奈良国立博物館「大安寺のすべて」展
今年は花の咲きが良くて、しかも時期が早いので、花を見に行くことに夢中になって最近は展覧会の記事を書いていませんが、展覧会もちょくちょく観に行っています。
まだ会期があると思って油断していたらそろそろ終了時期が迫ってきたので、今回は久しぶりに展覧会の記事です。
といっても行ったのは5月で、だいぶん前になってしまいましたが感想を書きますね。

奈良国立博物館では「大安寺のすべて―天平のみほとけと祈り―」展('22.4.23~6.19まで。観覧料1800円)が開催されています。
大安寺は奈良国立博物館から南西の方角にある寺院で、宗派は真言宗、御本尊は十一面観音像です。
わが国最初の天皇初願の寺院で、かつては南都七大寺の1つでかなり大きかったようです。
今回の展覧会は、調査で判明した内容からかつて隆盛を誇った大安寺の威容を紹介する内容でした。
大安寺は私も何回か行ったことがあるのですが、静かで落ち着いたお寺です。
最寄りのバス停から歩いて行くと、ここは以前は大安寺の敷地でしたという立札などがありますし、住所の大安寺町が広いので大きなお寺だったのだなと思ってましたが、今回の展覧会で本当にすごいお寺だったのだと思いました。
かなり大きな伽藍だったようですが、火災や兵火などで損失を受け、お堂の再建が難しくなりだんだんと小さくなっていったとのことでした。
そういった大安寺の歴史についても、古文書展示などを通して展覧会では紹介されていて興味深いのですが、それを書くと長くなるのでご興味のある方は大安寺のHPなどを参考にしてくださいね。

奈良の仏教は、宗派というより学問として教義を学びあう学派としての役割が強く、大安寺の僧も活躍したそうです。
大安寺の僧が空海に教えを授け、真言宗ができたと書かれている絵巻物には、幼い頃の空海が描かれいてかわいかったです。
また、石清水八幡宮に神を勧請したのも大安寺の僧・行教だったようで、石清水八幡宮略記などの展示もありました。
ただ石清水八幡宮に伝わっている話と、大安寺側に伝わっている話とでは微妙に食い違いがあり、そういったところも面白いなと思いながら見学しました。
行教律師座像もありましたが、若くて賢そうでしたよ。
仏像は、私が行ったのが前期展示だったので、ご本尊の十一面観音立像を拝むことができました。
毎年秋に公開されますが、普段は拝顔できない仏さまです。
優しいお顔をされています。
ポスターにもなっている、お口を少し開けられて何かを話されているように見える仏さまは、伝楊柳観音立像です。
十一面観音さまのも含めて首元のアクセサリーは、後から付けたものではなく彫られたものです。
細かい細工に職人の仏像への思い入れが窺えます。
こちらの楊柳観音さまは、後期展示の伝馬頭観音立像になんとなく印象が似ています。
ちなみに馬頭観音さまも毎年3月にのみ拝観できる秘仏です。
厳しさの中にも落ち着きのある仏さまですよ。
伝聖観音立像はスッと立ってられますし、伝不空羂索観音立像は優しく微笑んでられるような仏さまです。
どの仏さまも素朴な力強さを感じました。
じっくり観ていたら、あっという間に時間が過ぎ去ってしまった展覧会でした。
感想も簡単にするつもりが長文に・・・(苦笑)
そうそう、大安寺はガン封じのお寺としても有名で、毎年恒例の竹供養癌封じ笹酒夏祭りが今年も6/23に実施されるそうです。
馬頭観音さまも特別開扉されるとのことですので、お知らせしておきますね。

行った時は藤の季節で、春日大社の万葉植物園の藤も見てきたのですが、もうだいぶん季節が過ぎたので、また来年に行けばその時に。
代わりに鹿の写真を載せておきますね^^
奈良国立博物館
住所:奈良市登大路町50番地 TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9時半~17時(土曜は19時まで。入館は各閉館の30分前まで)
休館日:月曜(月曜祝日の場合は開館し、翌日休館)
大安寺
住所:奈良市大安寺2-18-1 TEL:0742-61-6312
拝観時間:9時~17時(受付は16時まで)
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奈良国立博物館では「大安寺のすべて―天平のみほとけと祈り―」展('22.4.23~6.19まで。観覧料1800円)が開催されています。
大安寺は奈良国立博物館から南西の方角にある寺院で、宗派は真言宗、御本尊は十一面観音像です。
わが国最初の天皇初願の寺院で、かつては南都七大寺の1つでかなり大きかったようです。
今回の展覧会は、調査で判明した内容からかつて隆盛を誇った大安寺の威容を紹介する内容でした。
大安寺は私も何回か行ったことがあるのですが、静かで落ち着いたお寺です。
最寄りのバス停から歩いて行くと、ここは以前は大安寺の敷地でしたという立札などがありますし、住所の大安寺町が広いので大きなお寺だったのだなと思ってましたが、今回の展覧会で本当にすごいお寺だったのだと思いました。
かなり大きな伽藍だったようですが、火災や兵火などで損失を受け、お堂の再建が難しくなりだんだんと小さくなっていったとのことでした。
そういった大安寺の歴史についても、古文書展示などを通して展覧会では紹介されていて興味深いのですが、それを書くと長くなるのでご興味のある方は大安寺のHPなどを参考にしてくださいね。

奈良の仏教は、宗派というより学問として教義を学びあう学派としての役割が強く、大安寺の僧も活躍したそうです。
大安寺の僧が空海に教えを授け、真言宗ができたと書かれている絵巻物には、幼い頃の空海が描かれいてかわいかったです。
また、石清水八幡宮に神を勧請したのも大安寺の僧・行教だったようで、石清水八幡宮略記などの展示もありました。
ただ石清水八幡宮に伝わっている話と、大安寺側に伝わっている話とでは微妙に食い違いがあり、そういったところも面白いなと思いながら見学しました。
行教律師座像もありましたが、若くて賢そうでしたよ。
仏像は、私が行ったのが前期展示だったので、ご本尊の十一面観音立像を拝むことができました。
毎年秋に公開されますが、普段は拝顔できない仏さまです。
優しいお顔をされています。
ポスターにもなっている、お口を少し開けられて何かを話されているように見える仏さまは、伝楊柳観音立像です。
十一面観音さまのも含めて首元のアクセサリーは、後から付けたものではなく彫られたものです。
細かい細工に職人の仏像への思い入れが窺えます。
こちらの楊柳観音さまは、後期展示の伝馬頭観音立像になんとなく印象が似ています。
ちなみに馬頭観音さまも毎年3月にのみ拝観できる秘仏です。
厳しさの中にも落ち着きのある仏さまですよ。
伝聖観音立像はスッと立ってられますし、伝不空羂索観音立像は優しく微笑んでられるような仏さまです。
どの仏さまも素朴な力強さを感じました。
じっくり観ていたら、あっという間に時間が過ぎ去ってしまった展覧会でした。
感想も簡単にするつもりが長文に・・・(苦笑)
そうそう、大安寺はガン封じのお寺としても有名で、毎年恒例の竹供養癌封じ笹酒夏祭りが今年も6/23に実施されるそうです。
馬頭観音さまも特別開扉されるとのことですので、お知らせしておきますね。

行った時は藤の季節で、春日大社の万葉植物園の藤も見てきたのですが、もうだいぶん季節が過ぎたので、また来年に行けばその時に。
代わりに鹿の写真を載せておきますね^^
奈良国立博物館
住所:奈良市登大路町50番地 TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9時半~17時(土曜は19時まで。入館は各閉館の30分前まで)
休館日:月曜(月曜祝日の場合は開館し、翌日休館)
大安寺
住所:奈良市大安寺2-18-1 TEL:0742-61-6312
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