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和歌山 高野山開創1200年④大門・霊宝館・奥之院('15.4.18)

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 壇上伽藍を出た後、バスで大門(だいもん)まで行きました

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 大門は高野山の総門で、結界のシンボルだそうです。
 開創当時は現在地より少し下がったところに鳥居があり、それを総門にしていたのですが、山火事や落雷で焼失し、江戸時代に現在の地に再建されました。
 弘法大師御入定1150年記念の折、大規模な解体修理が行われて昭和61年に竣工されたのが現在の大門です。

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 金剛力士像は、江戸時代の仏師・康意(写真右)と法橋運長(写真左)によるものだそうです。
 2体とも迫力のある仁王さまです

 海抜約1000Mの高い場所にあり、山々が重なって見え、清冽な気を感じる場所でしたが、車の往来が少し多いのが興醒めですかね(苦笑)。

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 次は霊宝館に行きました(拝観料600円)。
 こちらでは大法会限定特別公開(2015.4.2~5.21まで)として、高野山三大秘宝の国宝「諸尊仏龕(しょそんぶつがん)」、国宝「聾瞽指帰(ろうこしいき)」、三鈷の松の時にお話した重文「飛行三鈷杵(ひぎょうさんこしょう)」が展示されています。

 「諸尊仏龕」は、白檀の一材を三分にして蝶番で折り返しできるようにしてあります。
 小さいものですが、開くと中にびっしりと如来さまや菩薩さまなどが彫られています
 如来さまのお口には朱塗りが残っていました
 弘法大師が唐から自ら持って帰ったものだとされ国宝です。

 「聾瞽指帰」は弘法大師空海の自筆で、こちらも国宝です。
 全体的にしっかりした字なのですが、力強い字や端整な字など結構いろいろ字体の変化等がありますね

 「飛行三鈷杵」は一つ欠けてる部分があります。
 松に引っかかった時に欠けたのか、はたまた唐から高野山の地に到着するまでに何かに当たったのか?
 重文です。
 
 また、高野山開創1200年記念展として「高野山の御神宝」展('15.3.21~7.5まで)も同時開催されていました

 それから運慶作の八大童子像や快慶作の四天王立像、孔雀明王像など展覧会で人気の仏像がズラリと勢揃いで観れます
 八大童子や孔雀明王像は、以前あべのハルカス美術館で開催されていた「高野山の名宝」展の記事にも書いていますので、よかったら参考になさってくださいね(そのときの記事はこちら

 孔雀明王さま、今回は少し高いところにいらっしゃったのですが、なんか視線が左の方を見られているように見えました。
 その視線の先にはお不動さまがいらっしゃいます。
 何かお不動さまに合図をおくっていらっしゃるのでしょうか(笑)。
 八大童子さまは相変わらず活き活きされています

 「弘法大師・丹生高野両明神像(重文)」の丹生明神さま、美しい~
 
 私は今回初めてお名前を知ったのですが、岩田正巳という画家さんの「高野草創図」も爽やかできれいな日本画でした
 
 こちらの霊宝館、ちょっとした美術館・博物館並みの充実度で見応えがあります
 ご機嫌な気分になりました
 それに私はいただかなかったのですが、ここでも御朱印がいただけます。
 単なる宝物館ではなく、大切な仏さまをお祀りしている神聖な場所ということなのでしょうね。

 霊宝館、良かったです
 とくに高野山の三大秘宝、八大童子像、孔雀明王像、不動明王像、四天王像の全てが一挙に見れる大法会の期間は絶対オススメです!
 京都あたりだったら特別料金を取ってるだろうという内容なのに600円とはさすが高野山ですね
 高野山に行かれる方は お見逃しなく
 
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 最後にご紹介するのは高野山奥之院です。
 本来なら一の橋から約2kmの道を歩くべきところなのですが、その頃にはもう夕方にさしかかっていたので帰りのことも考えて(日が暮れてからお墓や供養塔でいっぱいの参道を歩くのはちょっとコワイ)、バスでショートカットコースの方に行きました。

 有名な武将の供養塔も多い一方、現代のお墓も建てられており、過去と現在が交差する地ではあると思うのですが、朽ちて荒れているものも少なくなく、諸行無常や奥の細道の序文の言葉が心の中を駆け抜けました。

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 納経所で御朱印をいただきます。

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 なんて書いていただいたのかお聞きしたところ「弘法大師」とおっしゃいました。
 達筆すぎて読めません(笑)。

 少し行くと御廟橋があり、そこから先は聖地で写真撮影も禁止されているので写真はありません。
 先に進むと弘法大師御廟があります。
 少し大きめの白い石が敷いてあり、なんか肌が粟立つような感覚がありました。
 弘法大師は即身成仏され、今でもこのお堂の中に肉体をもちながらいらっしゃるという入定信仰があります。
 形あるものが月日により移り変わっていく様を参道で見た後に、1000年以上変わらずお大師さんがいらっしゃるという場所でパワーを感じないわけがないですよね。

 この後、燈籠堂にもお参りして奥之院を出ました。

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 帰り道には、燈篭に灯りが点りはじめてました。
 
 これにて高野山日帰り旅行の記事は終了です。
 高野山開創1200年法会で人も車も多く町は賑わっていました。
 美味しそうなお店などもありましたので、いろいろ楽しめると思います。
 高野山、オススメですよ

総本山金剛峯寺
 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132 TEL:0736-56-2011(代表)
 奥之院燈籠堂拝観時間:1200年法会期間8時~18時、通常6時~17時半(受付時間8時半~17時半)
 高野山開創1200年法会:2015.4.2~5.21まで

高野山霊宝館
 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山306 TEL:0736-56-2029(代表)
 拝観時間:8時半~17時半(5月~10月)、8時半~17時(11月~4月)、8時半~20時(1200年法会期間) 受付は各閉館時間30分前 休館日:年末年始 
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主に関西で開催されている展覧会を観に行っています。
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