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菊池寛実記念 智美術館「藤本能道」展('10.2.26 Fri)

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 豊洲の平木浮世絵美術館で浮世絵を堪能した後やってきたのは、「菊池寛実 智美術館」です。

 東京メトロ日比谷線の神屋町駅4b出口より出てみると、またまた苦手な坂です(苦笑)。
 東京って坂が多いですね~。
 お天気も悪くなって、雨に突風で、傘を吹き飛ばされそうになりながら上って行くと、ホテルオークラが。
 ここが芸能人の結婚式が多いホテルオークラか~と思いながら横に曲がって少し行った所に、この「菊池寛実記念 智美術館(きくちかんじつきねん ともびじゅつかん)」がありました。

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 現在は「藤本能道 命の残照のなかで」展という展覧会を開催しています。
 ('09.10.31~'10.4.18まで。入館料1300円)
 この展覧会も日曜美術館のアートシーンで紹介されているのを見て、行こうと思ったのです。

 美術館の中に入ってみると、なんかシックでゴージャスな雰囲気です。

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 この写真はスタンプカードの絵柄をスキャンしたものなんですが、展示会場につづいている、このガラスの手すりのらせん階段からして、もう展覧会の一部のように雰囲気を盛り上げてくれます。

 展示室は、黒を基調にした会場に照明がゴールドのような色合いになり、その中に藤本能道のガラスを思わせるような透明感のある磁器が飾られています。
 そうです。「展示」というよりは、「装飾」に近いような構成になっており、展示方法も含めて1つ展覧会というか、「作品」という感じを受けます。

 藤本能道という方は、今回初めて知った陶芸家なんですが、「色絵磁器」の人間国宝に認定されているそうです。
 作品を見ると、磁器というキャンバスに絵を描いているというような感じで、陶芸家というよりは画家に近いのではないかと思えるほど絵画性の強い作品が多かったです。

 赤い色の中に蝶や蛾などの虫が描かれている一連の作品は、火の中の虫という感じで凄みのある美しさでした。
 それは、エミール・ガレの後期の作品を連想させます。

 昭和天皇の晩餐会に使われた「幻の食器」と言われるディナーセットは、お皿の1枚1枚絵柄を変えてあり、皇室で使われたのも納得の美しさでした。
 また、その幻の食器たちが、まるで1枚の布に描かれた模様のように配置されており、その展示方法も面白かったです。

 作品はもちろんのこと、展示方法にも美的センスが感じられ、美術館そのものが作品群のような美しい展覧会でした

菊池寛実記念 智美術館
 住所:東京都港区虎ノ門4-1-35 TEL:03-5733-5131
 開館時間:11時~18時(入館は30分前まで) 休館日:月曜(月曜日が祝日の場合は、
翌火曜日が休館日)、年末年始、展示替え期間
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