京都国立近代美術館 「清水九兵衛/六兵衛」展
もう少し早くにブログ更新をするつもりだったのですが、夜は眠くて眠くて・・・。
すぐ横で気持ち良さそうに寝ているうちのニャンコを撫でていると、つられてうたた寝してしまいます。
それでもさすがにそろそろ更新しないと展覧会が終わってしまうと、淡い危機感を募らせて書いています。

少し前になりますが、京都国立近代美術館で開催されている「生誕100年 清水九兵衛/六兵衛」展(’22.7.30~9.25まで。観覧料1200円)を観てきました。
「清水久兵衛/六兵衛」とあるので、親子か師弟の展覧会かなと思っていたら、同一人物でした。
彫刻家としての名前を清水(きよみず)九兵衛、陶芸家としての名前を清水六兵衛とされていたそうです。
この人は本名を塚本廣(1922-2006)さんといい、東京藝大の彫刻科で学んでいらっしゃったのですが、在学中に京焼の清水(きよみず)家の娘さんと結婚して婿養子となって、陶芸を始められたそうです。
1950年代から1960年代にかけて、日展の特選を連続受賞するなど陶芸家として高い評価をうけていたのですが、元々彫刻に興味を持ってられたので、「清水九兵衛」の名で抽象彫刻の制作をされたそうです。
1980年に六代目清水六兵衛が急逝し、七代目清水六兵衛を襲名されました。
ちなみに京焼とは京都でつくられた焼物のことで、清水焼とは清水寺の参道である清水坂、五条坂エリアで作られた焼物のことをいい、清水六兵衛の窯でつくられたものだけを清水焼というのではありません。
この展覧会では、九兵衛を名乗る前の作品から晩年の作まで約170点展示されていました。
初期の陶芸作品は花器が多かったのです。
作品単独でも良い感じですが、花を生けたら更に表情を変えそうな作品が多かったです。
芸術品なので花器として使うことは難しいのかもしれませんが、1点ぐらい花を生けた状態で見てみたかったです。
この人の作品は、端正な形の中に丸みやゆがみ、へこみをつけたりして、直線と曲線の融合という感じでした。
シャープさの中にも丸みがあり、冷たすぎず暖かすぎず、バランスの良い作品という印象です。

大きなオブジェなどもありました。
曲線もありますが崩しすぎず、秩序を感じる作品が多かったです。

作品が周囲の環境に溶け込み、調和するような「親和(アフィニティー、AFFINITY)」をテーマにした作品作りをされたそうです。
1階のロビーですが、確かにこの空間用に作られたものではないのに、それほど違和感はなかったですね。
コレクション展では、五代目六兵衛の作が展示されていました。

こちらは「色絵秋草手焙」です。
五代目は日本画家・幸野楳嶺に師事したそうです。
秋草が美しい。

こちらも五代目の作品で、看板にもなっている「大札磁花鳥文香炉」です。
上品で優しい風合いの作品でした。

こちらは六代目六兵衛の「燿青壺」という作品です。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、すごい緑色で、透明感がありました。
この作品を見て、河井寛次郎を思い浮かべましたが、五代目・六代目は河井寛次郎とも関係があったそうです。

同じく六代目の「古稀彩弦月壺」です。
シブい美しさです。
六代目は、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)で竹内栖鳳や山元春挙に日本画を学んだそうです。

清水九兵衛/六兵衛の初期から晩年までの作品と、先代・先々代の作品も見れる展覧会でした。
京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL:075-761-4111
開館時間:10時~18時(金曜は20時まで。入館は各閉館の30分前まで)
休館日:月曜(月曜日が休日にあたる場合は開館し、翌日休館)、年末・年始、展示替え期間
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「清水久兵衛/六兵衛」とあるので、親子か師弟の展覧会かなと思っていたら、同一人物でした。
彫刻家としての名前を清水(きよみず)九兵衛、陶芸家としての名前を清水六兵衛とされていたそうです。
この人は本名を塚本廣(1922-2006)さんといい、東京藝大の彫刻科で学んでいらっしゃったのですが、在学中に京焼の清水(きよみず)家の娘さんと結婚して婿養子となって、陶芸を始められたそうです。
1950年代から1960年代にかけて、日展の特選を連続受賞するなど陶芸家として高い評価をうけていたのですが、元々彫刻に興味を持ってられたので、「清水九兵衛」の名で抽象彫刻の制作をされたそうです。
1980年に六代目清水六兵衛が急逝し、七代目清水六兵衛を襲名されました。
ちなみに京焼とは京都でつくられた焼物のことで、清水焼とは清水寺の参道である清水坂、五条坂エリアで作られた焼物のことをいい、清水六兵衛の窯でつくられたものだけを清水焼というのではありません。
この展覧会では、九兵衛を名乗る前の作品から晩年の作まで約170点展示されていました。
初期の陶芸作品は花器が多かったのです。
作品単独でも良い感じですが、花を生けたら更に表情を変えそうな作品が多かったです。
芸術品なので花器として使うことは難しいのかもしれませんが、1点ぐらい花を生けた状態で見てみたかったです。
この人の作品は、端正な形の中に丸みやゆがみ、へこみをつけたりして、直線と曲線の融合という感じでした。
シャープさの中にも丸みがあり、冷たすぎず暖かすぎず、バランスの良い作品という印象です。

大きなオブジェなどもありました。
曲線もありますが崩しすぎず、秩序を感じる作品が多かったです。

作品が周囲の環境に溶け込み、調和するような「親和(アフィニティー、AFFINITY)」をテーマにした作品作りをされたそうです。
1階のロビーですが、確かにこの空間用に作られたものではないのに、それほど違和感はなかったですね。
コレクション展では、五代目六兵衛の作が展示されていました。

こちらは「色絵秋草手焙」です。
五代目は日本画家・幸野楳嶺に師事したそうです。
秋草が美しい。

こちらも五代目の作品で、看板にもなっている「大札磁花鳥文香炉」です。
上品で優しい風合いの作品でした。

こちらは六代目六兵衛の「燿青壺」という作品です。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、すごい緑色で、透明感がありました。
この作品を見て、河井寛次郎を思い浮かべましたが、五代目・六代目は河井寛次郎とも関係があったそうです。

同じく六代目の「古稀彩弦月壺」です。
シブい美しさです。
六代目は、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)で竹内栖鳳や山元春挙に日本画を学んだそうです。

清水九兵衛/六兵衛の初期から晩年までの作品と、先代・先々代の作品も見れる展覧会でした。
京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL:075-761-4111
開館時間:10時~18時(金曜は20時まで。入館は各閉館の30分前まで)
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