京都・西宮 清水三年坂美術館&西宮市大谷記念美術館
今日(5/19)で終了の展覧会を急いで紹介いたします。
ちなみに、大谷美術館の方は昨日行ってきました。
三年坂美術館の方は、ちょっと前だったのですけどね

清水三年坂美術館では「加納夏雄と海野勝珉 帝室技芸員シリーズⅣ 金工」展('13.2.22~5.19まで。入館料500円)が開催されています。
この美術館の展覧会を紹介をする時は、いつも同じ感想になってしまいます。
凄い!の一言です。
凄いだけでなく、美しい工芸品ばかりなので、見ていてうっとりしてしまいます
海野勝珉はこの美術館でもよく取り上げられていますが、加納夏雄の方は私はあまり知らないので少し調べてみました。
京都生まれの彫金家で、7歳で刀剣商の養子になり、27歳で江戸に行き明治の初めまで刀装具を作っていたみたいです。
その腕がすごかったのでしょう、宮内庁から明治天皇の刀装具の製作も依頼されたみたいです。
明治新政府からは、新貨幣の原型製作の仕事に従事するように言われ大阪の造幣局にも出仕したそうです。
明治9年の廃刀令により刀装具制作を断念し、東京に戻ってからは花瓶などの生活用具を中心に製作したそうです。

加納夏雄の作品は、今回の展覧会でも刀の鍔が多かったです。
鍔の表と裏に違う図柄が彫金されているのですが、表に牡丹、裏に葉にとまっている蝶など小さな刀の鍔に生命が感じられるデザインです。
ですが、ごちゃごちゃしておらず、デザインはシンプルで繊細です。
美しいですね~

海野勝珉は、彫りたいものをとことん彫るという感じで、豪華絢爛な絵画のような印象を受けます。
こちらも美しいです

静かな空間で美しい工芸品を眺めて、幸せな気持ちになりました

オススメの展覧会です。

西宮市大谷記念美術館では「とら虎トラ 甲子園の歴史と日本画における虎の表現」展('13.4.6~5.19まで。入館料800円)が開催されています。
この展覧会は、「虎」をテーマにした展覧会で、甲子園の古いポスターから虎の日本画を一堂に集めての展示となっています
、面白い企画ですね~
私は阪神タイガースファンなのですが、あまり甲子園のポスター等には興味がわかなかったのですが(苦笑)、虎の日本画の方は興味津々で心ウキウキしながら観て周りました

展覧会は前後期に分かれて展示替えがあったのですが、探幽・応挙、若冲、芦雪などの近世から栖鳳、華香、五雲などの近代の虎までずらりと虎ばかりが並んでいます。
どれも特徴があり楽しいのですが、ファン投票がありまして、現段階で一番人気が円山応挙の「水呑虎図」(右チラシ)です。
かくいう私もこの虎に一票いれました(笑)。
日本には虎が生息していないので、大陸からの絵画の模写等で虎を知って描いたり、モデルにネコを使ったり、想像で描いたりしているのが多く、虎じゃないよねという作品も多いのですが、応挙のこの虎は毛並といい、目といい、体のしなやかさといい、まさしく虎です
背中の辺りは輪郭線がなく、毛の表現で形を作っています。
触ったら気持ち良さそうです。
虎の毛といえば、全体としては虎っぽく見えないのですが、虎の毛皮の部分だけはやけに細かく描いている虎像は結構ありました。
こんなに細かく描いて時間がかかっただろうなと思いましたが、虎を表現する上で毛皮の部分は重要だったのでしょう。
おそろしく目つきが鋭く迫力がある虎は、岸駒の「真虎図」です。
逆に少女マンガのようにかわいい表情をしているのは、宋紫石の「虎図」です。
狩野興甫の「四睡図」もほのぼの系でかわいいので見てくださいね
図録は1500円です。
いろんな虎を見比べられるので、お好きな虎が一枚は必ず見つかると思います。
楽しい展覧会でオススメです
どちらの展覧会も今日(5/19)までです。
京都と西宮なので今から両方行くのは難しいかもしれませんが、お近くに行かれる場合は、どちらかだけでも寄ってみてくださいね。
どちらも良かったですよ
清水三年坂美術館
住所:京都市東山区清水3-337-1 TEL:075-532-4270
開館時間:10時~17時(入館16時半まで) 休館日:月・火(祝日開館)、展示替期間、臨時休館あり
西宮市大谷記念美術館
住所:西宮市中浜町4-38 TEL:0798-33-0164
開館時間:10時~17時(入館は16時半まで) 休館日:水曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
ちなみに、大谷美術館の方は昨日行ってきました。
三年坂美術館の方は、ちょっと前だったのですけどね


清水三年坂美術館では「加納夏雄と海野勝珉 帝室技芸員シリーズⅣ 金工」展('13.2.22~5.19まで。入館料500円)が開催されています。
この美術館の展覧会を紹介をする時は、いつも同じ感想になってしまいます。
凄い!の一言です。
凄いだけでなく、美しい工芸品ばかりなので、見ていてうっとりしてしまいます

海野勝珉はこの美術館でもよく取り上げられていますが、加納夏雄の方は私はあまり知らないので少し調べてみました。
京都生まれの彫金家で、7歳で刀剣商の養子になり、27歳で江戸に行き明治の初めまで刀装具を作っていたみたいです。
その腕がすごかったのでしょう、宮内庁から明治天皇の刀装具の製作も依頼されたみたいです。
明治新政府からは、新貨幣の原型製作の仕事に従事するように言われ大阪の造幣局にも出仕したそうです。
明治9年の廃刀令により刀装具制作を断念し、東京に戻ってからは花瓶などの生活用具を中心に製作したそうです。

加納夏雄の作品は、今回の展覧会でも刀の鍔が多かったです。
鍔の表と裏に違う図柄が彫金されているのですが、表に牡丹、裏に葉にとまっている蝶など小さな刀の鍔に生命が感じられるデザインです。
ですが、ごちゃごちゃしておらず、デザインはシンプルで繊細です。
美しいですね~


海野勝珉は、彫りたいものをとことん彫るという感じで、豪華絢爛な絵画のような印象を受けます。
こちらも美しいです


静かな空間で美しい工芸品を眺めて、幸せな気持ちになりました


オススメの展覧会です。

西宮市大谷記念美術館では「とら虎トラ 甲子園の歴史と日本画における虎の表現」展('13.4.6~5.19まで。入館料800円)が開催されています。
この展覧会は、「虎」をテーマにした展覧会で、甲子園の古いポスターから虎の日本画を一堂に集めての展示となっています

、面白い企画ですね~

私は阪神タイガースファンなのですが、あまり甲子園のポスター等には興味がわかなかったのですが(苦笑)、虎の日本画の方は興味津々で心ウキウキしながら観て周りました



展覧会は前後期に分かれて展示替えがあったのですが、探幽・応挙、若冲、芦雪などの近世から栖鳳、華香、五雲などの近代の虎までずらりと虎ばかりが並んでいます。
どれも特徴があり楽しいのですが、ファン投票がありまして、現段階で一番人気が円山応挙の「水呑虎図」(右チラシ)です。
かくいう私もこの虎に一票いれました(笑)。
日本には虎が生息していないので、大陸からの絵画の模写等で虎を知って描いたり、モデルにネコを使ったり、想像で描いたりしているのが多く、虎じゃないよねという作品も多いのですが、応挙のこの虎は毛並といい、目といい、体のしなやかさといい、まさしく虎です

背中の辺りは輪郭線がなく、毛の表現で形を作っています。
触ったら気持ち良さそうです。
虎の毛といえば、全体としては虎っぽく見えないのですが、虎の毛皮の部分だけはやけに細かく描いている虎像は結構ありました。
こんなに細かく描いて時間がかかっただろうなと思いましたが、虎を表現する上で毛皮の部分は重要だったのでしょう。
おそろしく目つきが鋭く迫力がある虎は、岸駒の「真虎図」です。
逆に少女マンガのようにかわいい表情をしているのは、宋紫石の「虎図」です。
狩野興甫の「四睡図」もほのぼの系でかわいいので見てくださいね

図録は1500円です。
いろんな虎を見比べられるので、お好きな虎が一枚は必ず見つかると思います。
楽しい展覧会でオススメです

どちらの展覧会も今日(5/19)までです。
京都と西宮なので今から両方行くのは難しいかもしれませんが、お近くに行かれる場合は、どちらかだけでも寄ってみてくださいね。
どちらも良かったですよ

清水三年坂美術館
住所:京都市東山区清水3-337-1 TEL:075-532-4270
開館時間:10時~17時(入館16時半まで) 休館日:月・火(祝日開館)、展示替期間、臨時休館あり
西宮市大谷記念美術館
住所:西宮市中浜町4-38 TEL:0798-33-0164
開館時間:10時~17時(入館は16時半まで) 休館日:水曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
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