奈良 生駒 宝山寺獅子閣

生駒の聖天さんと親しまれている宝山寺(ほうざんじ)さんに行ってきました。

獅子閣は、明治17年に宮大工の吉村松太郎設計により建てられた宝山寺の客殿です。
宝山寺の長い階段を上っていくと、右手に洋館が見えてきます。

今年の5月に来た時は獅子閣は修復作業がされていたのですが、その修復が終わり、現在、期間限定で公開されています('10.10.15~11.15まで。入館料300円)。

中に入ると洋間のサロンになっています。

色ガラスが嵌め込まれている窓があります。



その窓から外(庭)を見ると、四季の景色が見れるようになっています。
青(冬)・赤(夏)・緑(春)・黄(秋)なのだそうですが、ちょっと黄色が入ってない窓からの写真を撮ったので、青、赤、緑だけですが、この工夫が面白いですね



階段も螺旋階段になっていて、この曲線が美しいです

ベランダの柱も飾り付きで、オシャレな感じがしますね。


こんな感じで中も全部洋風かと思いきや、土佐派や花鳥画が描かれた襖絵の和室もあります。
花鳥画は、高島掬香(たかしまきっこう)が描いた絵だったと思います。
爽やかで、美しい花鳥画でしたよ


ベランダはやはり洋風です。

外から見ると、お寺の客殿には見えませんね(笑)。
この客殿は、当時の住職の頼みにより建てられたものですが、お寺の住職さんも日本の
近代化の時流をみて、自分も和と洋の両方を取り入れた近代的な建物を作りたいと思われたのかもしれま
せんね。
明治の建物ですが、工夫もたくさん施され、今なお「いいな!」と思わせる出来栄えの建築でした

宝山寺は、境内は無料で入ることが出来ます。
少しだけ宝山寺の紹介もしときますね。
宝山寺は、655年に役行者が開いたとされる修験道場で、空海も修行したといわれる歴史あるお寺です。
江戸時代(1678年)に湛海律師が歓喜天を祀り修行したところ、「生駒に優れた験者あり」とのうわさにより、皇室や将軍家からの祈祷の依頼がきて、湛海律師がそれに応えたため、それ以降宝山寺は栄えたそうです。
宗派は真言律宗、御本尊は不動明王、鎮守神として歓喜天(聖天)を聖天堂に祀っておられます。

写真の手前に写っている建物が本堂です。
宝山寺創建当時の雰囲気を残す唯一最古の建造物だそうです。
御本尊に湛海律師作の不動明王像が安置されています。

そしてこちらが聖天堂の拝殿です。
ちょっとこの写真では、聖天堂の本殿が写っていなくて、六つ棟造りのようになっていますが、聖天堂本堂とあわせて八つ棟造りになっています。
なかなか変った面白い建物ですよね。

この他にも、山を1周すると多宝塔もありますし、いろんなお堂がありますので、いろいろ参拝できますよ。
現世ご利益を授けてくださるお寺ですので、歩きやすい靴を履いて、獅子閣ともども宝山寺をお参りしてみてくださいね

宝山寺 獅子閣
住所:奈良県生駒市門前町1-1 TEL:0743-73-2006
獅子閣拝観期間:'10.10.15~11.15 獅子閣拝観時間:8時~16時(受付15時半まで)
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