東京展覧会巡り② 国立新美術館&山種美術館

 前回の記事からそれほど間を置くことなく記事を書くつもりだったのですが、予想を全くしていなかった状態で仕事が急に忙しくなり、残業続きで家に帰るとぐったりして寝てしまうという日々を過ごしています
 土日は元々用事が入っていたり、用がない時は寝ており、昨日は寝たり起きたりしながら結局15時間ぐらい寝たような。
 ようやく回復したのでブログを書く気力もわいてきたのですが、予告していたミュシャ展は先週終わってしまいました。
 ハァ~
 ですが感動したので、簡単になってしまってもこの展覧会の記録は残しておこうと思います

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 前置きが長くなってしまいましたが、国立新美術館で「ミュシャ展」('17.3.8~6.5まで。観覧料1600円)が開催されていました。
 (時間がなく急いで撮ったのでピンボケでスミマセン)

 今回の展覧会では、ミュシャが祖国のために描いた渾身の大作「スラブ叙事詩」全20点が一挙公開されていました

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 大きくてすごい迫力です!
 サイズは揃ってないのですが、縦6m×横8mクラスの大作がズラリと並ぶのですから、それだけで圧倒されます。
 国立新美術館の広い展示室であっても、順番には掛けられなかったぐらいですから。
 スラブ叙事詩の下絵は、堺のミュシャ館で観たことがあって、その時もすごいなぁと思ったのですが、本画はまた格別ですね。
 圧巻です

     muchayama2.jpg
 スラブ叙事詩は、ミュシャが祖国チェコに帰り祖国のために自分で資金を調達し、50歳から16年かけてスラブ民族の苦難と栄光の歴史を描いた作品群です。
 
 絵の中に描かれている民衆はモデルがいて、ミュシャは本物の民衆を描いていたのですが、その表情が皆ことさら厳しく、中欧の歴史を詳しく知らなくても絵を見て栄光より苦難の歴史の方が長かったことがわかります。
 それゆえ人々の結束は固くなり、幾多の苦難を乗り越えられたのでしょう。
 ミュシャは同胞に対しては手を堅く携えることを、国外の者には、いくら支配しようと目論んでもスラブ民族の結束は強く、決して屈することはないということを全ての者に知らしめようという想いで、これらの作品を描いたのではないかと思いました。

 残念ながらこれらの作品は、発表された時にはあまり評価を受けなかったようですが、それは第一次世界大戦が終わった翌年の1919年だったので、終戦後の開放感に浸っている時に暗く重い歴史を見せられることに国民がしんどさを感じたのではないかなと思いました。
 なんせ絵の中の皆がすごい表情で「歴史を忘れるな!結束せよ!」と訴えかけてくるのですから、『わかっているけどちょっとぐらい休ませてよ』と私でも思うかも(笑)。
 とにかく力のある作品群でした。

     muchayama7.jpg
 展覧会では、華やかなアール・ヌーヴォー期の作品も展示されていましたよ
 こちらは堺のミュシャ館所蔵作品が多かったです。
 展示会場を選ぶとはいえ、ミュシャといえば日本では昔から紹介しているのが大阪・堺なので、やっぱりこの展覧会は大阪でも巡回して欲しかったです。
 
 図録は2400円でした。
 スラブ叙事詩の作品1枚1枚について詳しく解説されていたので購入しました。
 ショップがすごく混んでいて、レジまでに30分以上並びました

 なかなかスラブ叙事詩を一堂に観る機会はないので、観に行って本当に良かったです。
 心に残る展覧会でした

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 山種美術館では「花・Flower・華-琳派から現代へ-」展('17.4.22~6.18まで。入館料1000円)が開催されています。

 草花をモチーフにした作品ばかりを展示した展覧会です。
 美しいですね~
 気持ちが晴れやかになりました

 展示は描かれている花によって季節を分けてあり、夏が一番作品数が多かったのですが、私も夏と秋の作品が好みでした。
 どの作品も良かったのですが、小林古径の「白華小禽」は鳥の青さを白い泰山木が引き立てておりきれいでしたね~。
 杉山寧の「朝顔図」も色がすごく深くて美しかったです。
 杉山さんはサインの字がものすごくきっちりしており、几帳面でまじめな性格だったのではないかと思いました。

 速水御舟の「桔梗」や酒井抱一の「秋草図」、木村武山の「秋色」も良かったです。
 でも、今回一番良かったのはチラシの表紙絵にもなっている、田能村直入の「百花」です。
 巻子に色鮮やかな花が踊るように描かれており、しばらく魅入ってしまいました
 本当に100花が描かれているのかと思い、私も数えてみたのですがちゃんとありました。
 よく見たら奥書があり、そこに花の種類まで書いてありました。
 気付くのが遅く無駄な努力をしてしまいました(笑)。

 図録はA5サイズで厚さも薄いハンディ版で1100円でした。
 このクオリティなら1000円だろうと思いながらも購入しました(笑)。

 この展覧会は6/18までなので、今(6/11現在)まだ開催中です。
 花の展覧会は華やかで良かったですよ

 muchayama6.jpg
 美術館の床を見ると、栖鳳の「班猫」が。
 やっぱりかわいいですね

国立新美術館
 住所:東京都港区六本木7-22-2 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
 開館時間:10時~18時(金曜は20時まで。入館は各閉館の30分前まで)
 休館日:火曜(祝日の場合は翌日休館)、年末年始

山種美術館
 住所:東京都渋谷区広尾3-12-36 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル 受付時間8時~22時まで)
 開館時間:10時~17時(入館は30分前まで) 
 休館日:月曜(祝日は開館、翌日火曜日は休館)、展示替え期間、年末年始
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ミュシャ展

おつかれさまです。
お仕事忙しかったのですね。気候も安定してなくて、暑かったり寒かったりで。
体調崩しがちですもんね。
気をつけてくださいね。

ミュシャ展、行かれたのですね。
私は、テレビの紹介で見ただけですが、すごい迫力だし、あのミュシャがこんなのも描いてたってのにびっくりしました。
一般の人たちのなかなか、厳しいお顔が東欧の歴史を物語るというか、民族の誇りや団結を表してるのですね。
実は、私ほんの二三年前まで「チェコスロバキア」やと思ってて、東欧方面に出張に行く人に「チェコスロバキアやねえ^^」て言うたら、「いや、チェコ。とっくの昔に分かれてるよ・・・」って。アホでした。

堺の美術館、ミュシャの一度見に行ったことあります。
与謝野晶子の文学館も併設でしたっけ?

山種美術館のお花のいいですねえ。
春らしく鮮やかで。きれいだし~ずっと眺めていたいですね。
猫ちゃんは、やっぱり可愛い。床にプリントされてるんですね。
私は、前の山種しか行ったことなくて~
又、行ってみたいですね。

ややこしい

東欧と書いてしまいましたが、今は正確には中欧でして(修正しました)、中欧から東欧にかけての歴史はややこしいです。
私はチェコにもスロバキアにも行ったことはないのですが、オーストリアには行ったことがあり、1回目に行った時はまだチェコスロバキアでしたが、2回目に行った時はチェコとスロバキアに分かれてました。
もう20年以上前ですかね。
その時に中欧の歴史も少し勉強したのですが、やっぱり実際に行ってみないと、頭への残り方が違います。
いつかチェコにもスロバキアにもハンガリーにも行ってみたいです。

堺のミュシャ館は以前は与謝野晶子の資料館と同じ建物にありましたが、今は与謝野晶子資料館は千利休関連の施設と一緒になり「さかい利晶の杜」になっています。
分離後は私もまだ行ったことがありませんが、ミュシャ館は多分以前のままだと思います。

山種さんの展覧会良かったですよ。
ただ場所が坂の上で、行くのが少し面倒です。
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Ms.れでぃ

Author:Ms.れでぃ
関西を中心にお話します。
基本的には、遊びに行って、お昼を食べて、おみやげに家で食べれるものを買って帰るというパターンになっています。(最近パターン通りになっていませんが)
ローカルネタになりますが、訪問していただけるとうれしいです。

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