京都工繊大美術工芸資料館 「手の中の世相」&「もうひとつの京都」

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 京都の松ヶ崎の近くにある京都工芸繊維大学の美術工芸資料館に行ってきました。
 こちらでは現在2つの展覧会が開催されています。

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 1つは「手の中の世相―マッチラベルコレクション展―」('11.1.24~2.24まで。入館料200円)で、マッチのラベルを集めた展覧会です。
 マッチのラベルって意匠が凝らしてあるので、昔から結構見るのが好きだったのです。
 ということで、期待感いっぱいで行ってきましたが、期待を裏切らない内容でしたよ
 
 浮世絵風、絵画風、デザイン的なもの、字のみのものなど、小さい画面の中にお店の特徴を最大限に広告しようと工夫されており、どれも面白~い。
 どれも良かったのですが、クラブやキャバレーなどのアヤシイお店のものは、きれいなオネーサンの絵が美しく、フラフラ~っと行きたくなるのもわかるような気がします(笑)。

 面白かったのは、マスクをした怪しいおじさんの絵とともに「スパイは君の隣に居る」と書かれた、煙草小売人組合が作ったマッチラベル。
 煙草を吸ってリラックスしても、口には注意ということでしょうか?
 この手のことが書かれたマッチラベルが他にもあったのですが、戦時中のマッチなのですかね?
 ちょっと作られた年代まではわからなかったので、はっきりとはわかりません。
 でも、こんなことが書かれているマッチより、きれいなオネーサンのマッチの方がもらってうれしいですけどね(笑)。

 たくさんのマッチラベルが展示してあったのですが、ここにはまだまだたくさんのコレクションがあるようです。
 今回の作品は少し年代が古いように思えたので、もう少し新しい時代のマッチラベルも見たいです。
 マッチラベルコレクション展PART2、開催お願いしまーす

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 2つ目の展覧会は、「Modern Architecture in Kyoto もうひとつの京都―モダン建築から見えてくるもの―」展('11.2.7~5.8まで。入館料は全体で200円)です。

 この展覧会、思ったより面白かったです。
 内容は、1920年代~1970年代に建てられた京都におけるモダニズム建築の軌跡をたどろうとする試みだそうです(チラシより)。
 京都は、戦争による建物の損傷がほとんどないため、モダニズム建築がよく残っており、検証しやすいようです。
 京都は、京都の景観に調和した建築物を建てなければいけないので、他の都市のモダニズム建築とは少し違っているのではないか、伝統と近代化の折り合いをどうつけていったのかなどを検証することにより、現在と未来をどうつなげていくかを考えようという試みみたいです。

 そんな難しいことを考えるのは専門家に任せて(笑)、私たちは京都にある近代建築の写真パネル、設計図と設計者のプロフィール、立体模型のセットの展示を観てきました。
 写真だけ、設計図だけでは建物のイメージがあまりわかないのですが、立体模型も含めた3点セットの展示になると建物の構造を含めてよくわかります。

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 作品は時代を追って展示してあるので、設計図が時代が進むにつれ複雑になっていくのがよくわかりました。
 京大の総合体育館は、窓のデザインが複雑なので、設計図も細かくびっしりと寸法が書かれています。

 京大の楽友会館の設計図は、設計図もなんか楽譜のような感じでしたよ。
 (楽友の「楽」は、楽しいの方で、音楽の方ではなさそうですけど。)
 
 なんか椅子が展示してあったのですが、何も考えずに素通りしてしまいました
 もし、楽友会館で使われている椅子だとしたら、森谷延雄デザインの椅子の可能性があります。
 普通の椅子のようでしたが、わざわざ展示されているということは重要な椅子なのでしょう。
 行かれる方は、代わりに確かめてきてくださいね
 
 都ホテルの佳水園は、中は機能的な近代デザインの設計になっていますが、外観は庭と調和した伝統的な日本家屋風です。

 近代建築は文化遺産も多く、実際の建物の周囲をぐるりと見ることも難しいので、全体を見ることができる精緻な模型が大変良かったです

 この展覧会の図録は2000円でした。
 建築を勉強される方にとっては良いかもしれません。

 この他にも、常設展も見学できます。
 一般美術館のような派手な展覧会ではありませんが、ポスターや広告関連のコレクションは充実しており、これで200円とはオトクです。
 こだわりのある展覧会が開催されるので、また新たな展覧会が開催された時には行きたいと思います
 マッチラベルコレクション展は、2/24(木)までですので、興味のある方はお早めに。

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 近くにヴォ―リズ設計の建物があるということなので、探してみました。
 説明書きなどなかったのですが、多分、これでしょう。

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 いかにもヴォーリズらしい建物ですものね

京都工芸繊維大美術工芸資料館
 住所:京都市左京区松ヶ崎御所海道町 TEL:075-724-7924
 開館時間:10時~17時(入館は16時半まで) 休館日:日曜、祝日
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こんにちは。

マッチラベルコレクション展。
それは素晴らしい企画です!
実はマッチは究極の広告スペースと言われています。大きなポスターは遣り甲斐があるけど、マッチはねえ、と馬鹿にするデザイナーは本物ではないと言われていますね。昔はコレクションしていたほどですが、このごろは蒐集したいようなマッチデザインにはお目にかからなくなりました。それにしてもれでぃさんの視野は広いし、観賞の量も物凄いですね。中途半端なことは言えません(汗・^^)。

こんばんは。

この展覧会は、NANTEIさんにこそ観て欲しかった~。

マッチのデザイン、大変だなと思いました。
この展覧会の中で、ポスターと同じデザインのマッチラベルが、並べて展示されているものがあったのです。
ポスターだと大きいので全体的に見ることができるのですが、マッチラベル用にポスターをそのまま縮小すると商品が小さくなりすぎて目立たなくなるので広告になりません。でも商品だけを大きくすると、バランスが悪くなりデザイン性が損なわれます。マッチラベルは、商品とデザイン性の両方をバランスよく見せなければならないので、すごく難しいのではないかと思いました。単純なデザインのマッチもありましたが、ちょっと凝った物を作ろうとすると、画面が小さすぎますよね。

そのマッチも最近ではあまり見かけませんねぇ。
NANTEIさんのコレクションは、貴重なものかもしれませんよ。そのうちどこかの美術館で、NANTEIコレクション展が開かれるかも。その時は見に行きたいと思いまーす。

いつもいつも過分に褒めていただき、ありがとうございます。

こんにちは

京都はやっぱり遠くて、なかなか行けません。でもこのマッチラベルコレクション展は見たかったです。
マッチラベルとか本の装幀とか、面白いですね。
初版の本に拘る人の気持ちが分からなかったのですが、初版にはその時代を表現する装幀や、本の形があって面白いのでしょうね。
模様といわれるものに興味があります。見ているだけで楽しいです。

同感です。

こんばんは。ここは京都市内の中でもかなり北なので、なかなか行きにくいです。普段なら遠くに見える大文字の「妙」「法」がすぐ近くに見えます。静かで良い所なのですけどね。

本は中身に興味があって、あまり装幀とか気にしていなかったのですが、おっしゃるとおり意識して見てみると面白いですね。
私も模様やデザインとかも、見るのが好きですよ。
水無月さんは、どのような模様に興味をお持ちなのでしょう。

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関西を中心にお話します。
基本的には、遊びに行って、お昼を食べて、おみやげに家で食べれるものを買って帰るというパターンになっています。(最近パターン通りになっていませんが)
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