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京都高島屋 「刺繍絵画の世界」展

 先日、京都で展覧会巡りをしてきました。
 今回は奇しくも超絶技巧の展覧会ばかりです。
 どこの作品もめちゃ手が込んでいて、驚きと同時に美しさに感動しましたので、少しですが順次紹介したいと思います。

 sisyutakak1.jpg
 今回は京都高島屋で開催されている「刺繡絵画の世界展 明治・大正期の日本の美」展(’22.9.15~9.26まで。入場料1000円)です。

 この展覧会、凄かった!

 明治時代、政府は輸出拡大を目指して、刺繍作品を含む日本の染織品や工芸品を大量に万博に出品しました。
 その精緻さにどの作品も高評価を得て、日本の工芸品は評判になりました。
 海外ではタペストリーなどを壁に飾ることが多かったので、日本の絵画的な染織品は大人気だったようです。
 刺繍絵画を含め、こういった手の込んだ作品は主に輸出向けだったので、多くは海外に出たままで、国内にはあまり残っていないのですって。
 今回は国内にある貴重な刺繍絵画の作品を中心に、ビロード友禅や下絵、資料を含めて約60点が展示されていました。

 とにかくどれも美しかったのですが、展覧会を観ていて思ったのですが、刺繍絵画は主に刺繍をしているとは思えない絵画寄りの作品と、刺繍の良さを前面に出している作品の2種類に分けられそうな。

  sisyutakak2.jpg
 絵画寄りの作品では、「老松鷲虎図」という作品が会場に入ってすぐにあったのですが、肉眼では水墨画にしか見えない。
 単眼鏡で拡大して見て、ようやく少し刺繍の部分がわかる程度の驚きの技術でした。
 (今月は私の誕生日だったのですが、今年の夫からの誕生日プレゼントが美術鑑賞に使える単眼鏡でした。
 早速役に立ちました。ありがとー!^o^)

 一方、「獅子図」のように、ライオンの毛並みなどは刺繍で質感を出した方がよりリアルに見えます。
 でもすごいのは糸の染織なんですよね。
 色のグラデーションがすごかったです。

 sisyutakak3.jpg
 この「金地草花文屏風」(チラシ抜粋)は、絹糸の光沢、様々な刺繍の技法の駆使により、刺繍の良さが全面にでていて感動的な美しさでした。
 「きれい~!」と思わず声がでそうになりました^^

 ただ、これらの刺繍絵画は凝りすぎているので手間がかかりすぎて大量生産が難しく、コストとの兼ね合いからだんだんと作られなくなっていきます。
 その代わりに開発されたのがビロード友禅です。
 布に下絵を描き、その部分を剃刀で削って起毛させ質感を出していくそうです。
 その方法でも充分すごいと思いますけどね。

 そのビロード友禅の下絵を日本画家に依頼していたのですが、はじめは下絵の仕事を格下の仕事と思っていた画家たちも、その出来栄えの良さから好んで下絵の仕事を引き受けるようになったそうです。
 そういったことで、竹内栖鳳、山元春挙、都路華香などの日本画の大御所が下絵を描いていました。
 この3名が描いた「雪・月・花」のうち、「花」を描いた都路華香の「吉野の桜」だけが行方不明だそうですが、「雪」「を描いた山元春挙の「ロッキーの雪」、「月」を描いた竹内栖鳳の「ベニスの月」のビロード友禅は大英博物館にあるそうですよ。
 すごいことですよね^^

 これだけの技術を駆使した作品は、今の世の中ではもう作ることは難しいかもしれません。
 どの作品も素晴らしく美しく、見終わった後には感嘆の吐息がでるような展覧会でした^^
 オススメですよ。

京都高島屋
 住所:京都市下京区四条通河原町西入真町52 TEL:075-221-8811T
 開館時間:10時~19時(最終日の9/26は17時まで。入場は各閉場の30分前まで)
 
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