大阪 国立国際美術館 「エル・グレコ展」

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 国立国際美術館で開催されている「エル・グレコ展」('12.10.16~12.24まで。観覧料1500円)を昨日観てきました。
 実は開催初期に1回、中期に1回観に行っており、今回で3回目です。
 いやぁ、回数を重ねるごとにグレコの魅力が増して見えるような展覧会でした

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 エル・グレコ(1541-1614)は、ギリシアのクレタ島出身でスペインで活躍した画家です。
 エル・グレコとは「ギリシア人」という意味だということは有名ですが、本名はドメニコス・テオトコプーロスといい、スペインで活躍している間もずっとギリシア語の名前のサインをし続けていたことからエル・グレコという通称がついたと言われています。
 普通サインって、左右の下の隅っこの方に書かれていることが多いと思いますが、グレコの絵を実際に見てみますと、字はそんなに大きくないのですが、位置は右中央とかに書いてあり、結構自我が強い人なのかなぁと思いました。
 ですが、自画像を見てみると、我が強いというよりは好奇心旺盛な少年のような目をしていて、いきいきとした印象です(チラシ上段)。

 グレコの人物画って、ちょっと顔色が悪いのですが、目が大きくて顔が小さくて8頭身スタイルなので、漫画チックでかわいいです
 グレコの次の世代のムリーリョの宗教画も漫画チックでかわいいんですけどね
 
 グレコの描くキリスト像は、かなりイケメンです。
 マリアも若くかわいいので、2人並んだ「聖母の前に現れるキリスト」はまるで恋人同士みたいですよ。

 絵の人物画はかわいいのですが、グレコは結構科学的に物を考える人だったみたいで、構図など計算しつくして描かれたみたいです。
 背が高くスタイル良く見せることは優美さにつながると考え、人物に「逆S字」のポーズを取らせています。

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 今回の最大の見所の「無原罪のお宿り」も聖母マリアの上の天使から下の天使まで、流れが大きな逆S字になっているのが少し離れて見るとよくわかりますので、見てみてくださいね。

 全体的なプロポーションも大切に描かれていますが、私が注目したのは「手」です。
 指も爪も長くて美しい
 その美しい指で表現される手の表情の優美なこと!
 「聖アンナのいる聖家族」は、マリアの表情も美しいのですが、爪がピンク色できれいですし、右側のヨセフの手も優しいので、是非「手」も注目して見てください

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 この展覧会、大阪では今日(12/24)で最後なのですが、今日は19時まで(入館は18時半まで)開催されています。
 グレコの描く肖像画は、見る人と視線が合うことが多いので、人が少ないときに行くとこちらが絵を見るというより、絵の方が一斉にこっちを見つめてきます 
 その視線に負けてしまいそうになるので、こちらが優勢になって見るならば、人の多い昼間の方がよいでしょう。
 「いや、自分も絵に見られたい」と思われる方は、人の少ない時間帯、とくに夜間拝観時間がオススメです

 遠くからと近くから、そして中ぐらいの距離からも見てくださいね。
 いろいろ見え方が違ってくると思いますよ。
 
 図録は2400円でした。
 ちょっと高いですが、なかなか内容が良く気に入っています。

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 展示数は51点とそんなに多くはないですが、世界中からグレコだけの作品をこれだけ集めた展覧会は、本場スペインでもそうできない展覧会だと思います
 チラシも4種類ほど作られたみたいで、美術館の力の入れ具合がわかるというものです。

 大阪の皆様は、今日(12/24)までですが、滅多にないチャンスですのでこの機会をお見逃しなく
 この後、東京に巡回される予定(東京都美術館'13.1.19~4.7まで)なので、関東の皆様は来年をお楽しみに。

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 関西の皆様は、コレクション展の宮永愛子さんの「なかそら-空中空-」、ナフタリンを使った儚く幻想的な作品も見れますよ。

国立国際美術館
 住所:大阪市北区中之島4-2-55 TEL:06-6447-4680
 開館時間:10時~17時(金曜は19時まで。入館は閉館の各30分前まで) 休館日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日休館。2012年12月24日は開館)、展示替え休館あり。
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エルグレコ

行かれたんですね。TVでもずっと紹介されてたし、特集もあったし。
でもちょっとこのグレコの濃い色彩が苦手なんで。
けど、彼の生涯を解説した番組を見てたら、色々感じるものもありました。

それがですねえ、恥ずかしいのですが。「無原罪のお宿り」をずっと「無限大の親鳥」と聞き間違えてて、そんな大きい鳥の絵があるんやと思ってたんです。
番組で解説されて字を見てようやく気づいたアホな私です。

宮永愛子さんのナフタリンの好きですよ。ここの美術館は、結構斬新な作品を所蔵してるし面白いですよね。
あのかすかに頼りなげなナフタリンの様子がいいです。
たとえて言うなら薄い砂糖菓子で丸いボンボンみたいなの。ちょっと欠けたような感じが好きです。
あくまでも食べ物に絡む私。

特番があったのですか。

知らなかったです。
知ってたら番組を絶対見ていたのに。
最近、目が疲れていてTVもあまり見ていません。
どころか、幼稚園児の就寝時間のような時間帯に寝ています(笑)。

グレコの作品は、顔色は悪かったですが、服の描写は質感がよくでていてきれいですよ。
とくに赤の描写は、グレコ独特の色で私は好きです。

無原罪のお宿り、私は他の画家の作品で御宿りと書いてあるのを見ていたので間違いませんでしたが、耳だけで聞くと私もhirorinさんと同じように思っていたと思います。
無限大の親鳥の方がピンときますもんね。

宮永愛子さんの作品は、私は発泡スチロールで作られているのだと思いました。
友だちにもそう言いましたが、まだ訂正していない私・・・。
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基本的には、遊びに行って、お昼を食べて、おみやげに家で食べれるものを買って帰るというパターンになっています。(最近パターン通りになっていませんが)
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