京都 福田美術館&嵯峨嵐山文華館の「木島櫻谷」展

嵐山にある福田美術館と嵯峨嵐山文華館では共同開催で「木島櫻谷 究めて魅せた『おうこくさん』」展('21.10.23~'22.1.10まで。観覧料:福田美術館1300円、嵯峨嵐山文華館900円、二館共通券2000円)が開かれています。
両館ともほとんどの作品が写真撮影可になっていて、木島櫻谷の絵はどれもすごく良いのですが、新年になったばかりなので、今回はお正月らしく縁起の良い作品をチョイスしました^^

まず最初は、福田美術館に展示されていた、七福神の一神である布袋さまを描いた「布袋」です。
優しく明るい笑顔に、見ているこちらもつられて笑顔になります^^

今年はトラ年なので、虎の絵は外せませんよね。
「幽渓猛虎図」です。
猛虎といいながらも穏やかな雰囲気です。
もう1作品「獅子虎図屏風」という六曲一双の屏風があり、そちらは迫力のある虎だったのですが写真不可でした。
櫻谷は形の捉え方がうまいので、迫力のある作品も穏やかな作品も良いです。

お次は初夢に見ると良いとされる「鷹図」(部分)です。
ちょっとわかりにくかもしれませんが、左足を折りたたんで少しリラックスムードのところがかわいかったです。

繁栄や不老長寿と結びつけられる松の絵も縁起ものです。
この「松図屏風」は2本の松が寄り添って生える相生の松なので、夫婦円満の意味もあります。
上品でありながら静かな迫力がある屏風でした。

嵯峨嵐山文華館に展示されているのは「富嶽瑞雪」(部分)です。
横幅2Mもある雄大な富士山でした。

櫻谷さんの旅行道具なども展示されていましたよ。
帽子をかぶって、このトランクに荷物を入れて、ポケット時刻表を片手に写生旅行に出かけていたのでしょうね。
赤いポケット時刻表は、愛用していたのがわかるほど使い込まれていました。
仕事道具である筆と墨壺と小さなスケッチブックは、すぐに取り出せるよう懐に入れていたに違いありません^^
櫻谷さんの住んでいた京福電車の北野白梅町辺りから龍安寺駅辺りの旧衣笠村は、小野竹喬や土田麦僊、村上華岳など国画創作協会の画家が多く住んでいたので「衣笠絵描き村」と呼ばれていました。
嵯峨嵐山文華館では、周辺の画家の作品も展示されていましたので、少しだけ載せておきますね。

こちらは村上華岳の「牡丹の園」です。
前期は墨絵の牡丹でしたが、後期は色鮮やかな牡丹です。
優しいピンクの花びらが柔らかさを感じさせます。
小さくですが、アブも描かれていてかわいかったです。
牡丹の別名は富貴草。
富貴、良いですね~。

お正月のお遊びといえば、小倉百人一首のかるた。
ということで、菊池契月の「六歌仙図屏風」です。
写真の撮り方が悪くて、イケメンで有名な在原業平のお顔がうまく撮れませんでした。
業平さん、スミマセン。

この展覧会は前後期に分かれていたのですが、前後期2館で計100点以上の展示で、初めて見る作品も多くあり、櫻谷さんの作品を満喫でき良かったです。
上の作品は「画三昧」(部分)という題で、描かれている人物は自画像ではないかと言われています。
櫻谷さんの満足そうな吐息が聞こえてきそうですね。
櫻谷さん、おつかれさまでした~^^
福田美術館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16 TEL:075-863-0606
開館時間:10時~17時(入館は閉館30分前まで)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始(12/29~1/1)
嵯峨嵐山文華館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 TEL:075-882-1111
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/1)、展示替期間
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