とある婦人の忘備目録

展覧会、映画、お寺などを観ること、食べることを中心に感想を綴っていきます。

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堺市博物館 生誕150年記念アルフォンス・ミュシャ展('11.3.6 Sun)

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 昨日の日曜日、どこに行こうかなと考えた結果、ミュシャ展2つ観て、久しぶりに堺の街を散策しようということになり、堺に行ってきました。
 いろいろ周るつもりだったのですが、夕方からだと思っていた雨が意外に早くから降り出し、結局美術館2つで終わって街の散策まではできませんでした。残念!
 でも、しっかり食べたので、そちらの方も順々に紹介させていただきますね(笑)。

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 まず最初に訪れたのは、大仙公園内にある堺市博物館です。

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 こちらでは、「生誕150年記念アルフォンス・ミュシャ展」('11.2.5~3.21まで。観覧料800円)が開催されています。

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 チェコ人であり、19世紀末フランスのアールヌーヴォーの代表的画家であるアルフォンス・ミュシャの作品は、日本でも人気があるのですが、大阪では誰もが知っている「カメラのドイ」の創業者である土井君雄が集めたミュシャのコレクションを、土井君雄が亡くなった後、堺市に寄贈したため堺市は国内最大のミュシャ・コレクションを所蔵しています。
 そのため、堺市では何度もミュシャ展が開かれ、常設展示のミュシャ館もあるのですが、今回はそのコレクションを中心に、チェコ、フランスの美術館の作品も含めた約170点の作品による展覧会になっています。

 2005年~2006年にかけて大規模なミュシャ展が開催されており、正直それとかぶっているものが多かったので、それほど目新しいものはなかったのですが、ミュシャの描く女性は愛らしくて美しい。
 それに明るい色使い、背景に描かれるアール・ヌーヴォー様式の曲線を多用した神秘的な装飾文様とがあいまって、ミュシャ独特の美が表現されているのを観ると、やっぱりミュシャっていいわ~と思ってしまいます
 
 今回の展示は、パリの修行時代の作品から始まり、サラ・ベルナールのポスターで一躍有名になり、パリで大活躍したパリの時代、アメリカに招かれてしばらく暮らしたアメリカの時代(この時、ボストン交響楽団のスメタナ「わが祖国」を聴き、自分の芸術を祖国の歴史と文化に捧げようと決意し、スラブ叙事詩の準備に取り掛かる)、祖国チェコに帰ってチェコのために創作したチェコの時代に分けて展示されていました。

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 パリの時代は、入ってすぐところに「ウミロフ・ミラー」という大きな鏡がありました。
 鏡の周辺に絵が描かれています(チラシ中ほどの丸い作品)。
 なんとなく大きなパレットという印象です。
 この鏡、ちょっと細く見えて気に入りました(笑)。

 「フルショバニー城の衝立」は、アカデミーで勉強中の作品でしょうか(チラシ右下)。
 果物や花がオランダの静物画のような筆致で描かれています。
 ただ、人物などの色使いは明るく、ミュシャらしさの片鱗がこの頃から見られます。

 そして、「ジスモンダ」をはじめ、有名なポスターやリトグラフの類が勢揃いです。
 どれも明るく華やかで、魅力的な女性がこっちを見てくるので、もううっとり
 これぞ、ミュシャって感じですよね。

 あまりに女性が愛らしくてかわいいので、ついつい女性にばかり目がいってしまうのですが、文字のデザインも女性に負けないほど多様でオシャレでした。
 皆さん文字の方にも注目してくださいね。

 背景の装飾文様も要チェックです。
 蛇や目、手、ドラゴンやガーゴイルなど、人物のかわいさや闊達な文字のイメージとは違って、古く神秘的な印象のものを合わせています。
 草木もうねって、荒々しい感じがしますが、それが人物を甘くしすぎないスパイスみたいな役割をしているのかもしれませんね。
 
 それにしてもミュシャは、女性と円の組み合わせが多いですね。
 循環、輪廻、生命を表しているのでしょうか。
 ケルト文様やモザイクなど、古い時代の文様に興味があったことは確かでしょうね。
 「クリスマスと復活祭の鐘」という本のコピーがあったのですが、装飾本そのものです。
 本は傷みが激しく、中は公開されていなかったのですが、実際の中身を全部見てみたいなぁ(絶対無理だろうけど)。
 コピーを見るとすごく美しそうでしたよ。

 チェコの時代の作品では、チラシ左中段に載っているグラスみたいな形をした作品「闘う魂-ヤン・シジュカ」のシリーズは初めて観ましたが、すごいオシャレです。
 油彩画なのですが、グラスの底のような部分に盛り上がった銀色で文字が書いてあるのです。
 多分、タイトル部分の「闘う魂」と書いてあるのだと思います。
 12枚セットなのかどうかはわかりませんが、今回12枚が展示されていたのですが、タイトルが全て違っており、文字の部分にそれぞれのタイトルが書かれているのだと思います。
 四角いキャンバスにグラスのような形を置き、その中に人物が描かれており、硬い言葉がデザインのように書かれています。
 どのような意図がはわかりませんが、スマートに何かを訴えてくる感じです。
 このシリーズはプラハ市立美術館蔵なので、なかなかお目にかかれないかも。
 今の間に見ておいてくださいね。

 そして最後はスラブ叙事詩の下絵。
 重いのですが、なにか希望のような明るさが見えます。

 華やかさから重厚さへ。
 なかなか見応えのある展覧会でした。
 
 この展覧会は、3/21までです。
 この後、福島県のいわき市立美術館('11.4.9~5.22まで)、石川県の金沢21世紀美術館('11.5.28~6.23まで)に巡回予定みたいですよ。

 図録は2300円です(2000円までにして欲しい)。

 ミュシャファンの方はもちろん、初めての方にも楽しめる内容だと思います。
 良かったですよ

堺市博物館
 住所:堺市堺区百舌鳥夕雲町2(大仙公園内) TEL:072-245-6201
 開館時間:9時半~17時15分(入館は16時半まで) 休館日:月曜('11.3.21は開館)
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