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京都高島屋「京都の若冲とゆかりの寺」展

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 京都高島屋で開催されている「没後220年 京都の若冲とゆかりの寺―いのちの輝き―」展('20.1.4~1.20まで。入場料1000円)を観てきました。

 この展覧会は、細見美術館の若冲の作品をメインに、若冲と関係が深かった相国寺系のお寺(相国寺、鹿苑寺、慈照寺、大光明寺)、人生の後期に関係が深かった萬福寺系のお寺(萬福寺、天真院)、若冲及び伊藤家の菩提寺だった宝蔵寺の所蔵品が展示されています。

 全体的には墨一色で描かれた絵が多かったのですが、若冲は筆の使い方がすごいですよね。
 得意な鶏の絵の尾なんて、書に近い。

 それに墨の濃淡のつけ方もすごくて、墨一色なのにこんなにバリエーションがあるのかと思うぐらいです。
 
 表現も巧みで、強い風でしなっている草木や、里芋などの対象物を大きくデフォルメしたもの、ネズミを擬人化したもの、アッカンベーをした布袋さんなど、生真面目なものからユニークなものまで自由自在です。
 若冲の作品はいつ見ても楽しい♪

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 今回興味深かったのは、宝蔵寺が所蔵している若冲の弟子の作品の展示でした。
 若冲のお弟子さんは10人以上いたそうですが、私はその作品を観たのは今回が初めてです。
 お弟子さんの絵を見ていると、若冲の技術はなかなか真似できないものなのだなと実感しました。
 部分的には集中して模写できても、若冲のような全体的な多彩さは難しいのでしょう。
 
 その中で、処冲の「蟹図」は、蟹の動きが感じられましたし、若啓の「鯉図」は大胆なデフォルメが上手いなぁと思いました。
 若冲の弟の白歳も弟子の1人だったのですが、白歳は画業でも家業でも兄を頼っていたのだろうなと思いました。

 宝蔵寺では2月7日から11日まで、若冲の没後220年として寺宝展が開かれるそうです。
 お弟子さんの若演筆の作品が初公開されるみたいです。
 ちょっと期間が短いのですが、私も行けたら行きたいと思います。

 京都にある若冲の作品ですので以前に観たことがある作品が多かったのですが、それでも若冲は面白い
 初春から良い展覧会でした

京都高島屋7階グランドホール
 住所:京都市下京区四条通河原町西入真町52番地 TEL:075-221-8811
 開場時間:10時~20時(最終日は17時まで。入場は各閉場の30分前まで)

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