京都 泉屋博古館 「木島櫻谷 山水夢中」展

南陽院の襖絵の特別公開との連携で、泉屋博古館では「木島櫻谷 山水夢中」展('22.11.3~12.18まで。入館料1000円)が開催されていて、南陽院と同じ日に観に行ってきました。

こちらでは大きめの山水画の屏風を中心に展示されていて、見応えがありました。
この展覧会は3期に分かれており(1期11/3~11/16、2期11/17~12/4、3期12/6~12/18)、私が行ったのは1期だったので「寒月」が展示されていました。

こちらはチラシに載っていた「寒月」の部分なのですが、私はこの絵が大好きなんです。
夏目漱石はこの絵を酷評したみたいですけどね^^;
月が明るい白い雪景色に、すっきりした竹の色が良く映えて、染み入るような静けさが感じられます。
京都の鞍馬で、残雪の中に残っていた獣の足跡を見たことで着想を得て、描いた作品だそうです。
色の少ない水墨画の展示が多い中で、ライトが当たっているように輝いて見えました。
「富士図屏風」も稜線が美しい伸びやかな富士山で良かったです。
この作品は色がついていたのですが、「富士山図屏風」という水墨画もありました。
向い合せに展示してあり、一見、色の有無だけしか違っていないのかなと思いましたが、よく見ると違いがいくつもあり見比べると面白かったです。
私は色のある「富士図屏風」の方が好みでした。
現・千總の4代目当主の大橋松次郎と仲が良かった櫻谷は、旅先から多くの絵ハガキを送っているのですがどれもしっかり絵も字も書いています。
櫻谷さんは絵だけでなく、字もめちゃくちゃ上手い。
達筆すぎて読めない自分が悲しかったですけどね^^;
大きな作品から小さな絵ハガキまで、どんな作品でも手を抜かずに描いているのを見ると、櫻谷さんは本当に描くことが好きだったのだなと改めて思えた展覧会でした。
良かったです。

この美術館には中庭があります。

そこから見える紅葉もきれいでした^^
泉屋博古館
住所:京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24 TEL:075-771-6411
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日代替休)、展示替期間
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