とある婦人の忘備目録

展覧会、映画、お寺などを観ること、食べることを中心に感想を綴っていきます。

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京都泉屋博古館 「住友コレクションの中国美術」展('10.9.11 Sat)

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 私が京都の展覧会巡りを計画する時に、いつも参考にさせてもらっている「アート情報総合サイト 京都で遊ぼうART」さんで、泉屋博古館の「住友コレクションの中国美術」展のチケットプレゼントがあったので、応募したら当たりました!
 ヤッター!! ありがとうございます!!

 泉屋博古館(せんおくはくこかん)は、今年創立50周年だそうで、1年かけて住友コレクションを順次公開しています。
 今回はその第2弾で、「住友コレクションの中国美術」展('10.9.4~10.17まで。入館料730円)です。

 私は中国美術はあまり知らないので、今回は学芸員による展示品解説に参加して観てきました(10月16日も14時からありますよ)。
 やっぱり、解説を聞きながら観ると、見所がわかっていいですね

 まず最初に、泉屋博古館の所蔵品は、住友家の人たちが日常自分たちで楽しむために蒐集した美術品なので、所蔵品の美術品はいわば住友家の美意識なのだそうです。
 ということは、公的な博物館や美術館の蒐集する目的とは違い、好き嫌いの「好み」がかなり重要視されていることになるのでしょうね。
 
 なるほど。ここの展示品で中国美術全般が網羅できるというわけではないのですね。
 そのかわり、住友家の人たちが美しい、または面白い、珍しいと思ったものを観れるわけですね。

 展示は主に中国の絵画部門と工芸部門に分かれており、まずは絵画部門からの紹介でした。
 中国絵画は、大きくは専門職人による細密な描写の宮廷画と、趣味人が自然との共生をテーマにした文人画に分類できるそうですが、時代が進むにつれ、宮廷画と文人画の区別がつかなくなっていくようです。

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 これらの展示品を観ると、どちらかというと住友家の人たちは文人画の方を好んだのでしょうかね?

 中国コレクションの目玉の一つである文人画の八大山人作「安晩帳」という22面からなる画集みたいなものは、重要文化財に指定されていて、今回の展覧会のポスターに使われています。
 今回は、この安晩帳を2~3日おきに1枚ずつめくり、期間中には順次全22面が公開されるそうです。

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 その日程表もでていました。
 有料入館者には、違う作品が観れるように会期中一回限り有効の「安晩帳リピート入館券」がプレゼントされるようです。
 通常料金で、2回見れますのでオトクですよね

 この日の安晩帳は「木蓮図」で、枝が少し中心より左に寄っているため、余白の美が感じられました。

 また、石涛という画家の三部作がこちらに揃っており、それらも展示されていました。
 中国画らしく淡い色使いですが、色がきれいでした。

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 でも、住友家の人々は、ものすごく近くで見るか、拡大してみないとわからないような細かいところまで描く宮廷画の技法にも感心したみたいです。
 ほのぼのとしたのどかな風景ではありますが、牛の毛1本1本が描かれた「秋野牧牛図」は国宝にも指定されています。
 近眼の私の目にはその細かい描写は見えませんでしたが、これは休憩室のVTRに拡大したものが流されていると言われてたかな。
 興味がある方は、観てみてくださいね。

 宮廷画も18~19紀ぐらいになると、西洋画の影響を受けた作品が出てきます。
 王楚珍の「草花群蝶図」は、中国のおめでたいモチーフを使ってますが、今までの宮廷画のような奥行きがなくて、デザイン的です。
 アール・ヌーヴォーの影響を受けているとのことでした。
 この1枚だけが、それまでの中国画と違ってパステル調の明るい色使いでした。
 きれいでしたよ
 中国も伝統を守るだけでなく、いろいろと試みていたんだなと思いました。
 是非、観てくださいね。

 工芸部門の方も良かったですよ
 工芸部門は、文人たちが好んで使ってたようなものが展示されていました。

 やっぱり中国は良い石が取れるんですね。
 ものすごく緑の濃い翡翠の印材や、光を当てると輝く石で作った印材、赤みの強い鶏血石の印材、大きくてきれいな白の玉で作った香炉など、これほどの石は中国でもあまり見たことがないです。
 また彫られてる印の字も美しい。
 見ていていいなと思いましたね

 重要文化財に指定されている「鍍金弥勒仏立像」は、豪快に笑ってられました(笑)。
 大陸の仏さまは、笑顔の仏さまが少なくないんですよね。
 見ているこちらまで、うれしくなりますね

 「鍍金魁星像」は、「魁」という字の如く、鬼が枡を持って走っている像です。
 元々は北斗七星の星の1つを司る神さまだそうで、右手には筆を持っていることから文房の神さまとしても崇められているそうです。
 足の爪など鋭い描写でしたよ。

 花瓶や白磁などもきれいなものが多く、良かったです。

 学芸員さんの解説で、中国美術の見方なども教えてもらって、「ほぅ、ほぅ」と感心するばかりでしたが勉強になりましたし、楽しかったです

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 休憩室でお庭を見ながら少し休んだ後は、常設の中国青銅器の展示室も観てきました。
 いつもながら、ここの青銅器コレクションはすごいです。
 これは、「好み」というよりは学術的な色合いが強いですね。
 こちらにはボランティアさんがいらっしゃって、いろいろ質問にも答えてくれますので、詳しく知りたい方や見方のポイントなどを教えて欲しい方は、ボランティアさんに聞いてみてくださいね。

 前回の近代洋画展も良かったし、今回の中国美術展も良かったです。
 最後の日本美術展も期待大ですね。
 楽しみにしています

泉屋博古館
 住所:京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24 TEL:075-771-6411
 開館時間:10時半~17時(入館は16時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日代替休)、展示替期間(7~8月、1月~2月)、展覧会の会期中にも臨時休館日がある場合有り。
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  1. 2010.09.20 (月) 20:15
  2. URL
  3. Hokurajin
  4. [ edit ]

re:京都泉屋博古館

この美術館は閑静なところにあって、なかなか感じの良い美術館ですね。
今年の4月に、住友コレクションの近代洋画展に行ってきました。

中国美術も面白そうですね。開催期間中に京都に行く予定があるので、ここも予定に入れておこうかな。

ここは私の好きな美術館の一つです。特に常設の青銅器の展示が圧巻ですね。
古代の楽器の編鐘が展示されていて、その音も聞くことが出来るようになっていました。
春秋戦国時代を思い起こさせるような不思議な音色、お聴きになりましたか?
  1. 2010.09.21 (火) 01:44
  2. URL
  3. Ms.れでぃ
  4. [ edit ]

京都泉屋博古館、落ち着きますね。

こんにちは。
ほんと、この美術館はいい美術品をゆっくり鑑賞できて良いですね。
私も気に入っています。
少し駅から遠いのが難ですけど。
中国美術、私は工芸品の方を気に入りました。
近代洋画展も良かったですし、次の日本美術展も楽しみですね。
日本美術展は、Hokurajinさんももちろん行かれるでしょ?

常設の青銅器の展示、本当にすごいですよね。
商周(私としては殷周と呼びたい)時代の呪術めいた不思議な造形の青銅器の数々に、いつもクラクラしながら魅せられています(笑)。
古代の鐘の音はもちろん聞きました。
澄んだきれいな音でしたね。
でも、春秋戦国時代のような音色というのはちょっと思い出せないので、これでは聞いた内に入りませんかね?

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