静岡 遠州の旅⑭ 資生堂アートハウス

掛川城下を見学した後は、観光案内所で勧めてもらった資生堂アートハウスに行ってきました


こちらでは「春を詠う、春に詠う‐詩歌と愉しむ美術 日本画・洋画・工芸‐」展('20.1.16~4.12まで。入館無料)が開催されています。
この展覧会は、所蔵品の中から春をテーマにした作品が展示されていました

日本画、洋画、工芸品、どれも良かったです!
とくに近代日本画は、上村松篁や奥村土牛の作品が数点展示されていました


チラシ左の木蓮の絵は、松篁の「春静」です。
白い木蓮に花芯と鳥のひわの頭頂の赤がかわいいです。
松篁の母、上村松園が自宅に植えた木蓮を描いたそうです。
優しさと気品が感じられる作品でした

同じく松篁の「青麦」も爽やかな美しさでした

奥村土牛の「猫」(チラシ右上)は、青い目をまんまるに見開いて左下を見ているのですが、花を見ているのかそれとも画面に描かれていない虫か何かを見ているのか、ほのぼのとした中にも緊張感が感じられます。
土牛85歳の作だそうです。
すごいですね


稗田一穂の「春の宵」という作品も良かったです。
岩橋英遠の「む」も犬のぺキニーズが寝そべっていてかわいい。
上半分が黒、下半分が白の無地で、藤田嗣治の絵に似ているような印象を受けました。
洋画では、岡鹿之助「パンジー」が温かな色遣いで、まるで刺繍のようでした。
牛島憲之の「花曇る」も暖かなグリーンがきれいでした。
梅原龍三郎の「芥子図」は梅原らしい眩しいような明るい色彩です。
曽宮一念の「けし」は、同じ芥子でも植物の生命力がすごい。
切り花と地に生える花の違いのような気がしました。
工芸品は、十四代今泉今右衛門の「色絵薄墨墨はじき梅雪文帯留」がすごくきれいでかわいかったです。
紅白の梅、緑地に白で雪の結晶が愛らしい

増村益城の「乾漆食籠 紅梅」は、きれいな赤漆で、形が梅でかわいいです。
塗りが美しい。
この他にも良い作品がいっぱい。
これほどの展覧会が無料だなんて、さすが日本を代表する企業の資生堂だけあるなぁと感心しました


広い庭には屋外展示の作品もたくさんありましたが、今回は時間がなくあまり見れませんでした。
次回はしっかり時間を取って、企業資料館も含めてじっくり見に行きたいと思います。
資生堂アートハウス、良かったです!

資生堂アートハウス
住所:静岡県掛川市下俣751-1 TEL:0537-23-6122
開館時間:10時~17時 休館日:月曜日、年末年始、夏季休館、展示替え期間

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