神戸市立小磯記念美術館 「古家新とゆかりの画家たち」展('10.11.20 Sat)

11/20(土)、神戸方面に展覧会巡りに行ってきました。
最初に紹介するのは、六甲アイランド北口駅近くにある神戸市立小磯記念美術館 「古家新とゆかりの画家たち」展('10.9.18~11.23まで。入館料800円)です。
この日、この美術館に最初に行ったのではないのですが、会期終了間近なので先に紹介させていただきますね。

古家新(1897-1977)は、明石市に生まれた洋画家で、小豆島にアトリエを建て、オリーブ畑や日の出などをモチーフにした絵画を描き、「オリーブの画家」と呼ばれたそうです。
その古家新の初期から最晩年までの作品約80点と、古家ゆかりの画家の作品約20点が展示されています。
私は、今までに1~2枚しかこの画家の絵を観たことがなかったと思いますが、「濃い絵」という印象しか持っていませんでした。
今回、まとまって作品を観てみると、やっぱり濃い絵ですね~(笑)。
私は目が悪いので、基本的には絵のすぐ近くで見る癖があります。
初期の作品は、フランスに留学した経験から描かれた絵だからか、セザンヌ風の色使いの作品で、近寄って観ても見やすいきれいな絵が多かったです。

それが、このチラシの「海女の庭」ぐらいから色彩が暗く重くなり、ちょっと離れて見ないとしんどくなっていきます。
戦後に入ると、色は明るくなるのですが厚塗りはあまり変らず、補色の色使いが多くなり、近寄って見るにはかなりしんどくなります。
でも、「鉄橋のある風景」などは、まるでゴッホの絵のようで魅力的ではあります。
昭和44年頃から描かれた「日の出シリーズ」になると、もう眩しすぎて近寄っては見れません。
太陽の眩しさを表現できるなんてすごいなと思いましたけど、目がチカチカしました(笑)。
日の出シリーズは、ある意味この画家の色使いに合う素材だったのかもしれませんが、はまりすぎて見るにはちょっときつかったです。
その点、「窓辺のバラ」は、バラの花が光っているように見え、すごくきれいでした。

古家新の濃い絵を観た後では、縁の画家として展示されている小磯良平や東山魁夷のさっぱりした絵が清涼剤のように感じました(笑)。
さらに向井潤吉の絵であっさりしていたら、最後に小出卓二の真っ赤な絵が(苦笑)。
明らかに古屋新と小出卓二はお仲間さんですね(笑)。
この小出卓二は、別の展覧会で再登場予定です。
この展覧会の図録は1800円です。
太陽が恋しくなる季節になると、ピッタリになるだろうなと思う熱い展覧会でした


美術館の外に出ると、街路樹が赤く紅葉していました。
秋ですね

神戸市立小磯記念美術館
住所:神戸市東灘区向洋町中5-7 TEL:078-857-5880
開館時間:10時~17時(特別展開催中の金曜日は18時まで。入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜、年末年始(12月29日~1月3日)他 (開館時間、休館日は臨時に変更する場合あり)
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