京都国立近代美術館 「モダンクラフトクロニクル」展

またしばらく展覧会ネタを続けます。
今回紹介するのは京都国立近代美術館で開催されている「モダンクラフトクロニクル」展(前期:'21.7.9~8.1、後期:8.3~8.22まで。観覧料1200円)です。
(緊急事態宣言前に観に行ってます)

この展覧会は、京都国立近代美術館所蔵の工芸品を一挙公開というような内容でした。
昨年の今頃もオリンピック開催により外国人がたくさん来るだろうとの思惑で、この美術館のコレクションを一挙公開してましたが、今年も同じような目的で今度は工芸作品に絞って公開したのかなぁと思いました。
今回のオリンピックでは、外国人の観光客は増えなかったと思いますが、日本人にとっても見応えのある展覧会でした。
クロニクル(年代記)ということで、近代工芸を7章に分けて時代を遡って紹介していましたが、私の一番の好みは第7章の「手わざの行方」です。
明治の超絶技巧の作品がいっぱい。
一部写真撮影可だったので、難しい話はなしで少しだけ作品を載せますね。

こちらは安藤緑山の「三茄子牙彫置物」で、象牙の彫刻です。
彫刻自体も精密なのですが、この人の作品は彩色がすごい!
茄子の色・艶が良く、めちゃ美味しそうです。

武蔵屋大関の「金蒔絵芝山花鳥図飾器」は、ひたすら豪華でした。

十二代西村總左衛門の「孔雀図刺繍屏風」(前期展示)は、もしかすると以前にも紹介したことがあるかもしれませんが、この作品は何回見ても美しい。
金糸銀糸を使った刺繍であるからこそ、光を反射して豪華な輝やきを放っています。
ちなみに西村總左衛門とは、京友禅の老舗の千總の当主が代々受け継ぐ名前です。
とくに十二代總左衛門は、いろんな博覧会に出品し賞を獲得してたようですよ。

こちらは四代長谷川美山の「京都名所図透彫飾壺」です。
均一の細かい透かし彫りがすごくきれいでした。

こちらはマリリン・レヴィンの「バッグ」です。
一見古びた革のバッグに見えますが、実は陶器です。
陶器と言われて見ても、柔らかそうな革の質感があり、固い陶器とは信じられませんでした。
面白い作品でしたね。
面白いといえば、常設展です。
私が観たのは前期展示だったので、今はもう終わっているのですが、前期のコレクション展のタイトルは「あやしげな絵」展でした。
何か聞いた感じがしませんか?
そうです、大阪歴史博物館で開催されていた「あやしい絵」展にそっくりな展覧会名です。
大阪歴史博物館に京都国立近代美術館の作品を貸し出ししていたので、「あやしい絵」展にちなんで「あやしげな絵」展にしたそうです。

「あやしい絵」展に出ていた、北野恒富や甲斐荘楠音、岡本神草などのデロリ系の作品たくさん観れて良かったです。
後期展示も見に行く予定だったのですが、緊急事態宣言が出てしまったので断念します。
楽しみにしていたのですが、仕方がありません。
それにしても、新型コロナは収束するどころか、益々勢いづいて感染者が増大してますね。
展覧会の紹介をしておいてなんですが、展覧会はオリンピック前の4連休に駆け込みで行きましたが、今は外出も控えておとなしくしています。
感染して困るのは我が身・我が家族ですものね。
あぁ、早く収束しないかな~。
皆さまもご自愛を。
京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL:075-761-4111
開館時間:9時30分~18時(金・土は20時まで。入館は各閉館の30分前まで)休館日:月曜(月曜日が休日にあたる場合は開館し、翌日休館)、年末・年始、展示替え期間
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