かったです

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 同時開催のテーマ展として「Message-現代陶芸コレクション-」展も開かれています。
 こちらは、素材・形・模様・思考に分かれて展示されています。
 私は模様や形に興味があるのだなと思いました。
 なかなか楽しかったです
 
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 開館15周年記念だけあって、見応えのある展覧会でした

兵庫陶芸美術館
 住所:兵庫県丹波篠山市今田町上立杭4 TEL:079-597-3961
 開館時間:10時~18時(GW4/29~5/5は10時~19時まで。7月の土日は9時30分~19時まで。入館は各閉館の30分前まで)
 休館日:月曜(月曜日が休日にあたる場合は開館、翌平日休館)、年末・年始(12/31・1/1)、展示替え期間 

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