奈良 大和郡山 東明寺('10.6.19 Sat)

矢田寺を出た後、次に向かった先は「東明寺(とうみょうじ)」です。
こちらの本堂は、普段は予約しないと拝観できないのですが、平城遷都1300年記念で2010.6.1~6.30まで特別開帳しているのです(拝観料300円)。
矢田寺からは、直接東明寺に行く道もあるようなのですが、よくわからなかったので、バスに乗って「横山口」まで戻り、北西に歩いていきました。
初めは良かったのですが、だんだんと坂になっていき、結構キツかったです(苦笑)。

バス停から30分ぐらい歩きましたかね。
ようやく山門が見えてきました。

そこから少し石段を登ると本堂です。

東明寺は、天武天皇の第三皇子・舎人親王の開創と言われています。
義母の持統天皇の眼病平癒を祈念して寺社等を周っていたところ、お告げがあり、お告げでもらった金鍋で霊水をすくい、母の目を洗うと眼病が治ったため、薬師如来を本尊として、鍋蔵山東明寺と号するようになったそうです(東明寺のパンフより)。
現在は真言宗のお寺です。
本堂の中には、ご本尊の薬師如来坐像、脇侍には、毘沙門天立像、吉祥天立像が安置されていました。
3仏とも平安時代作で、重文です。
薬師如来さまは、桜の一木造りでどっしりとして、安心感を与えてくれる仏さまでした

毘沙門天さまは、動きが少なく静かな威厳があり、いかにも平安時代の作という感じです。
吉祥天さまは、ふくよかで福々しい感じです。
さすがは、福徳の神さまですね

仏様たちは、大きなお厨子の中にいらっしゃったのですが、そのお厨子は5代将軍徳川綱吉の母、桂昌院の寄進によるものだそうです。
桂昌院は、矢田寺、東明寺にお厨子を寄進しています。
京都生まれの桂昌院は、大和郡山にも参拝に来られたのでしょうか。
善峯寺など、京都の西ノ京のいくつかのお寺にも寄進していますし、桂昌院は本当に信仰心の篤い人だったのですね。
仏さまの他に、寺宝として「雷さまのへそ」という摩訶不思議なものがありました(笑)。
一見、木の実が乾燥したように見えるのですが、お寺の人は木の実ではないとおっしゃいます。
石でもないとのことで、何かは不明だそうです。
ですが、この雷さまのおへそのおかげか、このお寺には一度も雷が落ちたことがないそうで、雷除けのご利益があるそうです。
雷さまの伝説は、岩間寺でもありましたね~(その時の記事はこちら)。
おへそを取られたり、捕まえられたりと、雷さまも大変ですね。


仏様たちは平安時代作と古いのですが、本堂は年代は不明ですが結構新しいとのことでした。
龍や象の飾りが美しく残ってました。
江戸時代ぐらいのものでしょうか。
小さなお寺でしたが、滅多に拝観することができない仏さまにお参りできて、すごく良かったです

東明寺
住所:奈良県大和郡山市矢田町2230 TEL:0743-52-7320
拝観時間:9時~17時(11月~2月は9時~16時まで。特別拝観時以外は要予約) 6/28(月)は休み
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