奈良 秋篠寺('10.11.21 Sun)
この日は京都にも行きましたが、実は奈良にも行ったのです。
秋篠寺の年に1日だけ(毎年6月6日)しか公開されない秘仏・大元帥明王立像(たいげんみょうおうりゅうぞう)の特別御開帳('10.11.8~11.21まで。拝観料500円)が最終日だったのです。

近鉄の大和西大寺駅から押熊行きバスに乗り、「秋篠寺」で下車して2~3分歩くと小さな山門が見えてきます。
秋篠寺(あきしのでら)は、西大寺の北方に位置し、奈良時代末期に光仁天皇の勅願により善珠大徳僧正が開基し造営し、桓武天皇の勅旨に引き継がれて平安遷都ぐらいの時期に完成したお寺だそうです。
御本尊は薬師如来、宗派はもと法相宗と真言宗を兼学し、浄土宗に属した時期もあったようですが、現在は単立宗派です。
入ってきた山門は東門にあたり、本来の正門は南門だそうです。

道なりに歩いて行くと、香水閣という井戸がありますが門が閉められており、普段は見学することができません。
平安時代の初め、僧常暁がこちらの閼伽井で水面に映る大元帥明王像を感得したといわれています。

まずは、今回特別御開帳の大元堂に行ってみます。
こちらにいらっしゃるのは、大元帥明王さま(重文)です。
首、腕、手首、腰、両足首に計18匹の蛇を巻きつけて、髪を逆立てている忿怒像で迫力がありますが、目が大きくて思ったよりこわい感じがしません。
こわいというより、カッコイイ仏さまです。
推定鎌倉時代の作で、桧の寄木造りの極彩色です。
腰の辺りなどにきれいな色が残っていました。
この仏さま、色が鮮やかだったらもっとこわい印象になっていたかもしれませんね。
高さも2m30cmと威風堂々としています。
大元帥明王は、明王の最高尊である不動明王に匹敵する霊験を有するとされ、一説には「全ての明王の総帥であることから大元帥の名を冠する」と言われているそうです。
元帥の名称は、この仏さまからきているという説もあるそうです。
一面六臂でいろんな武器を持たれていますが、左手の1本は長い人差し指を天に向け印を結んでいらっしゃいます。
忿怒印だそうです。
大元帥明王さまの仏像は多くなく、彫刻ではこの秋篠寺の大元帥明王さまだけではないかと言われてました。
脇仏に阿弥陀如来さまと大日如来さまがいらっしゃいました。
この三尊の形式も、ものすごく珍しいですよね。
貴重な仏さまにお会いできて良かったです

こちらは本堂です。
この本堂自体も鎌倉時代の作で、国宝です。
中には、御本尊の薬師如来坐像や東洋のミューズとして有名な伎芸天が安置されています。
御本尊の薬師如来さまは、推定鎌倉時代後期の寄木造り素色で、脇侍の日光・月光菩薩さまは極彩色のようなので、元は御本尊の薬師如来さまとの組み合わせではないようです。
この薬師如来さまは、どっしりとした貫禄があり、少し丸顔なのですが表情はキリリと引き締まっています。
この他に、愛染明王像、帝釈天像、不動明王像、地蔵菩薩像、十二神将像、地蔵菩薩像、五大力菩薩像が安置されています。
そして、伎芸天さまがいらっしゃいます。
こちらの伎芸天さま、美しい~
少し左肩と左足を前に出しているポーズに、優しく笑っていらっしゃるような穏やかな表情は、東洋のミューズと称されるのにふさわしい美しさです。
見ていると癒されました
奈良国立博物館にいらっしゃった梵天さま(8月にはいらっしゃらなかった)、この伎芸天さまとお似合いになりそう

仏さまたちはいずれも大きく、元はもっと大きなお堂の中にいらっしゃったのではないかと思います。
火事や明治の廃仏毀釈により、お寺の大部分がなくなってしまい、今は樹木が多く生い茂って、下にはきれいな苔が生えているお庭になっていますが、かつてはここに数々のお堂が建って、荘厳な寺院だったのでしょうね。

紅葉も少しありました。
紅葉もいいですが、このお寺にやっぱり緑が合うように思います。
久しぶりの秋篠寺、来て良かったです。
またいつか訪れたいですね
秋篠寺
住所:奈良市秋篠町757 TEL:0742-45-4600
拝観時間:9時半~16時半
秋篠寺の年に1日だけ(毎年6月6日)しか公開されない秘仏・大元帥明王立像(たいげんみょうおうりゅうぞう)の特別御開帳('10.11.8~11.21まで。拝観料500円)が最終日だったのです。

近鉄の大和西大寺駅から押熊行きバスに乗り、「秋篠寺」で下車して2~3分歩くと小さな山門が見えてきます。
秋篠寺(あきしのでら)は、西大寺の北方に位置し、奈良時代末期に光仁天皇の勅願により善珠大徳僧正が開基し造営し、桓武天皇の勅旨に引き継がれて平安遷都ぐらいの時期に完成したお寺だそうです。
御本尊は薬師如来、宗派はもと法相宗と真言宗を兼学し、浄土宗に属した時期もあったようですが、現在は単立宗派です。
入ってきた山門は東門にあたり、本来の正門は南門だそうです。

道なりに歩いて行くと、香水閣という井戸がありますが門が閉められており、普段は見学することができません。
平安時代の初め、僧常暁がこちらの閼伽井で水面に映る大元帥明王像を感得したといわれています。

まずは、今回特別御開帳の大元堂に行ってみます。
こちらにいらっしゃるのは、大元帥明王さま(重文)です。
首、腕、手首、腰、両足首に計18匹の蛇を巻きつけて、髪を逆立てている忿怒像で迫力がありますが、目が大きくて思ったよりこわい感じがしません。
こわいというより、カッコイイ仏さまです。
推定鎌倉時代の作で、桧の寄木造りの極彩色です。
腰の辺りなどにきれいな色が残っていました。
この仏さま、色が鮮やかだったらもっとこわい印象になっていたかもしれませんね。
高さも2m30cmと威風堂々としています。
大元帥明王は、明王の最高尊である不動明王に匹敵する霊験を有するとされ、一説には「全ての明王の総帥であることから大元帥の名を冠する」と言われているそうです。
元帥の名称は、この仏さまからきているという説もあるそうです。
一面六臂でいろんな武器を持たれていますが、左手の1本は長い人差し指を天に向け印を結んでいらっしゃいます。
忿怒印だそうです。
大元帥明王さまの仏像は多くなく、彫刻ではこの秋篠寺の大元帥明王さまだけではないかと言われてました。
脇仏に阿弥陀如来さまと大日如来さまがいらっしゃいました。
この三尊の形式も、ものすごく珍しいですよね。
貴重な仏さまにお会いできて良かったです


こちらは本堂です。
この本堂自体も鎌倉時代の作で、国宝です。
中には、御本尊の薬師如来坐像や東洋のミューズとして有名な伎芸天が安置されています。
御本尊の薬師如来さまは、推定鎌倉時代後期の寄木造り素色で、脇侍の日光・月光菩薩さまは極彩色のようなので、元は御本尊の薬師如来さまとの組み合わせではないようです。
この薬師如来さまは、どっしりとした貫禄があり、少し丸顔なのですが表情はキリリと引き締まっています。
この他に、愛染明王像、帝釈天像、不動明王像、地蔵菩薩像、十二神将像、地蔵菩薩像、五大力菩薩像が安置されています。
そして、伎芸天さまがいらっしゃいます。
こちらの伎芸天さま、美しい~

少し左肩と左足を前に出しているポーズに、優しく笑っていらっしゃるような穏やかな表情は、東洋のミューズと称されるのにふさわしい美しさです。
見ていると癒されました

奈良国立博物館にいらっしゃった梵天さま(8月にはいらっしゃらなかった)、この伎芸天さまとお似合いになりそう


仏さまたちはいずれも大きく、元はもっと大きなお堂の中にいらっしゃったのではないかと思います。
火事や明治の廃仏毀釈により、お寺の大部分がなくなってしまい、今は樹木が多く生い茂って、下にはきれいな苔が生えているお庭になっていますが、かつてはここに数々のお堂が建って、荘厳な寺院だったのでしょうね。

紅葉も少しありました。
紅葉もいいですが、このお寺にやっぱり緑が合うように思います。
久しぶりの秋篠寺、来て良かったです。
またいつか訪れたいですね

秋篠寺
住所:奈良市秋篠町757 TEL:0742-45-4600
拝観時間:9時半~16時半
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