兵庫県立美術館 「夢見るフランス絵画」展

先日の神戸展覧会巡りの折に一緒に訪れた兵庫県立美術館の「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリまで」展('14.4.12~6.1まで。観覧料1300円)、6/1までなので書き忘れないうちに先に紹介させていただきますね

この展覧会、楽しかった~!
ご機嫌な気分で観れました


展覧会は3章で構成されており、第1章は印象派の作品から始まっています。
いきなりセザンヌ、モネ、ルノワールの作品が並びます。

とくにルノワールの作品は、7枚も展示されていて、夢見心地でした。
看板になっている「ド・ガレア夫人の肖像」も良かったのですが、私は「アンリ・ベルンシュタインの肖像」が好きです

絵の前に立つと、「やぁ!」と話しかけられているような感じがするのですよ。
温かい雰囲気のある作品でした

第2章はルオーやヴラマンクの作品が中心です。
ヴラマンクだけの部屋があったのですが、今回の展覧会ではヴラマンクがすごく良かったです

黒に近いような深く重い色がメインなのですが、白が入ることでパッと画面に光が差します。
佐伯祐三の作品にはヴラマンクの影響があるというのは有名な話ですが、今回のヴラマンクの作品を観て、佐伯は白の効果的な使い方をヴラマンクから吸収したのだろうなと思いました。
第3章はエコール・ド・パリの作品です。
ユトリロの作品が10枚以上展示されています。
定規で線をひいたような白の時代の作品から、明るい色があふれる色彩の時代の作品まで揃っていました。
建物の線はきついですが、人物もだんだんと大きくなって、観ているこちらの気分も明るくなります。
エコール・ド・パリといえば、藤田嗣治やマリー・ローランサン、モリディアーニ。
どれもステキ

藤田の「人魚」はちょっとこわかったですが(笑)、少女の絵はかわいかったです


モディリアーニの「バラをつけた若い婦人」は、バラに気付かないほどしっかり描かれた瞳に釘付けです。
でも、この章で最も良かったのがキスリングです。
私はもともとキスリングは好きなのですが、今回の展覧会を観て「キスリング好き~!」と心の中で絶叫してしまいました(笑)。
百合やミモザの花の絵、憂いのある少女の絵など魚の絵以外はどれも良かったのですが、私が最も気に入ったのは「裸婦」です。
明るく健康的な薔薇色の肌に、少し物思いにふけるような眼差し。
美しすぎます!
この絵から受けた幸福感は、とうてい言葉にはできません


是非、展覧会場で観てくださいね。
この展覧会は、ある収集家による個人コレクションだそうです。
有名画家の作品ならどれでも良いというのではなく、本当に気に入った作品だけを蒐集されているのだなということが伝わっててくるような素晴らしいコレクションでした

あぁ、全部観たい!!
図録は2200円でした。
この展覧会、本当に良かったです

良い展覧会は、疲れを吹っ飛ばすパワーがあるのだなと改めて実感しました。
オススメですよ



美術館に行く道に新たなオブジェができてました。
何の形をしているのかよくわからなかったのですが、下の方は座れるような形だったので椅子好きの私としてはちょっと座ってみたくなりました。
これは「PEASE CRACKER」というサヤエンドウのオブジェだそうで、下は豆の形をしたベンチで座ってもよいそうですよ

兵庫県立美術館
住所:神戸市中央区脇坂海岸通1-1-1 TEL:078-262-0901
開館時間:10時~18時(特別展会期中の金曜、土曜は10時~20時まで。入場は閉館の各30分前まで)
休館日:月曜(月曜が祝日の場合は翌日の火曜)、年末年始(12/31~1/11)、メンテナンス休館
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