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京都嵐山 福田美術館「大観と春草」展

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 嵐山の福田美術館と嵯峨嵐山文華館に行ってきました

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 福田美術館では「大観と春草 東京画壇上洛」展('20.8.1~10.11まで。入館料1300円)が開催されています。
 横山大観展というのは、関西でも開かれますが、菱田春草展はなかなか開かれません。
 なので、春草の作品を楽しみにして行きました。

 春草は、岡倉天心のもと、横山大観や下村観山らと共に活躍した日本画家ですが、わずか36歳で亡くなっています。
 絵を見ていてもまじめそうで、もっと描きたかっただろうなと思いますね。

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 春草の作品は美しいのですが、儚げですね。
 「夏の朝」「冬の夕」という作品です。
 小さい鳥が飛び立つ姿は可憐でもありますが、淡い寂寥感も感じます。

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 こちらは「晩渡」です。
 版画のようですね。
 きれいな茜色が胸に迫ってくる感じです。

 春草の作品は、広い風景を掌の中におさめ、丹精を込めて磨き上げた珠玉の作のような印象を受けます。
 掌中の珠を愛でるように描いたのではないかと思うぐらい。
 春草は自分を取り巻く世界を愛していたんだろうなと思いました。

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 こちらは春草の「波濤図」と大観の「竹林図」です。
 ピンボケ写真で、ちょっとわかりにくいですが、どちらかといえば竹林図の方が春草の作品のように見えます。

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 大観の「春夏秋冬」です。
 細やかで、春草の作品に似ている感じがします。

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 大観の自由で、豪気な印象の絵になるのは、春草が亡くなってからですね。

 他の東京画壇の画家の作品も来てましたよ。

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 左が大観の「桃」で、右が小林古径の「桃実」です。
 古径の方が美味しそうです。
 桃のまだ固い部分を水色で表すところがすごいです。

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 川合玉堂、横山大観、竹内栖鳳の「雪月花」です。
 春草が大観ぐらい長生きしていれば、春草もこのような共作を描いていたかもしれません。
 春草、惜しい!と思った展覧会でした。

 春草の作品をまとめてみることができ、良かったです。
 
福田美術館
 住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16 TEL:075-863-0606
 開館時間:10時~17時(入館は閉館30分前まで)休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始

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