京都 有栖川宮旧邸特別公開('10.9.11 Sat)

京の夏の旅で、期間限定で公開されている、「平安女学院大学有栖館 有栖川宮旧邸(ありすがわのみやきゅうてい)」('10.7.10~'10.9.30まで)を見せてもらいに行きました。

入口を入ったところに受け付けがあリ、そこで拝観料600円を払います。

建物の玄関になります。
中に入り、ある程度の人数が集まると、ボランティアの方による説明が始まります。
有栖川宮家は、後陽成(ごようぜい)天皇の第7皇子、好仁(よしひと)親王によって創設された宮家ですが、後継者の逝去により大正12年に絶家となっています。
絶家になった後、旧京都地方裁判所所長の邸として使われていたのですが、2007年に平安女学院に買い上げられ、現在は平安女学院大学の所有となっています。
元々京都御所内にあったのですが、御所の外側ですが、すぐ近所の現在の場所に移築されています。

造りは書院造となっており、中庭を凹の字に囲むような形になっており、「玄関棟」、「住居棟」、「客間棟」により構成されています。
ボランティアさんによる説明は、客間棟に座って聞きました。
丁寧な説明で興味深かったです。



中は写真撮影OKとのことだったので、今回は写真中心に紹介させていただきますね。
客間は2間続きの広い和室です。
ここから見事なお庭を眺めることができます。
この庭は、「植治」の11代目小川治兵衛による「平成の植治の庭」だそうで、しばらく荒れていた枯山水のお庭を、縁側から見てちょうどの高さになり、後ろの建物がじゃまにならないよう作庭し直したそうです。
和室の中に板の間があり、そこは能舞台だそうです。
音が響かないように、板の間の下には紙をクッションとして敷いているんですって。
お茶ができるようにもなっており、ここは応接室にあたるんでしょうね。



蟻壁(ありかべ)や長欄間(おさらんま)など、凝っていますね。
上段の間には、龍の透かし彫りもされていました。


長い廊下を歩いて、住居棟に向かいます。
こちらは、客間よりもう少し小さな和室が連なっており、こちらが生活の場だったそうです。
現在は、平安女学院の生徒の華道、茶道などの授業の場として使われているそうです。
写真にはのっていませんが、平安女学院の制服の展示もありましたよ。

生活棟から見たお庭も良い雰囲気で落ち着きます。
白石と緑のコントランストがきれいですね。

建物を出て、門の近くにある大きな桜の木は、太閤秀吉の醍醐の桜の孫にあたる桜なんですって。
桜の時期はきれいだろうな



そしてこの門がすごいんです。
「青天門」という名前がついているのですが、ヒノキの一枚ものの扉で、厚さ3cmもあるそうです。
元は三井の邸宅の表門として作られたので、こんなしっかりした門なんだそうですよ。
あまり浮ついたところがない、しっかりしたお屋敷でした。
見せてもらって良かったです

9月30日(木)までですので、興味のある方はお早めに。
有栖川宮旧邸特別公開
住所:京都市上京区堀松町 TEL:京都市観光協会 075-752-0227
見学時間:10時~16時
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