京都 嵯峨嵐山文華館「いちからわかる円山応挙と長沢芦雪」展
京都の展覧会の話が続きますが、6月下旬に嵐山にも行ってきました

今回紹介するのは、嵯峨嵐山文華館です。
以前は百人一首ミュージアム時雨殿だったのを改装し、2018年11月に嵯峨嵐山文華館としてリニューアルオープンされています。
私は時雨殿にも行ったことがなく、嵯峨嵐山文華館としても行くのは今回が初めてです。
展示室は1階と2階にあります。
1階にはカフェもあり、カフェ利用だけでも可能です。
入場券を各階のゲートにかざすと、展示室の中に入れる仕組みになっています。

今回の企画展は「いちからわかる円山応挙と長沢芦雪」展('20.5.23~7.13まで。入館料900円)です。
この展覧会は、タイトル通り応挙と芦雪の作品を紹介した展覧会です。
この展覧会を見ただけで、応挙や芦雪のことが一から全部わかるというものではありませんが、応挙と芦雪の作品を並べて展示されており、芦雪が応挙の下で学んで、更に発展させていく過程はわかります。
どちらかといえば、芦雪が主軸の展覧会かな。
館内は、禁止マークのない作品は写真撮影可です。
ただ、私に写真撮影の腕がないのでピンボケしていますが、少しだけ載せておきます。

左が応挙の、右が芦雪の「牡丹孔雀図」です。
技術的には芦雪は応挙の孔雀をマスターしていますが、応挙の方が上品にまとめあげており、芦雪はちょっと濃い、というかアクの強さを感じます。

こちらも左が応挙、右が芦雪の「鶴・亀図」です。
応挙の方は穏やかな水辺で爽やかさを感じますが、芦雪の方は1羽の鶴は何か物を言いたげな表情でこちらを見てきますし、亀もなんとなくガヤガヤしています。
芦雪は他にも「群亀図」という亀の絵が展示されていたのですが、亀がわちゃわちゃわちゃと描かれています。
「喜雀図」もスズメが賑やかで、まるでスズメの学校みたいです。
たくさん描くというのも芦雪の特徴の1つだそうですが、芦雪の作品を見ていると、人の目を自分の作品に向けさせたいという意思を強く感じます。
それは、自然をそのまま写し取りたいという応挙とはやっぱり違いますね。
ただ、どちらが良いとか優れているとかではなく好みの問題ですし、更には見る方の気分にも左右されます。
疲れている時は応挙の穏やかさに癒されますし、ゆとりがある時は芦雪の明るさに乗せられ、楽しい気分になれます。
どちらもそうした力のある作品が描けるすごい画家だということでしょう。

2階に行き、靴を脱いで入ると、見事な畳の大広間が広がっています。
思わず、「わぁ」と声をあげてしまいました、小さくですけどね
明るく広いので気持ちがいいです。
2階は全て芦雪の作品の展示でした。

こちらは「岩上猿・唐子遊図屏風」です。
猿図の方は、今の画家が描いたといってもおかしくないぐらい斬新さがあります。
唐子図は、応挙から学んだかわいい仔犬が何匹もコロコロと遊びまわっていました。
伝統と革新、芦雪はやっぱり応挙の弟子なのだと思いました。

この美術館は元・百人一首ミュージアムだと始めに書きましたが、1階に百人一首の展示コーナーがあり、詠み人のフィギュアがずらりと並んでいます。

結構、皆表情豊かで面白いです。
2階の畳の大広間では、競技かるた大会が開かれることもあるそうですよ。
競技かるたって、こんなに広いところで競い合うのですね。

窓からは、緑の嵐山や大堰川が見えます。
新緑がきれい~。
展覧会も良かったですし、美術館自体も気持ち良く、気分が晴れました。
また行きたくなる美術館でした。
嵯峨嵐山文華館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 TEL:075-882-1111
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで) 休館日:火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替期間

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今回紹介するのは、嵯峨嵐山文華館です。
以前は百人一首ミュージアム時雨殿だったのを改装し、2018年11月に嵯峨嵐山文華館としてリニューアルオープンされています。
私は時雨殿にも行ったことがなく、嵯峨嵐山文華館としても行くのは今回が初めてです。
展示室は1階と2階にあります。
1階にはカフェもあり、カフェ利用だけでも可能です。
入場券を各階のゲートにかざすと、展示室の中に入れる仕組みになっています。

今回の企画展は「いちからわかる円山応挙と長沢芦雪」展('20.5.23~7.13まで。入館料900円)です。
この展覧会は、タイトル通り応挙と芦雪の作品を紹介した展覧会です。
この展覧会を見ただけで、応挙や芦雪のことが一から全部わかるというものではありませんが、応挙と芦雪の作品を並べて展示されており、芦雪が応挙の下で学んで、更に発展させていく過程はわかります。
どちらかといえば、芦雪が主軸の展覧会かな。
館内は、禁止マークのない作品は写真撮影可です。
ただ、私に写真撮影の腕がないのでピンボケしていますが、少しだけ載せておきます。

左が応挙の、右が芦雪の「牡丹孔雀図」です。
技術的には芦雪は応挙の孔雀をマスターしていますが、応挙の方が上品にまとめあげており、芦雪はちょっと濃い、というかアクの強さを感じます。


こちらも左が応挙、右が芦雪の「鶴・亀図」です。
応挙の方は穏やかな水辺で爽やかさを感じますが、芦雪の方は1羽の鶴は何か物を言いたげな表情でこちらを見てきますし、亀もなんとなくガヤガヤしています。
芦雪は他にも「群亀図」という亀の絵が展示されていたのですが、亀がわちゃわちゃわちゃと描かれています。
「喜雀図」もスズメが賑やかで、まるでスズメの学校みたいです。
たくさん描くというのも芦雪の特徴の1つだそうですが、芦雪の作品を見ていると、人の目を自分の作品に向けさせたいという意思を強く感じます。
それは、自然をそのまま写し取りたいという応挙とはやっぱり違いますね。
ただ、どちらが良いとか優れているとかではなく好みの問題ですし、更には見る方の気分にも左右されます。
疲れている時は応挙の穏やかさに癒されますし、ゆとりがある時は芦雪の明るさに乗せられ、楽しい気分になれます。
どちらもそうした力のある作品が描けるすごい画家だということでしょう。

2階に行き、靴を脱いで入ると、見事な畳の大広間が広がっています。
思わず、「わぁ」と声をあげてしまいました、小さくですけどね

明るく広いので気持ちがいいです。
2階は全て芦雪の作品の展示でした。

こちらは「岩上猿・唐子遊図屏風」です。
猿図の方は、今の画家が描いたといってもおかしくないぐらい斬新さがあります。
唐子図は、応挙から学んだかわいい仔犬が何匹もコロコロと遊びまわっていました。
伝統と革新、芦雪はやっぱり応挙の弟子なのだと思いました。

この美術館は元・百人一首ミュージアムだと始めに書きましたが、1階に百人一首の展示コーナーがあり、詠み人のフィギュアがずらりと並んでいます。

結構、皆表情豊かで面白いです。
2階の畳の大広間では、競技かるた大会が開かれることもあるそうですよ。
競技かるたって、こんなに広いところで競い合うのですね。

窓からは、緑の嵐山や大堰川が見えます。
新緑がきれい~。
展覧会も良かったですし、美術館自体も気持ち良く、気分が晴れました。
また行きたくなる美術館でした。
嵯峨嵐山文華館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 TEL:075-882-1111
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで) 休館日:火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替期間

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