三重県立美術館 「ショック・オブ・ダリ」展

少し前に三重に日帰りで行ってきました。
三重県立美術館では「ショック・オブ・ダリ サルバドール・ダリと日本の前衛」展('21.1.9~3.28まで。観覧料1000円)が開催されています。
福島県の諸橋近代美術館所蔵のダリの作品が観れるということで、いそいそと出掛けてきました。

入口のロビーには、ダリの「メイ・ウエストの顔」をイメージしてアイテムを組み合わせたものが展示されていました。
メイ・ウエストというより、赤塚不二夫のキャラになんとなく似てません?

この展覧会は、ダリの作品に衝撃を受け、影響を受けた日本のシュルレアリスムの画家の絵を、ダリの作品とともに紹介する内容でした。
ダリの作品は、ダリの特徴の1つであるダブルイメージの作品が多かったように思います。
楽しいなと思いながら観てまわりました。

私が一番気に入ったダリの作品は「アン・ウッドワード夫人の肖像」です。
後ろの岩は夫人を型抜きしていますし、腰のベルト代わりの布はそのまま水平線になっているのが面白いです。
日本の画家の作品のコーナーになると、ダリのような作品を自分でも描いてみようと思ったのがよくわかります。
私は日本のシュルレアリスムの画家のことはよく知らないのですが、今回展示されていたのはダリの影響を受けた初期の頃の作品が多かったのではないかと思いました。
どれもダリの作風に似すぎているのです。
初めは模倣から始まり、そこに画家らしさを加えていき自分の作品として昇華させていく、その過程の初期の段階の作品が今回の展示なのかなと思いました。
そうでないと、単なる真似で済まされてしまいますもんね。
昇華された独自のシュルレアリスムの作品も観てみたいかな。
コレクション展は、企画展にちなんだ作品も展示されていました。
小川信二の「ドレスデンⅠ」は写真のようなのに、水辺に映っているのと本体とでは塔の数が違うなど、だまし絵的で面白い。
だまし絵といえば、エッシャーの作品もありました。
不可能図形がちょっと甘めかな。
シャガールや藤田嗣治、佐伯祐三、岸田劉生の作品なども良かったですし、ゴヤの版画も充実しており、コレクション展だけでも見応えがありました。
ムリーリョの作品があったのもびっくりです。

こちらの美術館には、彫刻家の柳原義達記念館もあります。
この人の鳩の彫刻は、他の美術館でも見かけます。
三重県と関りがあったのでしょうか。
作者について書いてあったのを見落としてしまったのかもしれません。
見応えたっぷりの展覧会で、楽しかったです。
三重県立美術館
住所:三重県津市大谷町11番地 TEL:059-227-2100
開館時間:9時30分~17時(入館は閉館の30分前まで) 休館日:月曜
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