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滋賀守山 佐川美術館「歌川国芳」展('11.9.23 Fri)

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 お久しぶりです。 
 しばらくお休みしてしまいました。
 まだもう少しお休みすると思うのですが、国芳展は前回大阪での展覧会に行きそびれた方にも行っていただきたく思いまして、先に情報をお伝えすることにします。

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 滋賀県守山からバス約25分のところにある佐川美術館に行ってきました
 この美術館は建物が水の中に浮いているような感じで、とても爽やかで清々しいです。
 ここは、平山郁夫と佐藤忠良の作品を多く所蔵していて、建物の外にも佐藤忠良の作品が展示されていました。
 この日は、夕方からコンサートが開かれるみたいで、かわいいピアノも置いてありましたよ。

 建物の中には、平山郁夫館、佐藤忠良館、樂吉左衞門館と企画展示室があります。
 まず最初に平山郁夫館から行きました。
 シルクロードシリーズの下絵を兼ねたような水彩画が多く、こちらは以前に観たことがあるのですが、、日本画の本画の方は観たことない作品が多く、画風も私が知ってる画風とは違っていて、平山郁夫の新しい一面を見た感じがしました
 それに、大きな作品は1枚物の紙じゃなく、六曲、四曲一隻の屏風のような形式で描いてあるのを初めて知りました。
 継ぎ目も気付かないほど絵に引き込まれていたんでしょうね。
 いや~、なかなか面白かったです
 すっかりいい気分になり、次に今回のお目当ての展覧会に行きました。

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  「没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳展」('11.9.6~11.6まで前期9/6~10/2まで、後期10/6~11/6まで。入館料1000円)です。
 今年は歌川国芳の没後150年にあたっており、東京の太田記念美術館で開催されていた展覧会の巡回展です。
 4月に大阪市立美術館で開催されていた国芳展(その時の記事はこちら)とかぶっている作品も少なくなかったのですが、ところが変わると印象も変わるのか、はたまた国芳は何回見ても面白いのか。
 多分その両方なのでしょうが、今回の国芳展も楽しかったです

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 前期のテーマは、「豪快なる武者と妖怪」です。
 私は、国芳はやっぱり武者絵でしょう!と思っているので、ワクワクしながら観てまわりました
 国芳はやっぱり何回見ても描き込みがすごいなぁ~。
 刺青もすごく、国芳の作品を見て凝った絵柄の刺青が江戸時代に大流行したんですって。
 それまで簡単な絵柄の刺青しかなかったのが、みんな国芳の絵を持ってきてこれと同じのを彫ってくれと言いだしたのですから、刺青屋さんも大変だったでしょうね(笑)。

 妖怪の絵は何枚も並べてみると、なんか妖怪の方がかわいそうに思えてきました
 図体が大きいからといって、やっつけなくてもねぇ。
 みんな仲良く共存しようよ…という感じです

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 それにしても、国芳はさすがに芳年の師匠だけありますね。
 迫力のある構図や色彩は、しっかり芳年に引き継がれてます。

 この他にも、役者絵や美人画などもあり「粋」でしたねぇ
 前期は10/2までです。
 迫力のある国芳をご希望でしたら、是非前期へどうぞ

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 後期のテーマは「遊び心と西洋の風」展です。
 実は、前期の中でも展示替え、後期の中でも展示替えがあり、全部見ようと思えば計4回行かなければなりません(今回は前期の後半。前期の前半はもう終了してます)。
 何か観たい作品がありましたら、佐川美術館のHPにある作品リストで前もって調べられることをおススメします。
 人間合体図や猫の絵などは、後期に展示されるみたいですよ。
 そうそう、国芳展会場内の順路表示は、ここでも国芳の猫がつとめています。
 猫さんも見てあげてくださいね

 図録は2400円です。
 建物の照明の関係上仕方がないのだと思いますが、近付くと自分の影で暗くなって見えにくくなってしまうのが少し残念でしたが、大変楽しい展覧会でした。
 佐川美術館での展覧会が終わったあと、郡山市立美術館('11.11.12~12.25まで)に巡回する予定だそうです。
 オススメですよ。

 国芳展を観た後は、佐藤忠良館です。
 ここも良かったですよ~。
 大きな作品もあってびっくり!
 それから私が子どもの時に読んだ「おおきなかぶ」という絵本の挿絵が佐藤忠良だと知って、またまたびっくり!
 絵も描かれていたのですね。

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 外の水が反射して建物の内部もきれいでしょ?

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 その外には、かわいい女の子の彫刻が。
 もちろん忠良の作品です。
 ステキですね

 最後に樂吉左衞門館に。

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 このチラシのような花器ばかりです。
 力強くて、硬質なイメージです。
 これに花を活けて欲しかったですね。
 もっと違う印象になったのではないかと思います。

 国芳展、常設展示ともに充実しており、めっちゃ見応えのある美術館でした。
 ちょっと遠いですが、一度ぜひ行ってみてください
 オススメですよ!

佐川美術館
 住所:滋賀県守山市水保町北川2891 TEL:077-585-7800
 開館時間:9時半~17時(入館は16時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合はその翌日)、展示替え期間('11.10/3~10/5は休館
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この美術館、もう3年ほど行っていないですね。
本当に水に浮かぶ美術館という感じですね。
たたずまいの良い美術館なら、同じ滋賀県内のミホ・ミュージアムと1、2を争うのではないかと個人的に思っています。

国芳もたいへん楽しそうですね。大阪でも見たけれど、何度見ても楽しいのでまた行ってみたくなりました。

コメント、ありがとうございます。

私もこの美術館に久しぶりに行きました。
今回はお天気も良く、空と水が美しく晴れ晴れとした気分になりました。
おっしゃるとおり、滋賀県の美術館は広々としており、行くと晴れやかな気分になります。
ただ、どちらも交通の便がやや不自由なのが難ですけどね。

>また行ってみたくなりました。

そう言っていただけると、すごくうれしいです。眠い目をこすって書いた甲斐がありました。
ありがとうございます。

初めまして

私も行こうかなって思ってたんですけど、こちらの記事を拝見してますます行きたくなりました。
国芳の作品はばらばらでは見たことはあるのですが、まとまってはないしテーマ性もあっていいですよね。
大阪のは、ちょっとあそこの場所がイヤなので行かなかったのです。

佐川美術館は先月にセガンティーニに行ったんですが。
滋賀県在住なのになぜか西宮の友達の車に乗せてもらって行ったという。

又遊びにこさせてくださいね。
たくさんの楽しい興味あるステキな記事でいっぱい。
色々勉強になります。
嬉しいです。

ご訪問、ありがとうございます。

hirorinさん、はじめまして。
たくさんのうれしいコメントをありがとうございます。

hirorinさんは、先月のセガンティーニ展に行かれたのですか!
私も行きたかったのですが、時間が取れず行けなかったのです。
良かったですか?

今回の国芳展は面白かったですよ。
この前の大阪の展覧会の展示作品と結構かぶっていますので、大阪展に行かれてないのでしたら、ぜひ行ってみてください。
何度観ても楽しいので、大阪展に行かれた方にもおすすめしますけどね(笑)。

今年は忙しくて、ブログの記事もあまり更新できそうになくて申し訳ないのですが、たま~にでも遊びにきてくださるとうれしいです。
またよろしくお願いします。
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主に関西で開催されている展覧会を観に行っています。
ゆるゆる感想を書いていきたいと思います。
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