岩屋 BBプラザ美術館「日本画と洋画の饗宴ー女・まち・自然ー」展('10.9.18 Sat)

三宮方面で楽しんだ後は、阪神岩屋駅の方へ移動しました。
次にやってきたのは、BBプラザ美術館です。
こちらでは、「日本画と洋画の饗宴ー女(ひと)・まち・自然ー」展('10.7.13~10.11まで。入館料300円)が開催されています。
この美術館は2009年7月にできたばかりの美術館で、私は入るのは初めてだったのですが、良かったですよ~。
趣味の良いきれいな絵が揃っていました


今回の展覧会は、「女(ひと)」、「まち」、「自然」のテーマに分けて、さまざまな絵画が展示されていました。
「女(ひと)」コーナーは、女性画家の作品や、女性をモーチーフにして描かれた絵が展示されています。
女性画家の絵は、小倉遊亀、亀高文子、マリー・ローランサンでした。
ローランサンの「読書」、きれいでした~

小倉遊亀の「古つぼと花」は、遊亀得意の壷の絵で、壷だけがやけにしっかりリアルに描かれていて味があります。
亀高文子の「あじさい」も、青のにじみ具合がきれいな美しい絵でした。
男性が描いた女性の絵は、高山辰雄や小磯良平、藤島武二、石本正、ルノワールなどがありました。

上の絵が高山辰雄の「朝の光の中に」という作品なんですが、女性が儚げで美しい~

高山辰雄と石本正の女性って似てると思っていたのですが、比べて見ると全然違っていました。
先程も書きましたが、高山の描く女性は儚く脆く幻想的な雰囲気を持っています。
一方、石本の女性は、憂い顔をしていますが健康的な肢体をもち、現実的な感じがします。
どちらも魅力的ですけどね。
ルノワールや小磯の作品は、一目で作者がわかる絵でしたよ。
私はあまり良さがわからないのですが、安井曽太郎の「黒き髪の女」は日本の近代洋画史上重要な作品なんですって。
私は、女性よりカーテンや敷物の質感の方に「おっ」と思いましたが(笑)。
「まち」コーナーは、ユトリロ、マルケ、岡鹿之助、ドーミエなどの作品が展示されていました。
ユトリロや岡鹿之助、良かったですよ

いつも思うのですが、マルケってすごいですね。
近くで見るとかなり粗いタッチで描かれているのですが、少し距離を置いて見ると粗いタッチが消え、建物の影や輪郭線となりしっかりした絵に見えます。
距離感を計算して描けるマルケの「眼」って、どうなっているんだろうと感心してしまいます

最後は「自然」コーナーでした。
加山又造、上村淳之、高山辰雄、須田剋太の絵が展示されています。
須田剋太だけ油彩なので日本画の中にあって浮いてますが、日本画は全部良かった!
加山又造の「雪の渓(けい)」の前に椅子が置いてありましたが、座ってじっくり観たくなるような作品で、写実的でありながらデザイン的で華やかです。
実際、しばらく座って見惚れてしまいました。
いい絵です。
上村淳之の「鶴」と「鴫」も良かったです。
淳之の絵って、温かく優しい静寂な雰囲気を醸し出してくれるんですよね。
こころが落ち着きます。
高山辰雄の「2日の月」は、月のある方向から考えると夕日になるのですが、沈んだ太陽の光が色が白く輝いているので朝日のよう見えてしまって、より幻想的に思えました。
近くこのBBプラザ美術館で、「高山辰雄」展が開催されるみたいなので楽しみです

入口のところには、ルノワールの彫刻が飾ってあります。
どの作品も部屋に飾って楽しめる品の良い美しい作品ばかりだったので、観たあと「良かった~」とこころがほっこり和みました

次の展覧会もまた観に行きたいです。
BBプラザ美術館
住所:神戸市灘区岩屋中町4丁目2番7号BBプラザ2F TEL:078-802-9286
開館時間:10時~18時(入館は17時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合は火曜日)、年末年始、展示替え期間
- 関連記事
-
- 京都国際マンガミュージアム 「フィギュアの系譜」展('10.9.25 Sat) (2010/09/26)
- 兵庫県立美術館 「水木しげる・妖怪図鑑」展('10.9.18 Sat) (2010/09/24)
- 岩屋 BBプラザ美術館「日本画と洋画の饗宴ー女・まち・自然ー」展('10.9.18 Sat) (2010/09/23)
- 神戸市立博物館 ボストン美術館浮世絵名品展('10.9.18 Sat) (2010/09/19)
- 京都泉屋博古館 「住友コレクションの中国美術」展('10.9.11 Sat) (2010/09/16)
スポンサーサイト