京都 嵯峨嵐山文華館「悲運の画家たち(前期)」展

嵐山の福田美術館と嵯峨嵐山文華館の共同で「悲運の画家たち-忘却にも負けず-」展(前期:'20.10.24~11.30まで。後期:12.2~'21.1.11まで。二館共通券2000円、嵯峨嵐山文華館のみは900円)が開催されています。
現在は後期展示になってますが、まだ後期は観ていないので、今回は第二会場の嵯峨嵐山文華館の前期の作品を少し紹介したいと思います。
(注:12月に入ってからの記事は、12月以前に行ったものです。)

嵯峨嵐山文華館での展覧会は、以前は高い評判を得たのに、現在では充分に認知されていない画家の逸品を中心に紹介するという内容だそうです。
有名な画家の作品が揃っており、忘却の画家とするにはちょっと失礼だなと思いますので、前回の福田美術館の記事同様、展覧会のタイトルに関係なく、気にいった、あるいは気になった作品を紹介したいと思います。


左が真野紀太郎の「バラ」です。
真野紀太郎という画家は私も知らなかったのですが、優しい色合いできれいでした。
バラの絵をよく描き、バラの画家として知られていたそうです

右は白瀧幾之介の「パンジー」です。
この人の作品はいろんなところで、ちょこちょこ見てます。
兵庫県出身でもありますしね。
紫がきれいでした


山内信一の「春光」です。
この画家は京都出身の日本画家なのですが、今回の絵は色鮮やかな写実で動物が描かれており、日本画と洋画の中間のような感じです。
それに、この絵はちょっと不思議です。
鳥かごの中にいる筈の鶏は外にいて、籠の上になぜか猿が座っています。
近くには猿と仲がよくないとされる犬もいます。
どれも我関せずという感じで長閑なのは、春の光のせいなのでしょうかね


川村曼舟の「嵐山春靄・嵐山秋靄」です。
さすが嵐山に住んでいた曼舟です。
穏やかで美しい嵐山の絵でした


その曼舟の師匠である山元春挙の「蓬莱山」です。
私は春挙の絵って、好きなんですよね~

しっかりとした線で、力強く美しいです


春挙の作品をもう1点。
「不老長春図」です。
松は不老樹、バラは長春花と呼ばれ、松とバラは長寿を願う取り合わせなんだそうです。
雪に負けないしっかりとした青い松に、その後に続く優しく咲き誇るバラの花の取り合わせは、今の日本の状況と重なり、明るい気持ちにさせられました

他にも良い絵がたくさんあったのですが、カメラの電池が切れてしまい写せませんでした

来年になりますが、後期展示も観に行きたいなと思える展覧会でした

嵯峨嵐山文華館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 TEL:075-882-1111
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで) 休館日:火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/1)、展示替期間

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