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京都国立近代美術館 「うるしの近代」展

 奈良国立博物館と同じ日に、京都国立近代美術館にも行ってきました。
 こちらで開催されているのは「うるしの近代 京都、「工芸」前夜から」展('14.7.19~8.24まで。観覧料900円)です。

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 きれいに塗られた漆の上に蒔絵や螺鈿細工、うっとりするほど美しい~
 そのような工芸品の数々が300点近く展示された展覧会です。

 本来なら実用品であるはずなのですが、飾って楽しむような芸術性の高い作品が揃っていました。
 とくに明治以降の近代の作品は、欧米に日本の工芸品の素晴らしさを見せつけ輸出する意図もあったのか、装飾性の高い製品が多く作られたみたいです。
 帝室技芸員であった川之辺一朝や白山松哉の作品は、あれだけたくさんの展示品の中でもやっぱり目を引いていました

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 画家である浅井忠や神坂雪佳が図案を描いた作品も多数ありました。
 デザインは神坂雪佳の方が私は好みです

 神坂雪佳図案・木村秀雄・河村蜻山作の「桐残月硯箱」なんて、もう感動物でした
 硯箱自体はやや欠けた月の形で、内側は漆塗りに蒔絵。
 蒔絵は筆にまで施され、セットされた筆も絵の一部になっていました。
 そして陶器で作られた梟が一羽。
 硯箱の中にしみじみとした秋の夜が感じられました。
 行かれる方は必ずチェックしてくださいね
 
 今回の展覧会は、単に漆芸品を紹介するというだけでなく、昔から朝廷・貴族・大名・寺院・神社・茶人・華人等の数々の要望に応えて作られてきた「京漆器」を紹介するという目的もあったようです。

 美濃屋や象彦等の漆器が展示されていましたが、お椀であっても細工がすごすぎてもったいなくて使えない!、と庶民の私なんぞは思いました(笑)。

 きれいでした~
 キャプションが少なく、ひたすら目で見て楽しむ展覧会でした。
 
 図録は3000円と高い!
 図録にも説明文はほとんどなく、カタログのようです。
 合作の作品は、誰がどの部分を担当したかの表記もなかったように思います。
 写真が多く、全作品が載っていると思われるので高くなるのはわからなくもないのですが、知識として得るものが少ないと購入したいという気が起こりません。
 図録に関しては、普段より高い割には手を抜いているという印象があったので今回はパスです
 
 展覧会自体は展示数も多く、目の保養になりました
 工芸品がお好きな方には必見の展覧会ですよ。

 常設展では、涼しそうな日本画が展示されており、ご機嫌な気分になりました

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 1階ロビーにも展示がありました。

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 なんとなく涼しそうですね。

京都国立近代美術館
 住所:京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL:075-761-4111
 開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)休館日:月曜(月曜日が休日にあたる場合は、翌日が休館)、年末・年始、展示替え期間
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Author:Ms.れでぃ
主に関西で開催されている展覧会を観に行っています。
ゆるゆる感想を書いていきたいと思います。
ローカルネタになりますが、訪問していただけるとうれしいです。

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