奈良女子大学記念館 秋の一般公開

奈良に遊びに行った折、奈良県立美術館で奈良女子大の記念館の一般公開('19,10.30~11.5まで。9時~16時半まで。入館は16時まで)のチラシを見つけ、近鉄奈良駅からそれほど遠くでもなかったので寄ってきました。
今回の一般公開はもう終わってしまっているのですが、毎年春と秋に期間限定で公開されているので記事にしておこうと思います。

奈良女子大学は、1908年(明治41年)に設置された奈良女子高等師範学校を前身とする大学で、1949年(昭和24年)に国立学校設置法の公布により発足した日本でたった2校しかない国立の女子大です。
高等師範学校時代の本館が現在記念館になっており、そちらが見学できます。

明治42年に建てられており、当時から1階は事務室、2階は講堂として使われていたそうです。
建物の前に大きな木があり、森の中にある洋館見たいでステキです。
この建物は重要文化財に指定されています。

中は1階は大小7室の部屋があり、昔は校長室や事務室などだったのですが、現在は展示室になっており、高等師範学校からのいろんな資料が展示してありました。
結構、標本など理系の教材が充実してました。


2階に上がる階段も雰囲気が良く、窓の影でさえ美しかったです。

2階です。

講堂はなんか教会みたいですね。
約300名収容できるそうです。
長椅子も高等師範時代のものだそうですよ。

ピアノも高等師範学校の創立当時に購入されたもので、国産最古級のピアノだそうで、百年ピアノとよばれているそうです。
脚など細工もきれいですし、なんか貫禄がありますね。
戦後、倉庫に眠っていたそうですが、平成17年(2005年)に学内で発見されたそうです。
なんと試しに弾かせてもくれます。
今でもきちんと良い音がでて、現役で使えます。

なんか劇の舞台のようです。
歴史を感じさせます。

天井は折上げ式で高さを感じますし、どの部屋のシャンデリアも素敵だったのですが、とくに講堂のシャンデリアは大きくて美しかったです。
吊っている部分の意匠も幾何学模様できれいですね。
窓からは若草山も見えますし、本当に素敵な建物です。
この講堂は現在でも大学院の入学式や卒業式に使われているそうですよ。

こちらは奉安殿という、正門の近くにある建物で、第二次世界大戦中まで全国の学校に下付された教育勅語や皇室の写真などを納めていた場所だったそうです。
戦後、撤去されることが多かった中、生物学の教員がGHQに交渉して、遺伝の研究のためのショウジョウバエの飼育室として使う許可を得たため破壊を免れたという逸話が残っているそうです。
ショウジョウバエの遺伝の研究、理科の授業を思い出しますね。

正門を入ってすぐ右手にある守衛室です、
本館に似た造り方で、本館同様、国の重要文化財です。
もちろん今も現役の守衛室で、守衛さんがいらっしゃいますので、こちらは外観のみの見学です。
明治時代の建物が大切に使われ、今も現役で活躍していることに感動を覚えました。
施設も充実してそうだし、こんな大学で学べたら楽しいだろうなぁ。
まだ予定ですが、来年春の一般公開日も決まっているみたいですので参考に記しておきます。
令和2年4月30日(木)~5月6日(水)の予定だそうです。
来年GWに奈良に行かれる方は寄られてみてはいかがでしょうか。
良かったですよ。
国立大学法人 奈良女子大学(記念館のページ)
住所:奈良市北魚屋東町 TEL:0742-20-3220(総務・企画課)

にほんブログ村
スポンサーサイト