大阪 あべのハルカス美術館 「絵金」展
久しぶりの展覧会ネタです。
でも、すみません!
今回の展覧会はもう終わってます。
私も会期終了直前に行ったので、会期中に記事にするには間に合いませんでした。

行ってきたのは、あべのハルカス美術館で開催されていた「幕末土佐の天才絵師 絵金」展('23.4.22~6.18まで。観覧料1600円)です。
「絵金」とは、土佐(現在の高知県)出身の幕末から明治にかけての絵師・弘瀬金蔵(1812-1876)さんのニックネームで、絵師の金蔵さんということで「絵金さん」です^^
この人は、わずか20歳で土佐藩家老の御用絵師になったのですが、33歳の時、狩野探幽の絵を模写したところ、その絵に探幽の落款が押されて売りに出されてしまい、贋作を作った疑いで御用絵師を解任され、城下からも追放されたようです。
その時に、今まで描いた絵も多くが処分されました。
その後、叔母を頼って赤岡町(現在の香南市)に移り、そこで「町絵師・金蔵」と名乗り、地元の人に頼まれるがまま芝居絵などを描いていました。
ということで、現在残っている絵は芝居絵が多いです。
芝居絵といっても、絵金の場合、二つ折りにした屏風に描かれているので大きいです。
芝居絵屏風は夏祭りの時に、神社の夏祭りなどの時に氏子から奉納されました。

展覧会では夏祭りの雰囲気で展示し、一部写真撮影可だったので少しお見せしますね。

これは2枚の芝居絵屏風が絵馬台に載せられています。
色遣いもきれいですし、迫力があります。


2枚の写真は同じ絵なのですが、上の写真は上からライトに照らされていて、下の写真は下からライトが当たっています。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、下から光を当てると、人物がより鮮明に見えます。
実際の夜祭では、また違った感じに見えるのでしょうね。
この作品は、絵馬台掲示する木札に「河田小龍」と書かれていたとキャプションにありました。
えっ、河田小龍!?
河田小龍といえば、坂本龍馬やジョン万次郎とも交流があった人物じゃないですか!
ちょっと上の方でしたが、マジマジと見ましたよ(笑)
こういった絵も描いていたのですね。
線のしっかりした美しい絵でした。

絵を飾る絵馬台も変わっているのがありました。
「手長 足長」です。
その名の通り、手が長~いのと足の長~いのがいます。
これは人なのかな?

こちらは絵馬提灯。
石川五右衛門の話に基づいた絵が描かれていました。
ブログには自主規制して載せませんでしたが(笑)、結構鮮血がしたたる絵がありました。
また、その血の色が美しい。
絵金は、血みどろ絵といわれる月岡芳年より以前の人なのですけどね。

芝居絵屏風は、昔の映画の看板絵のようなものだったのかもしれません。
芝居の中の印象に残る場面を切り取って興味を惹く。
これらの絵を見ていると、その芝居が見たくなりますもの。
ただ、当時は芝居はメジャーなものだったのでしょうが、私なんぞは歌舞伎や浄瑠璃などに疎くて、題名を見てもどんなお話かわからず、絵の場面も解説を読まないとわからないのが悲しかったです。
屏風なので、通常より大きな画面ではありますが、それでも描ききれなかったのか、同じ画面に窓や戸を使って外の空間を作り、そこに違う場面も描くことで時間の推移を表す構図も面白かったです。

絵金のことは結構昔から知っていて、赤岡町の絵金蔵にも行ったことがあるのですが、このガイドブックを見たら高知のいろんなところに作品があってびっくり。
絵金祭りや須留田八幡宮のお祭りに行きたくなった「絵金」展でした。
あべのハルカス美術館
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階 TEL:06-4399-9050
開館時間:火~金10時~20時、月・土・日・祝10時~18時(入館は各閉館の30分前まで)
休館日:年末年始、展示替え期間、月曜日休館日あり
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「絵金」とは、土佐(現在の高知県)出身の幕末から明治にかけての絵師・弘瀬金蔵(1812-1876)さんのニックネームで、絵師の金蔵さんということで「絵金さん」です^^
この人は、わずか20歳で土佐藩家老の御用絵師になったのですが、33歳の時、狩野探幽の絵を模写したところ、その絵に探幽の落款が押されて売りに出されてしまい、贋作を作った疑いで御用絵師を解任され、城下からも追放されたようです。
その時に、今まで描いた絵も多くが処分されました。
その後、叔母を頼って赤岡町(現在の香南市)に移り、そこで「町絵師・金蔵」と名乗り、地元の人に頼まれるがまま芝居絵などを描いていました。
ということで、現在残っている絵は芝居絵が多いです。
芝居絵といっても、絵金の場合、二つ折りにした屏風に描かれているので大きいです。
芝居絵屏風は夏祭りの時に、神社の夏祭りなどの時に氏子から奉納されました。

展覧会では夏祭りの雰囲気で展示し、一部写真撮影可だったので少しお見せしますね。

これは2枚の芝居絵屏風が絵馬台に載せられています。
色遣いもきれいですし、迫力があります。


2枚の写真は同じ絵なのですが、上の写真は上からライトに照らされていて、下の写真は下からライトが当たっています。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、下から光を当てると、人物がより鮮明に見えます。
実際の夜祭では、また違った感じに見えるのでしょうね。
この作品は、絵馬台掲示する木札に「河田小龍」と書かれていたとキャプションにありました。
えっ、河田小龍!?
河田小龍といえば、坂本龍馬やジョン万次郎とも交流があった人物じゃないですか!
ちょっと上の方でしたが、マジマジと見ましたよ(笑)
こういった絵も描いていたのですね。
線のしっかりした美しい絵でした。

絵を飾る絵馬台も変わっているのがありました。
「手長 足長」です。
その名の通り、手が長~いのと足の長~いのがいます。
これは人なのかな?

こちらは絵馬提灯。
石川五右衛門の話に基づいた絵が描かれていました。
ブログには自主規制して載せませんでしたが(笑)、結構鮮血がしたたる絵がありました。
また、その血の色が美しい。
絵金は、血みどろ絵といわれる月岡芳年より以前の人なのですけどね。

芝居絵屏風は、昔の映画の看板絵のようなものだったのかもしれません。
芝居の中の印象に残る場面を切り取って興味を惹く。
これらの絵を見ていると、その芝居が見たくなりますもの。
ただ、当時は芝居はメジャーなものだったのでしょうが、私なんぞは歌舞伎や浄瑠璃などに疎くて、題名を見てもどんなお話かわからず、絵の場面も解説を読まないとわからないのが悲しかったです。
屏風なので、通常より大きな画面ではありますが、それでも描ききれなかったのか、同じ画面に窓や戸を使って外の空間を作り、そこに違う場面も描くことで時間の推移を表す構図も面白かったです。

絵金のことは結構昔から知っていて、赤岡町の絵金蔵にも行ったことがあるのですが、このガイドブックを見たら高知のいろんなところに作品があってびっくり。
絵金祭りや須留田八幡宮のお祭りに行きたくなった「絵金」展でした。
あべのハルカス美術館
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階 TEL:06-4399-9050
開館時間:火~金10時~20時、月・土・日・祝10時~18時(入館は各閉館の30分前まで)
休館日:年末年始、展示替え期間、月曜日休館日あり
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