大阪 高島屋「新版画展」
大阪の高島屋では「千葉市美術館所蔵 新版画-進化系UKIYO-Eの美」展('21.9.15~9.27まで。入場料1000円)が開催されています。
この展覧会、楽しかったです。

私はポスターを見て、伊東深水や川瀬巴水、吉田博の作品が展示されるとのことで面白そうだなと思って観に行ったのですが、タイトルを見て「新版画って何?」って思いました。
展覧会場には、新版画の成立から発展形まで、4章に分けて説明とともに作品が観れるようになっています。
大変わかりやすい構成になっているのですが、どうしてもキャプションより作品に目が行ってしまい、あまり内容が頭に入らなかったので、ウィキペディアに書いてあるのを記しておきますね。
江戸時代に浮世絵が盛んだったのはご存知のとおりなのですが、手間ひまがかかるため、日清戦争の報道画を最後に廉価な石版画や写真、新聞などの印刷物に押され衰退していきます。
その一方で、伝統的な浮世絵の技術を踏まえつつ新たな木版画を作ろうとする動きと、ジャポニズムの影響を受けた外国人が来日して作った木版画の動きが起こります。
それらを合わせて、明治30年前後から昭和時代に描かれた木版画のことを新版画と呼ぶそうです。
浮世絵といえば絵師、彫師、摺師による分業ですが、来日した外国人による木版画はこれらの分業を1人で行っていたため、新版画は大きく分けて、絵師、彫師、摺師が一緒に新風をめざした派と外国人の洋画由来による1人で作る派の2つの流れがあったようです。
外国本土では絵師、彫師、摺師の分業による作品の方が評判が良かったので、版元が輸出用に新版画をどんどん作っていったのですが、美人画のジャンルに端を発し、新版画は日本でも人気が出て、版元に任せるのではなく、自分で彫り摺りを監修し作品を発表する人も出てきます。
そういった新版画を私家版といいますが、その一方でたくさんの新興版元もできていました。
浮世絵や日本画の展覧会のポストカードで名前をよく見かける芸艸堂(うんそうどう)さんもその一つだそうですよ。
京都市役所の近くにお店もあって、今は木版画だけでなく日本画関係の絵ハガキやグッズも売っています。
こうして新版画は発展していったのですが、絵師などの高齢化や、第二次世界大戦などの前後で社会の移り変わりも激しく、そしてこのジャンルの先駆者であった大手版元の渡辺庄三郎が亡くなったため、その制作は下火になっていったようです。
ちょっと説明が長くなってしまいましたが、こういった流れに沿って計118点の作品が展示されていました。
私としては、美人画の大御所である伊東深水の作品が良かったです。
この画家の風景画ってあまり見た記憶がないのですが、近江八景を描いた作品もきれいでした。
小原古邨という人の作品は日本画に近くきれいでした。

美人画では橋口五葉や北野恒富、山川秀峰、役者絵では吉川観方、そして風景画では川瀬巴水や吉田博など有名画家や版画家の新版画が満載でした。
新版画って、浮世絵より線はシンプルですが色が繊細ですね。
浮世絵のようにベタ塗りでなく、色鉛筆画のような色彩の作品もありましたし、版画に色を塗ったような作品もありました。
背景にバレンの跡を残したり、いろいろな工夫がされていて面白かったです。
全体的に本画と版画の中間のような印象を受けました。
千葉市美術館は良い作品をいっぱい持ってられるのですね。
私は千葉県にはディズニーランドにしか行ったことがないと自分で思っていましたが、この千葉市美術館と千葉神社に行ったことがありました。
その時は東京を基点に行ったので、2か所しかまわれませんでしたが、またいつか千葉県にゆっくり行ってみたいです。
文章多めになりましたが、お付き合いをありがとうございました。
大阪高島屋
住所:大阪市中央区難波5-1-5 TEL:06-6631-1101
開館時間:10時~19時(入場は18時30分まで)
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私はポスターを見て、伊東深水や川瀬巴水、吉田博の作品が展示されるとのことで面白そうだなと思って観に行ったのですが、タイトルを見て「新版画って何?」って思いました。
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大変わかりやすい構成になっているのですが、どうしてもキャプションより作品に目が行ってしまい、あまり内容が頭に入らなかったので、ウィキペディアに書いてあるのを記しておきますね。
江戸時代に浮世絵が盛んだったのはご存知のとおりなのですが、手間ひまがかかるため、日清戦争の報道画を最後に廉価な石版画や写真、新聞などの印刷物に押され衰退していきます。
その一方で、伝統的な浮世絵の技術を踏まえつつ新たな木版画を作ろうとする動きと、ジャポニズムの影響を受けた外国人が来日して作った木版画の動きが起こります。
それらを合わせて、明治30年前後から昭和時代に描かれた木版画のことを新版画と呼ぶそうです。
浮世絵といえば絵師、彫師、摺師による分業ですが、来日した外国人による木版画はこれらの分業を1人で行っていたため、新版画は大きく分けて、絵師、彫師、摺師が一緒に新風をめざした派と外国人の洋画由来による1人で作る派の2つの流れがあったようです。
外国本土では絵師、彫師、摺師の分業による作品の方が評判が良かったので、版元が輸出用に新版画をどんどん作っていったのですが、美人画のジャンルに端を発し、新版画は日本でも人気が出て、版元に任せるのではなく、自分で彫り摺りを監修し作品を発表する人も出てきます。
そういった新版画を私家版といいますが、その一方でたくさんの新興版元もできていました。
浮世絵や日本画の展覧会のポストカードで名前をよく見かける芸艸堂(うんそうどう)さんもその一つだそうですよ。
京都市役所の近くにお店もあって、今は木版画だけでなく日本画関係の絵ハガキやグッズも売っています。
こうして新版画は発展していったのですが、絵師などの高齢化や、第二次世界大戦などの前後で社会の移り変わりも激しく、そしてこのジャンルの先駆者であった大手版元の渡辺庄三郎が亡くなったため、その制作は下火になっていったようです。
ちょっと説明が長くなってしまいましたが、こういった流れに沿って計118点の作品が展示されていました。
私としては、美人画の大御所である伊東深水の作品が良かったです。
この画家の風景画ってあまり見た記憶がないのですが、近江八景を描いた作品もきれいでした。
小原古邨という人の作品は日本画に近くきれいでした。

美人画では橋口五葉や北野恒富、山川秀峰、役者絵では吉川観方、そして風景画では川瀬巴水や吉田博など有名画家や版画家の新版画が満載でした。
新版画って、浮世絵より線はシンプルですが色が繊細ですね。
浮世絵のようにベタ塗りでなく、色鉛筆画のような色彩の作品もありましたし、版画に色を塗ったような作品もありました。
背景にバレンの跡を残したり、いろいろな工夫がされていて面白かったです。
全体的に本画と版画の中間のような印象を受けました。
千葉市美術館は良い作品をいっぱい持ってられるのですね。
私は千葉県にはディズニーランドにしか行ったことがないと自分で思っていましたが、この千葉市美術館と千葉神社に行ったことがありました。
その時は東京を基点に行ったので、2か所しかまわれませんでしたが、またいつか千葉県にゆっくり行ってみたいです。
文章多めになりましたが、お付き合いをありがとうございました。
大阪高島屋
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