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京都国立博物館 「桃山時代の狩野派」展

 一昨日(5/16)、仕事の帰りに京都国立博物館で開催されている「桃山時代の狩野派-永徳の後継者たち-」展('15.4.7~5.17まで。観覧料1500円)を観てきました。
 今日(5/17)で終了なのに間に合わずの紹介になってしまい、すみません。

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 今回の展覧会は、室町時代の御用絵師・狩野正信を祖とし江戸末期まで続いた絵師集団・狩野派について紹介した展覧会です。、
 狩野派の代表的な絵師の狩野永徳は、織田信長や豊臣秀吉に重用されていましたが急逝してしまいます。
 時は折りしも戦国時代。
 狩野派は生き残るために、豊臣家・徳川家・朝廷それぞれに絵師を配置します。

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 永徳以降の狩野派の画家といえば、探幽・山楽・山雪ぐらいしか思い付きませんが、今回の展覧会ではそれほど名前は知られていませんが、狩野派を支えてきた画家や工房の絵が展示されています。

 金地を基本とした豪華な屏風や襖絵が多く、知らない画家の絵でも良いのがたくさんあるなぁと思って見ていたのですが、最後の部屋にあった探幽の「松に孔雀図壁貼付・襖」を見て、ハンマーで撃たれたように思いました。
 狩野探幽は他の絵師とはレベルが違うのです。
 でも、よくよく考えたら、探幽や山楽など個人の名前で出せる絵が描ける人は良いですが、その他の画家はいくら実力があっても「狩野派」に依頼があった作品に個性をそれほど出してよいわけがなく、どうしても枠の中にはまった絵になるだろうなと思いました。 
 狩野派という「工房」のデメリットの部分でしょうね。

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 「洛中洛外図」など細かい描きこみの風俗画が多数展示されていました。
 これは「工房」のメリットでしょうね。 
 こんな細かい描きこみを一人で描いていたら果てしなくて嫌になりそうですもの(笑)。

 絵がいっぱいの図録は2500円です。
 絵は多いですが解説が少なかったので今回はパス。

 永徳以降の狩野派の作品を一望できる面白い企画ではありました。
 でも、観覧料が1500円と高いのに、今回は目録も用意されてませんでした。
 次回からは目録は是非用意していただきたいと思います。

 常設でも狩野派の作品が展示されていましたし、曾我蕭白のミニ企画展示が観られたのが良かったです。

京都国立博物館
 住所:京都市東山区茶屋町527 TEL:075-525-2473(テレホンサービス)
 開館時間:9時半~18時(金曜は20時まで。入館は各30分前まで) 休館日:月曜(月曜が休日の場合は、翌火曜日休館)
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