大阪市立美術館 「メトロポリタン美術館展」
コロナの感染が拡大してますねぇ。
私は感染すると困る環境なので、リスクを避けるためプライベートでの外出は控えている最中です。
ただ、私のブログは基本お出かけブログなので、外出しないとなるとネタに困ります。
しばらくは、以前行った展覧会などについて書いていく予定なので、既に終わった展覧会もありますが、こういう展覧会が開催されていたのだなぐらいに思っていただければ有難いです。

ということで、早速終わった展覧会についてなのですが、大阪市立美術館では「メトロポリタン美術館展―西洋絵画の500年―」展('21.11.13~'22.1.16まで。観覧料2100円)が開催されていました。

実は私、この展覧会は行くのをパスしようと思っていたのです。
観覧料が2100円とめちゃ高いのに、前売り券の販売もなし。
おまけに日時指定予約が必要とのことで、ここまで不自由なら「もういっか」と思っていたのです。
ですが終盤になり、当日券ありますよ、あべのハルカス美術館の半券で100円引きしますよ、夜間拝観日も設けますよとのことで、向こうが譲歩してくるならこちらも行こうかなと思い直し、会期終了ぎりぎりの夜間拝観日に行ってきました。
結論からいうと、この展覧会、行って良かったです。
以前に行った東京都美術館でのメトロポリタン美術館展(その時の記事はこちら)は、テーマ別でしたが、今回は大まかには美術の潮流の流れに沿っての展示になっています。

画像は1枚目の写真以外は、チラシの拡大です。
ルネサンス期から始まっていて、第1章が「信仰とルネサンス」です。
左の画像が受胎告知で有名なフラ・アンジェリコの「キリストの磔刑」、真ん中がラファエロの「ゲッセマネの祈り」です。
どちらも若い頃の作品で、まだこなれていないなぁという感じでした。
右はクラーナハの「パリスの審判」で、3美神ともよく似ていて、あまり区別がつかないのですが、真ん中の女神だけが豪華な帽子をかぶり、キューピッドの方を指さしているのでヴィーナスなんだと思います。
クラーナハらしい女性像の3美神でした。
パリスはもう少しイケメンにして欲しかったですけどね(笑)
画像はありませんが、この章ではエル・グレコの作品や、名前は知らない画家でしたが、ダーフィットの「エジプトへの逃避途上の休息」などがきれいでした。
とくにクリヴェッリの「聖母子」は、色が美しく、マリアの冷たいような端正な表情に、装飾品などの繊細な描写が素晴らしく、見惚れてしまいました。
今回の展示の中で、私は一番気になったかも。

第2章は「絶対主義と啓蒙主義の時代」です。
この章は、看板にもなっているカラヴァッジョの「音楽家たち」をはじめ、この展覧会の目玉となるような作品が目白押しでした。
今回のカラヴァッジョの絵は、肌の色がすごくきれいでした。
最初のパトロンであるデルモンテ枢機卿のために描いた絵だそうです。
ちょっと媚びている雰囲気がしますよね。
画像左はフェルメールの「信仰の寓意」です。
この作品はあまりにも隠喩が盛り込まれすぎて、あまりわかりませんでした^^;
右上のガラスには映り込みが描かれているかなと思いましたが、それほど詳細には描かれてませんでしたしね。
まぁ、日本初公開とのことで「見た」というぐらいの感想です。
右上のブーシェの「ヴィーナスの化粧」は、ロココらしい軽さと華やかさがある絵でした。
右下は女性画家のマリー・ドニーズ・ヴィレールの作品ですが、ちょっと明暗を意識しすぎかなという感じです。
画像はありませんが、同じ女性画家でもル・ブランの方が好みです。

ラ・トゥールの「女占い師」も今回の展覧会の目玉です。
ものすごく細かい描き込みです。
これだけ細かく描かれていると、カモにされているお坊ちゃんの爪が黒いのが目立ちます。
貴族階級ではなく、労働者の中での小金持ちなのでしょうね。
昔、ラ・トゥール展が開催されていて、観に行った記憶があります。
その時は、よく似た雰囲気のいかさま師の絵が展示されていました。
この他にもルーベンス、ベラスケス、ムリーリョなど大御所の絵がいっぱい。
グイド・カニャッチという画家の作品は、グイド・レーニの絵に似てました。
名前も似ますしね(笑)

第3章は「革命と人々のための芸術」です。
フランス革命以降、ロマン主義から写実主義、印象派、ポスト印象派までの作品が展示されています。
左のルノワールの「ヒナギクを持つ少女」は柔らかい色彩で描かれた少女がかわいかった~。
ルノワールのもう1枚「海辺にて」の少女も、目がイキイキしていてかわいかったです。
右のセザンヌの「リンゴと洋ナシのある静物」は、これぞセザンヌといえるような静物画でした。
海について、ロマン主義のターナーと写実主義のクールベの作品が並べて展示されています。
裸体については、クールベとアカデミズム画家のジェロームの作品が並べられていて、見比べてどちらがお好きですか?とのことでしたが、私は海が題材ではターナー、裸体ではジェロームの方が好みでした。
そのままより多少美化した方がきれいですものね。
クールベの良さは、きれいかどうかとは別のところにあるのですが、私の好みでいえばきれいは大事です(笑)。
図録は2900円(税込)です。
会場でのキャプションは少なかったのですが、図録にはしっかり作品の詳細が載っていたので、高かったですがこれは買って正解でした。
大阪での展覧会は終わりましたが、2/9~5/30まで東京の国立新美術館に巡回予定です。
観覧料も図録も高かったですが、今のご時世、なかなかニューヨークまで旅行に行けないので、観ておいて良かったなと思った展覧会でした。
大阪市立美術館
住所:大阪市天王寺区茶臼山町1-82 TEL:06-4301-7285(大阪市総合コールセンターなにわコール 8時~21時)
開館時間:9時30分~17時(入館は30分前まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合、翌日休館、年末年始、展示替え期間、臨時休館あり)
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ただ、私のブログは基本お出かけブログなので、外出しないとなるとネタに困ります。
しばらくは、以前行った展覧会などについて書いていく予定なので、既に終わった展覧会もありますが、こういう展覧会が開催されていたのだなぐらいに思っていただければ有難いです。

ということで、早速終わった展覧会についてなのですが、大阪市立美術館では「メトロポリタン美術館展―西洋絵画の500年―」展('21.11.13~'22.1.16まで。観覧料2100円)が開催されていました。

実は私、この展覧会は行くのをパスしようと思っていたのです。
観覧料が2100円とめちゃ高いのに、前売り券の販売もなし。
おまけに日時指定予約が必要とのことで、ここまで不自由なら「もういっか」と思っていたのです。
ですが終盤になり、当日券ありますよ、あべのハルカス美術館の半券で100円引きしますよ、夜間拝観日も設けますよとのことで、向こうが譲歩してくるならこちらも行こうかなと思い直し、会期終了ぎりぎりの夜間拝観日に行ってきました。
結論からいうと、この展覧会、行って良かったです。
以前に行った東京都美術館でのメトロポリタン美術館展(その時の記事はこちら)は、テーマ別でしたが、今回は大まかには美術の潮流の流れに沿っての展示になっています。

画像は1枚目の写真以外は、チラシの拡大です。
ルネサンス期から始まっていて、第1章が「信仰とルネサンス」です。
左の画像が受胎告知で有名なフラ・アンジェリコの「キリストの磔刑」、真ん中がラファエロの「ゲッセマネの祈り」です。
どちらも若い頃の作品で、まだこなれていないなぁという感じでした。
右はクラーナハの「パリスの審判」で、3美神ともよく似ていて、あまり区別がつかないのですが、真ん中の女神だけが豪華な帽子をかぶり、キューピッドの方を指さしているのでヴィーナスなんだと思います。
クラーナハらしい女性像の3美神でした。
パリスはもう少しイケメンにして欲しかったですけどね(笑)
画像はありませんが、この章ではエル・グレコの作品や、名前は知らない画家でしたが、ダーフィットの「エジプトへの逃避途上の休息」などがきれいでした。
とくにクリヴェッリの「聖母子」は、色が美しく、マリアの冷たいような端正な表情に、装飾品などの繊細な描写が素晴らしく、見惚れてしまいました。
今回の展示の中で、私は一番気になったかも。

第2章は「絶対主義と啓蒙主義の時代」です。
この章は、看板にもなっているカラヴァッジョの「音楽家たち」をはじめ、この展覧会の目玉となるような作品が目白押しでした。
今回のカラヴァッジョの絵は、肌の色がすごくきれいでした。
最初のパトロンであるデルモンテ枢機卿のために描いた絵だそうです。
ちょっと媚びている雰囲気がしますよね。
画像左はフェルメールの「信仰の寓意」です。
この作品はあまりにも隠喩が盛り込まれすぎて、あまりわかりませんでした^^;
右上のガラスには映り込みが描かれているかなと思いましたが、それほど詳細には描かれてませんでしたしね。
まぁ、日本初公開とのことで「見た」というぐらいの感想です。
右上のブーシェの「ヴィーナスの化粧」は、ロココらしい軽さと華やかさがある絵でした。
右下は女性画家のマリー・ドニーズ・ヴィレールの作品ですが、ちょっと明暗を意識しすぎかなという感じです。
画像はありませんが、同じ女性画家でもル・ブランの方が好みです。

ラ・トゥールの「女占い師」も今回の展覧会の目玉です。
ものすごく細かい描き込みです。
これだけ細かく描かれていると、カモにされているお坊ちゃんの爪が黒いのが目立ちます。
貴族階級ではなく、労働者の中での小金持ちなのでしょうね。
昔、ラ・トゥール展が開催されていて、観に行った記憶があります。
その時は、よく似た雰囲気のいかさま師の絵が展示されていました。
この他にもルーベンス、ベラスケス、ムリーリョなど大御所の絵がいっぱい。
グイド・カニャッチという画家の作品は、グイド・レーニの絵に似てました。
名前も似ますしね(笑)

第3章は「革命と人々のための芸術」です。
フランス革命以降、ロマン主義から写実主義、印象派、ポスト印象派までの作品が展示されています。
左のルノワールの「ヒナギクを持つ少女」は柔らかい色彩で描かれた少女がかわいかった~。
ルノワールのもう1枚「海辺にて」の少女も、目がイキイキしていてかわいかったです。
右のセザンヌの「リンゴと洋ナシのある静物」は、これぞセザンヌといえるような静物画でした。
海について、ロマン主義のターナーと写実主義のクールベの作品が並べて展示されています。
裸体については、クールベとアカデミズム画家のジェロームの作品が並べられていて、見比べてどちらがお好きですか?とのことでしたが、私は海が題材ではターナー、裸体ではジェロームの方が好みでした。
そのままより多少美化した方がきれいですものね。
クールベの良さは、きれいかどうかとは別のところにあるのですが、私の好みでいえばきれいは大事です(笑)。
図録は2900円(税込)です。
会場でのキャプションは少なかったのですが、図録にはしっかり作品の詳細が載っていたので、高かったですがこれは買って正解でした。
大阪での展覧会は終わりましたが、2/9~5/30まで東京の国立新美術館に巡回予定です。
観覧料も図録も高かったですが、今のご時世、なかなかニューヨークまで旅行に行けないので、観ておいて良かったなと思った展覧会でした。
大阪市立美術館
住所:大阪市天王寺区茶臼山町1-82 TEL:06-4301-7285(大阪市総合コールセンターなにわコール 8時~21時)
開館時間:9時30分~17時(入館は30分前まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合、翌日休館、年末年始、展示替え期間、臨時休館あり)
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