大阪 大阪歴史博物館&国立国際美術館の展覧会('16.6.18)
行こうと思っていた展覧会の会期終了がもう後がないぐらい迫っていたので、昨日(6/18)自転車に乗って行ったのですが、暑かった~!
いえ、熱かったといってもよいぐらいです。
それも熱いを通り越して、太陽の光が痛かった

日焼け止めを塗って、長袖のカーディガンに手袋、帽子をかぶって完全武装をしていたにもかかわらず、突き刺さるような熱さを感じましたからね。
紫外線おそるべしです
さて、その太陽と戦いながら向かったのは、大阪歴史博物館と国立国際美術館です

大阪歴史博物館で開催されているのは「大阪歴史博物館開館15周年記念特別展 近代大阪 職人(アルチザン)図鑑-ものづくりのもにがたり」展('16.4.29~6.20まで。観覧料1000円)です。
この展覧会は、明治維新後の工芸品は東京を中心に発展しましたが、大阪の近代工芸品も負けず劣らず素晴らしい作品がありましたよという紹介をした展覧会です。

東京の近代工芸品は、万博などを通して世界に向けてアピールという意味合いが強かったためか、派手さがあり凝っていて素晴らしいのですが、ちょっと一般向けとは言い難い面があります。
それに比べて、今回の大阪の職人技の作品は素晴らしさでは変りはないのですが、もう少し日常的に楽しめそうな落ち着いた印象の作品が多かったです。
美しいですが壊れるのが怖くてタンスのこやしになりそうな工芸品ではなく、ハレの場のみでの使用になったとしても、大切に愛用されていたのだろうなという感じを受けました。
とは言っても、薮明山の薩摩焼などは美しすぎて絶対使えないですけどね(笑)。
薮明山、本当にきれいだったな~

芝山象嵌の琴も凝っていたなぁ
松本喜三郎の生人形は、パッと見て本物の人間の顔が下にあるように見えてビックリしました
そうそう、「日本美術協会大阪支会名簿」というのがあったのですが、NHKの朝ドラの「あさが来た」であさの夫の新次郎さんのモデルである「広岡信五郎」さんの名前がありました。
その横には広岡久右衛門の名前も。
この久右衛門さんは、お父さんか弟さんかはわかりませんでしたけどね
個人蔵の作品も多く、今までスポットが当たっていなかった大阪の近代工芸品を楽しめる貴重な展覧会になっており、良かったです
中之島の国立国際美術館で特別展として開催されているのは、「森村泰昌 自画像の美術史 「私」と「わたし」が出会うとき」展('16.4.5~6.19まで。観覧料1300円)です。
ご存知美術家の森村泰昌さんが、名画の登場人物や歴史上の人物に自ら扮して撮影した作品を地元大阪で開催する大規模個展です。
この展覧会は、そのまま見ても楽しいかもしれませんが、元の絵を知っていたら更に面白く見れます。
そっくりだと思えるものからちょっと違うなと思えるものまで(笑)。
作品は写真撮影可だったので少し紹介させていただきましょう

左がレオナルド・ダヴィンチ、右がデューラーの自画像、両方ともすごい!
日本人の扮装とは思えないほどよく似ていました


ちょっと照明の光が入ってしまいましたが、こちらはフェルメールの「青衣の女」を模した作品です。
森村さんの作品って、元の絵を忠実に復元しているのかと思ったのですが、この作品はちょっと違ってました。
元の「青衣の女」は、女性は手紙を読んでおり画中画は不鮮明ですが、森村さんの今回の作品では女性は立ってられるだけです。
そして、画中画には同じくフェルメールの「絵画芸術」が描かれています。
もちろん絵画芸術の方も森村さんが扮装されています。
いろいろ工夫をされているのですね
今回、森村さんはゴッホに力を入れられていたみたいですが、私はちょっとイメージが違うなと思いました。
でもアンリ・ルソーはそっくりでした。
日本の近代洋画のコーナーがあったのですが、そちらは似ているのですが濃すぎるぐらい濃かったです(笑)。
山口小夜子さんに模したのは、本物かと思うぐらいに美しかったですね。
「動くウォーホル」も面白かったなぁ
見られる(演じる)「私」と見る「わたし」との出会い、考えれば何やら難しい哲学のような主題を含んでいそうですが、観客として森村さんの「私」と「わたし」の出会いを単純に楽しませていただきました
国立国際美術館では、コレクション展のコーナーで「グラフィックデザインの華 田中一光ポスター展」('16.4.5~19まで。特別展の料金で観覧できるが単独では観覧料430円)が開催されていました。

田中一光さんのデザインは、形の補完やヒトの顔認知機能など知覚心理を応用したデザインが多くて面白いですね
写真左のポスターなんて、四角形、台形、三角形、円、半円だけの組み合わせで日本髪の女性に見えますものね
日本の伝統的なモチーフをヒトの知覚で補わせるまで簡略したデザインや幾何学模様で表現するなんて、田中一光ってすごいセンスだなと思わせた展覧会でした

美術館までの行き来は暑くて大変でしたが、展覧会はどれも面白かったです
7月になるとまたいろんな展覧会が・・・。
夏の暑さに負けずに頑張ろうかな
大阪歴史博物館
住所:大阪市中央区大手前4-1-32 TEL:06-6946-5728
開館時間:9時半~17時(金曜は20時まで) 休館日:火曜、年末年始(12月28日~1月4日)
国立国際美術館
住所:大阪市北区中之島4-2-55 TEL:06-6447-4680
開館時間:10時~17時(金曜は19時まで。入館は閉館の各30分前まで) 休館日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日休館)、展示替え休館あり
いえ、熱かったといってもよいぐらいです。
それも熱いを通り越して、太陽の光が痛かった


日焼け止めを塗って、長袖のカーディガンに手袋、帽子をかぶって完全武装をしていたにもかかわらず、突き刺さるような熱さを感じましたからね。
紫外線おそるべしです

さて、その太陽と戦いながら向かったのは、大阪歴史博物館と国立国際美術館です


大阪歴史博物館で開催されているのは「大阪歴史博物館開館15周年記念特別展 近代大阪 職人(アルチザン)図鑑-ものづくりのもにがたり」展('16.4.29~6.20まで。観覧料1000円)です。
この展覧会は、明治維新後の工芸品は東京を中心に発展しましたが、大阪の近代工芸品も負けず劣らず素晴らしい作品がありましたよという紹介をした展覧会です。


東京の近代工芸品は、万博などを通して世界に向けてアピールという意味合いが強かったためか、派手さがあり凝っていて素晴らしいのですが、ちょっと一般向けとは言い難い面があります。
それに比べて、今回の大阪の職人技の作品は素晴らしさでは変りはないのですが、もう少し日常的に楽しめそうな落ち着いた印象の作品が多かったです。
美しいですが壊れるのが怖くてタンスのこやしになりそうな工芸品ではなく、ハレの場のみでの使用になったとしても、大切に愛用されていたのだろうなという感じを受けました。
とは言っても、薮明山の薩摩焼などは美しすぎて絶対使えないですけどね(笑)。
薮明山、本当にきれいだったな~


芝山象嵌の琴も凝っていたなぁ

松本喜三郎の生人形は、パッと見て本物の人間の顔が下にあるように見えてビックリしました

そうそう、「日本美術協会大阪支会名簿」というのがあったのですが、NHKの朝ドラの「あさが来た」であさの夫の新次郎さんのモデルである「広岡信五郎」さんの名前がありました。
その横には広岡久右衛門の名前も。
この久右衛門さんは、お父さんか弟さんかはわかりませんでしたけどね

個人蔵の作品も多く、今までスポットが当たっていなかった大阪の近代工芸品を楽しめる貴重な展覧会になっており、良かったです


中之島の国立国際美術館で特別展として開催されているのは、「森村泰昌 自画像の美術史 「私」と「わたし」が出会うとき」展('16.4.5~6.19まで。観覧料1300円)です。
ご存知美術家の森村泰昌さんが、名画の登場人物や歴史上の人物に自ら扮して撮影した作品を地元大阪で開催する大規模個展です。
この展覧会は、そのまま見ても楽しいかもしれませんが、元の絵を知っていたら更に面白く見れます。
そっくりだと思えるものからちょっと違うなと思えるものまで(笑)。
作品は写真撮影可だったので少し紹介させていただきましょう



左がレオナルド・ダヴィンチ、右がデューラーの自画像、両方ともすごい!
日本人の扮装とは思えないほどよく似ていました




ちょっと照明の光が入ってしまいましたが、こちらはフェルメールの「青衣の女」を模した作品です。
森村さんの作品って、元の絵を忠実に復元しているのかと思ったのですが、この作品はちょっと違ってました。
元の「青衣の女」は、女性は手紙を読んでおり画中画は不鮮明ですが、森村さんの今回の作品では女性は立ってられるだけです。
そして、画中画には同じくフェルメールの「絵画芸術」が描かれています。
もちろん絵画芸術の方も森村さんが扮装されています。
いろいろ工夫をされているのですね

今回、森村さんはゴッホに力を入れられていたみたいですが、私はちょっとイメージが違うなと思いました。
でもアンリ・ルソーはそっくりでした。
日本の近代洋画のコーナーがあったのですが、そちらは似ているのですが濃すぎるぐらい濃かったです(笑)。
山口小夜子さんに模したのは、本物かと思うぐらいに美しかったですね。
「動くウォーホル」も面白かったなぁ

見られる(演じる)「私」と見る「わたし」との出会い、考えれば何やら難しい哲学のような主題を含んでいそうですが、観客として森村さんの「私」と「わたし」の出会いを単純に楽しませていただきました

国立国際美術館では、コレクション展のコーナーで「グラフィックデザインの華 田中一光ポスター展」('16.4.5~19まで。特別展の料金で観覧できるが単独では観覧料430円)が開催されていました。


田中一光さんのデザインは、形の補完やヒトの顔認知機能など知覚心理を応用したデザインが多くて面白いですね

写真左のポスターなんて、四角形、台形、三角形、円、半円だけの組み合わせで日本髪の女性に見えますものね

日本の伝統的なモチーフをヒトの知覚で補わせるまで簡略したデザインや幾何学模様で表現するなんて、田中一光ってすごいセンスだなと思わせた展覧会でした


美術館までの行き来は暑くて大変でしたが、展覧会はどれも面白かったです

7月になるとまたいろんな展覧会が・・・。
夏の暑さに負けずに頑張ろうかな

大阪歴史博物館
住所:大阪市中央区大手前4-1-32 TEL:06-6946-5728
開館時間:9時半~17時(金曜は20時まで) 休館日:火曜、年末年始(12月28日~1月4日)
国立国際美術館
住所:大阪市北区中之島4-2-55 TEL:06-6447-4680
開館時間:10時~17時(金曜は19時まで。入館は閉館の各30分前まで) 休館日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日休館)、展示替え休館あり
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