美術館「えき」KYOTO 「ブリューゲル版画の世界」展
京都で開催されている展覧会の情報は、いつも「アート情報総合サイト 京都で遊ぼうART」さんで入手しているのですが、そのサイトで「ブリューゲル版画の世界」展のチケットプレゼントがあったので応募したところ、当たりました!
この展覧会、観たかったのでうれしい! ありがとうございます!!
「京都で遊ぼうART」さんは、展覧会情報が参考になるだけでなく、記事も面白いのでよく見ています。
チケットをいただいたのはもっと早い時期だったのですが、この展覧会はじっくり観たかったので平日に休みを取って観に行ってきました。

場所は京都伊勢丹7階にある「えき」美術館KYOTOで、「ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」展('10.10.22~11.23まで。入館料900円)です。
いや~、この展覧会面白かったです。
入口の自動ドアを入ったところで、いきなりブリューゲルの作品のアニメーションが上映されており、それが面白くて、入ったところで立ち止まってずっと観てしまいました。
警備員の人に、なかなかメインの会場のところに来ないので不審な目で見られてしまいましたが(笑)。
このアニメ、良くできてましたよ。
ブリューゲルの細かいキャラクターは、動かすことによってより精彩を放ちますね。
ピーテル・ブリューゲル(父)は、16世紀のフランドルの画家で、農民たちの生活を多く題材にしたことから、「農民画家ブリューゲル」と呼ばれている人です。
(ちなみに息子も同名のピーテル・ブリューゲルで、こちらは「地獄のブリューゲル」と呼ばれています。もう1人の息子は、ヤン・ブリューゲルで「花のブリューゲル」です。)
私が意識して最初に観た彼の作品は、オランダの方の「バベルの塔」です(ウィーン美術史美術館にも「バベルの塔」があります)。
TVか何かで紹介されているのを見て、自分の目で見てみたいと思い、ロッテルダムのボイマンス・ファン・ブーニンゲン美術館まで観に行ったのです
この絵、すごく細かい描写でびっくりしました。
バベルの塔を小さな人間たちが登っているのです。
細かすぎて、近くで見ないと見えないぐらいだったので、観に来た甲斐があったなぁと思ったものです。
それからはブリューゲルのファンになって、ウィーンの美術史美術館やベルギーの王立美術館、ルーブル美術館などでいろいろ彼の作品を観たのですが、版画は見た覚えがほとんどありませんでした。
ブリューゲルって、初期には版画の下絵を描いていたのですね。
今回は、初期のブリューゲルの版画と、ブリューゲルの周辺の版画を合わせて150点が展示されていました。
油彩画も細かい描写でいつも感心するのですが、版画は更に細かいです
下絵を描いたのはブリューゲルで、彫ったのはプロの彫版家ですが、こんな細かい下絵をよく彫れたなとそちらの方にも感心しました。

ブリューゲルの描いた題材は、宗教的な寓意、ことわざ、道徳教訓、農民の祝祭や労働などですが、今回特に面白かったのは、「7つの罪源」シリーズです。
まるでヒエロニムス・ボスのような奇怪なキャラクターが満載で、「悪いことをしている姿は、まるで妖怪みたいに見えるよ」と悪い行動をユーモラスですが少し残酷な絵で諌めています。
ただ、市民の行いに対して警告を発する一方、権力者の堕落を描いている側面もあり、ブリューゲルの視点はやはり普通の市井の人と同じであることがうかがわれ、そこが人気の秘密の1つなのかもしれないと思いました。
展覧会では、ブリューゲル周辺の版画も多数展示されており、ブリューゲルの絵は、同時代の他の画家にもかなり影響を与えていたのがよくわかります。
ブリューゲルの作品は、1枚の絵の中にいろいろ描かれており、見れば見るほど味が出る感じだったのでじっくりと観ましたが、あまりに観すぎてちょっと目が疲れました(笑)。
最後の方は、根気が続かなくて大雑把に観てしまいました(主にブリュ-ゲル以外の画家の作品)。
それで図録を買いました。
元々版画なので、図録でも遜色がない上、解説が多くて読み物としても面白いです。
2500円とちょっと高めでしたが(この頃、図録の値段が高くて悲しい
)、絵をじっくり観ることもできますし、座って図録でゆっくりブリューゲルの作品を楽しもうと考えています
ブリューゲルの油彩画の素材や描き方の元は、初期の版画にあったのだなと認識させられた展覧会でした。
面白かったです
美術館「えき」KYOTO 「ブリューゲル版画の世界」展(←キャラクターギャラリーなど面白いですよ)
住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹7階隣接 TEL:075-352-1111(大代表)
開館時間:10時~20時(最終日17時まで。入館各30分前まで)
この展覧会、観たかったのでうれしい! ありがとうございます!!
「京都で遊ぼうART」さんは、展覧会情報が参考になるだけでなく、記事も面白いのでよく見ています。
チケットをいただいたのはもっと早い時期だったのですが、この展覧会はじっくり観たかったので平日に休みを取って観に行ってきました。

場所は京都伊勢丹7階にある「えき」美術館KYOTOで、「ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」展('10.10.22~11.23まで。入館料900円)です。
いや~、この展覧会面白かったです。
入口の自動ドアを入ったところで、いきなりブリューゲルの作品のアニメーションが上映されており、それが面白くて、入ったところで立ち止まってずっと観てしまいました。
警備員の人に、なかなかメインの会場のところに来ないので不審な目で見られてしまいましたが(笑)。
このアニメ、良くできてましたよ。
ブリューゲルの細かいキャラクターは、動かすことによってより精彩を放ちますね。
ピーテル・ブリューゲル(父)は、16世紀のフランドルの画家で、農民たちの生活を多く題材にしたことから、「農民画家ブリューゲル」と呼ばれている人です。
(ちなみに息子も同名のピーテル・ブリューゲルで、こちらは「地獄のブリューゲル」と呼ばれています。もう1人の息子は、ヤン・ブリューゲルで「花のブリューゲル」です。)
私が意識して最初に観た彼の作品は、オランダの方の「バベルの塔」です(ウィーン美術史美術館にも「バベルの塔」があります)。
TVか何かで紹介されているのを見て、自分の目で見てみたいと思い、ロッテルダムのボイマンス・ファン・ブーニンゲン美術館まで観に行ったのです

この絵、すごく細かい描写でびっくりしました。
バベルの塔を小さな人間たちが登っているのです。
細かすぎて、近くで見ないと見えないぐらいだったので、観に来た甲斐があったなぁと思ったものです。
それからはブリューゲルのファンになって、ウィーンの美術史美術館やベルギーの王立美術館、ルーブル美術館などでいろいろ彼の作品を観たのですが、版画は見た覚えがほとんどありませんでした。
ブリューゲルって、初期には版画の下絵を描いていたのですね。
今回は、初期のブリューゲルの版画と、ブリューゲルの周辺の版画を合わせて150点が展示されていました。
油彩画も細かい描写でいつも感心するのですが、版画は更に細かいです

下絵を描いたのはブリューゲルで、彫ったのはプロの彫版家ですが、こんな細かい下絵をよく彫れたなとそちらの方にも感心しました。

ブリューゲルの描いた題材は、宗教的な寓意、ことわざ、道徳教訓、農民の祝祭や労働などですが、今回特に面白かったのは、「7つの罪源」シリーズです。
まるでヒエロニムス・ボスのような奇怪なキャラクターが満載で、「悪いことをしている姿は、まるで妖怪みたいに見えるよ」と悪い行動をユーモラスですが少し残酷な絵で諌めています。
ただ、市民の行いに対して警告を発する一方、権力者の堕落を描いている側面もあり、ブリューゲルの視点はやはり普通の市井の人と同じであることがうかがわれ、そこが人気の秘密の1つなのかもしれないと思いました。
展覧会では、ブリューゲル周辺の版画も多数展示されており、ブリューゲルの絵は、同時代の他の画家にもかなり影響を与えていたのがよくわかります。
ブリューゲルの作品は、1枚の絵の中にいろいろ描かれており、見れば見るほど味が出る感じだったのでじっくりと観ましたが、あまりに観すぎてちょっと目が疲れました(笑)。
最後の方は、根気が続かなくて大雑把に観てしまいました(主にブリュ-ゲル以外の画家の作品)。
それで図録を買いました。
元々版画なので、図録でも遜色がない上、解説が多くて読み物としても面白いです。
2500円とちょっと高めでしたが(この頃、図録の値段が高くて悲しい


ブリューゲルの油彩画の素材や描き方の元は、初期の版画にあったのだなと認識させられた展覧会でした。
面白かったです

美術館「えき」KYOTO 「ブリューゲル版画の世界」展(←キャラクターギャラリーなど面白いですよ)
住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹7階隣接 TEL:075-352-1111(大代表)
開館時間:10時~20時(最終日17時まで。入館各30分前まで)
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