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奈良国立博物館「よみがえる正倉院宝物」展

 新型コロナの新規感染者が増えだしているため、あまり出掛けなくなっているのですが、外出するなら1度に何か所かまとめて観に行くようにしています(本当は新型コロナに関係なくいつものことだけど)。
 せっかく出掛けたので、京都国立博物館の展覧会を観た後、奈良国立博物館にも行ってきました

 mozona1.jpg 
 こちらでは「御大典記念 よみがえる正倉院宝物-再現模造にみる天平の技-」展('20.7.4~9.6まで。観覧料1500円)が開催されています。

 正倉院は、元は東大寺の正倉として奈良時代の創建されたのですが、聖武天皇の妃である光明皇后が東大寺に天皇の御遺愛品などを奉献し、それらの品々を正倉院で保管したのが正倉院宝物のはじまりです。
 ずっと東大寺が管理していたのですが、明治8年に内務省の管轄になり、その後宮内庁の所管になり現在に至っています。

 開扉には、天皇の許可が必要な勅封倉であったため、中の宝物は良好な状態で保存されているのですが、正倉院は現在に至るまで戦火による被害や落雷により危機がいくつもあったそうです。
 幸い大事には至らず正倉院は創建当時のまま現存していますが、修理は何回か行われているみたいです。
 
 宝物の方も、修理と一体化の事業として模造製作が明治に始まったそうですが、昭和47年からは宝物の材料や技法、構造の忠実な再現に重点を置いた模造製作がおこなわれるようになりました。
 今回の展覧会は、そうして作られた再現模造品の中から選りすぐりの約120点の展示となっていました。

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 正倉院宝物となっていますが、本物は1点もありません。
 ですが、本物と切り離して、単独の工芸品展として観た方が良いかもしれません。
 まぁ、細工の美しく見事なこと!
 昔と違って、手に入りにくい材料や作り方がわかっていない物もあるなかで、これだけ見事な細工には感心しました。

 昨年の正倉院展で、人でギュウギュウになりながら観た「紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく)」や「紺玉帯残欠(こんぎょくのおびざんけつ)」、その箱である「螺鈿箱(らでんのはこ)」もありました。

 今回は再現模造とのことで、現状をそのまま復元した模造品ではなく、作られた当時のようにした模造品なので、紺玉帯残欠はきれいに修復されたような状態ですし、螺鈿箱の中の布も、洗濯したように少し本物よりきれいな印象がしました。

 「螺鈿紫檀五弦琵琶」は、8年かかって作られただけあり、細部まで細工が施され豪華で美しかったです。
 (看板の琵琶は、左が裏面、右が表面です)
 とくに裏面の螺鈿は見事ですし、横面の細いところもきれいで、何回もじっくりと見てしまいました。

 コロタイプ印刷は、墨が黒々としている書ではわかりませんが、薄墨の書では印刷とすぐにわかったのは残念でした。

 図録は2400円です。

 mozona3.jpg
 そうそう、正倉院の中をコンピューター画像で見れる映像が流れてました。
 イメージ映像で本物ではありませんが、正倉院の中なんて見ることができませんので、興味のある方は見てみてくださいね。
 
 人間国宝や伝統技術保持者などの現代の匠による正倉院の宝物。
 タイトルには「よみがえる天平の技」とありますが、現代の匠の技を褒めたくなるような展覧会でした。
 楽しかったです。

奈良国立博物館
 住所:奈良市登大路町50番地 TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)
 開館時間:9時半~17時(金曜は19時まで。入館は各閉館の30分前まで) 休館日:月曜(月曜祝日の場合は開館し、翌日休館)

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