奈良国立博物館 「聖徳太子と法隆寺」展

一昨日(6/18)は京都国立近代美術館の解説会があったので、どうせ京都に行くならと1日美術館巡りをしてきました。
昨日(6/19)は雨だったので少しは空いてるかもと思って、会期終了間際の奈良国立博物館に行ってきました。
奈良国立博物館では「聖徳太子1400年遠忌記念特別展 聖徳太子と法隆寺」展('21.4.27~6.20まで。観覧料2000円)が開催されています。

この展覧会は、タイトル通り法隆寺の寺宝を中心に聖徳太子を紹介する内容です。
この展覧会、良かった~。
展示は前期・後期に分かれていて、今回は後期になるのですが、国宝の「日本書紀の巻第二十二」に最初に十七条憲法の「以和為貴」(和を以て貴しと為す)と書いてあり、「おぉ~」と思いました(笑)
冠位十二階も「大徳・小徳・大仁・小仁・大礼・小礼・大信・小信・大義・小義・大智・小義」と書いてあり、これらの文章を読んで「あぁ本当に書いてあるんだ」と、当り前のことに感動しました。
(読むと言っても読めるところだけ ^^; 大きくわかりやすい字だったのです)

仏像もたくさん来ていて、法隆寺の有名な夢違観音さまもいらっしゃったことが嬉しかったです。
実物は写真より何倍も優しく微笑んでくださっており、幸せな気持ちになります。
「菩薩半跏像」は「よっ」と挨拶をしてくださっているようです。
「聖徳太子立像(二歳像)」は法隆寺と法起寺の2体が並んでられたのですが、法起寺蔵の太子が涼し気な切れ長の目が良かったです。
法隆寺蔵の太子は、幼い体のわりには目が賢そうすぎですかね。
超人的な賢さを表したかったのかもしれません。
成福寺の「聖徳太子立像(孝養像)」は、頬にまだあどけなさが残り、やや心配そうな表情に胸を打たれました。
父の用明天皇も太子のこの表情を見れば、「心配せずともよい」と無理を押してでも声をかけてしまいそうです。
今回の展覧会の看板になっている「聖徳太子および侍者像」の太子像は若いですがキリっとしてますね。
この太子像の向かいにいらっしゃった「如意輪観音菩薩半跏像」も優美で美しかったです。
看板の国宝の薬師如来坐像は、優しく微笑んでらっしゃいます。
それほど大きくはありませが、深い優しさを感じました。
近くでよく見ると、手も足も爪が長いのですよ。
もしかして、今も伸びてらっしゃっる!?(笑)
水かき、手相、足相もしっかりありました。
法隆寺の有名な玉虫厨子もありました。
大量の玉虫の羽をひっつけるなんて、作った人は仏教の精神を理解してないかったのでは?
中に入れられる仏さまも気持ち悪かったのではないかと思いましたが、今は羽はほとんど残ってません。
ただ正面から向かって左側の上部、力士像?が描かれている扉の右上辺りに羽の緑色を見ることができます。
聖徳太子の時代やそのすぐ後の時代の宝物も多く、歴史で知る聖徳太子が実際の人物として感じられる展覧会でした。
良かったです。

奈良国立博物館に行けば必ず寄る、なら仏像館にも行きました。

現在、奈良の吉野の金峯山寺仁王門の金剛力士が来ています。


この像だけは写真撮影可でした。
大きな柵もなく、上から下まで見れるのは貴重な機会だと思います。

足の甲にも血管が浮き出てます。
さすが金剛力士像、力んでいらっしゃいました(笑)
聖徳太子と法隆寺展は今日(6/20)が会期最終日です。
お天気も回復しましたので、関西の方はお見逃しなく。
この後、7/13から東京国立博物館に巡回予定だそうで、関東の方はお楽しみに。

緊急事態宣言が解除に向かい、大阪の新型コロナの感染も少し落ち着いたと判断して、私は久しぶりの美術館・博物館三昧を楽しんだのですが、今朝(6/20)のニュースで日本に来日したオリンピック選手団の1人が新型コロナ陽性で、一緒に来た選手たちは濃厚接触者にあたらずということで、宿泊地である大阪に向かったとの報道がされてました。(6/22のニュースで全員濃厚接触者と認定されたと報道あり。6/23のニュースでは更に1人陽性発覚。空港の検疫ではPCRだけで、陰性者に対しては濃厚接触者かどうかの判断はしなかったとのこと)
選手全員ワクチン接種は済みで、全員直前検査でも陰性だったそうですが、こうやって水際対策をすり抜けていくので、日本もまだまだ注意していく必要があるのだなと思いました(溜息)
奈良国立博物館
住所:奈良市登大路町50番地 TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9時半~17時(金曜は19時まで。入館は各閉館の30分前まで) 休館日:月曜(月曜祝日の場合は開館し、翌日休館)
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