京都嵐山 福田美術館「美人のすべて」展

福田美術館では「美人のすべて」展('20.1.29~3/1まで。観覧料1300円)が開催されていました。

上村松園の作品を中心に、鏑木清方、伊藤小坡などの美人画60点からなる展覧会です。

こちらは上村松園の「初雪(部分)」です。
本当は雪と蛇の目傘が見どころなのですが、私は頭の飾りの手絡(てがら)がすごく気に入り、アップで撮りました。
絞りの手絡が丁寧できれい!
この手絡は、松園の他の絵にも描かれていましたよ。

同じく松園の「にじを見る(部分)」です。
見方はいろいろだと思いますが、私は、床几に座っているのが松園のお母さん、子どもを抱いているのが松園自身、子どもは松篁さんかなと想像しました。
爽やかな良い絵だなと思います。

木島櫻谷の「婦女図屏風」です。
こちらの美術館は櫻谷の作品をたくさん所蔵されているのがうれしいです。

西山翠嶂の「花見」です。
昔の女性雑誌の挿絵みたいです。
和傘ではなく、パラソルというところが新しいですね。

こちらが今回の展覧会の中で私が一番惹かれた、チラシの表紙にもなっている山川秀峰の「振袖物語」です。
振袖火事と呼ばれている明暦の大火の逸話を元に描かれた作品です。

赤い着物の美人は、実は女性ではなく男性です。
美しすぎる・・・。
憂いを秘めた流し目に、心を掴まれます。
この美青年なら、一目で心を奪われた女性の気持ちもわかりますね。
紅い着物には、風神雷神や火車などが描かれ、この着物が燃えて大火の原因になったことが表されています。
妖しくも美しい絵でした。
鏑木清方の作品は全て撮影不可でしたが、松園の作品が撮影可というのはうれしいです。
美人をいっぱい観れて幸せな気分になれた展覧会でした。

この展覧会は3/1で終了しました。
この展覧会の会期が短縮されのは非常に残念です。
福田美術館は現在臨時休館中で、次回は3/20から若冲の展覧会の予定です。
(渡月橋、人少なっ・・・)
福田美術館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16 TEL:075-863-0606
開館時間:10時~17時(入館は閉館30分前まで)休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始

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