京都国立博物館「オリュンピア×ニッポン・ビジュツ」展

美術館「えき」に行った日に京都国立博物館にも行き、特別企画「オリュンピア×ニッポン・ビジュツ」展('21.6.5~7.4まで。観覧料700円)を観てきました。
この展覧会は、ギリシア時代に4年に1回オリュンピアで開かれた競技祭典(オリンピックの起源)が行われた時、人々の様子や賑わいなどを、日本の美術や文化で置き換えればこのようだったのだろうというような内容でした。
オリンピュアというので、古代ギリシアの展示品があるのかなと思っていたのですが、そういうのは一切ありません。
ですが、面白い発想の展覧会でした。

この企画展の展示数は113点。
その中に国宝や重文の作品も多数展示されていて、見応えがあります。
普段の仏像にまじって大きな仁王像(金剛力士像)の展示もあったのですが、その展示の仕方が面白い。
1体は正面を向いてますが、もう1体は後ろ向きの展示です。
普段は見えない背中が見えるのですが、まるで背中を見せるボディビルダーみたいで筋骨隆々です。
背部は色も残りやすく、色を見ると進撃の巨人だぁと思いました(笑)
愛宕念仏寺の金剛力士像は、表情がすごく迫力があります。
玉眼の目を光らせてこちらを見てらっしゃって「そんなに睨まれるほど悪いことはしてません!」と思わず言いたくなりました(苦笑)
智積院の「孔雀明王像」(掛軸)も真正面からこちらを見ていらっしゃいますが、しっかりと美しかったです。
祭事には演奏されたであろう、和楽器はどれもきれいな細工が施され美しかったです。
左のチラシの右下に描かれている金色の絵は「祇園祭礼図屏風」の部分ですが、江戸時代(17世紀)に描かれたとは思えないぐらい豪華で美しかったです。
「温泉寺縁起」の舞台は有馬温泉で、温泉に入っている人も描かれていて楽しそうでした。

古代ギリシアでもオリンピックは神、祭事(競技を含む)、それを楽しむ人々のイベントであることから、オリンピックイヤーにちなんで今回の企画展は、日本の神仏、祭事、それを楽しむ人々という分類で、所蔵品を中心に展示されていました。
オリンピックと関連させるのは少し難しいかもしれませんが、内容としては見応えがあり良かったです。
オリンピックを素直に楽しめるような状況だったら、もしくは楽しめるような状況になって欲しいという博物館側の願いがこもっている展覧会かもしれないですね。
京都国立博物館
住所:京都市東山区茶屋町527 TEL:075-525-2473(テレホンサービス)
開館時間:9時30分~17時(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜日、展示替え期間、年末年始

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