京都市美術館&京都文化博物館
とうとう12月になってしまいました。
今年も残り1ヶ月。
早いですねぇ。
今回は3つの展覧会を紹介します。
どちらも今日(12/1)終了ですが良かったですよ。

まず最初は、京都市美術館で開催されている「竹内栖鳳展-近代日本画の巨人」展('13.10.22~12.1まで。観覧料1300円)です。
この展覧会は、もう観に行かれた方も多いと思います。
良かったですよね~!
京都では栖鳳の展覧会は比較的多く開催されているのですが、今回は過去最大規模の展覧会で、前期・後期に分かれての展示になっていました。
前期のメインは獅子のシリーズで(左チラシの下)、後期のメインは有名な猫の絵「班猫(本当は「斑猫」の方が正解なんでしょうが、栖鳳は「班猫」と記していますので、「班猫」にしています)」です。
今回の展覧会で良かったのは展示の仕方です。
同じモチーフで描かれた絵が並べて展示されていたので、比較できて面白かったのです。
栖鳳は獅子をモチーフにした絵を数枚描いているのですが、今回はその中から4作品が並んでいたのは圧巻でした(前期展示)。
単品で観ていると感じなかったのですが、並べられているのを観ると、獅子にも貫禄がでてきますし、栖鳳の描き方がこなれていくのが見てとれました。
「蹴合」も2枚展示されており(前期展示)、1枚は荒々しい戦闘感がでているのですが、もう1枚はひらひらと花びらが舞い落ちており、鶏の表情も幾分穏やかでまるで舞っているような印象です。
これらは並べて観るからこその面白さだと思います。
後期も下絵と本画の横並びの展示がありますし、なんといっても「班猫」(左チラシ上)が良いですよね。
あの猫の表情、毛並みの質感、触ってみたいけれど近付くと一瞬で逃げていくのがわかる、そういった存在に対する空気感まで伝わるような表現がすごいと思います。
今回の展覧会でもう一つ思ったのは、栖鳳って色彩を駆使した作品が意外に少ないのだなということです。
イメージ的にはもっと色を使っているように思えたのですけどね。
そういったイメージを持っていたというのは、栖鳳は表現力で色をも感じさせていたということなのでしょう。
図録は2300円です。
いや~、楽しい展覧でした。

同じく京都市美術館では「下絵を読み解く-竹内栖鳳の下絵と素描」展('13.10.9~12.1まで。入場料500円。栖鳳展の半券で200円に割引)が同時開催されています。
栖鳳の絵は、精緻な描写がされている絵もありますが、大胆に形を描いた絵もあります。
こんな大胆な黒い線がカラスに見えるなんて・・・と思うような作品も。
栖鳳は素描などを繰り返し繰り返し描いていたからこそものの形の本質が見えて、最小限の線でもどこを描いたらこのように見えるというのが掴めたのではないかと思います。
また構図を決めるため、下絵もしっかり描いていました。
栖鳳って上手い絵を描く人だなと思っていましたが、上手くなるためにものすごく努力をした優等生タイプの画家だったのだなとこの展覧会を観て思いました。
栖鳳だけでなく、京都画壇の画家の下絵や本画もあり、この展覧会も見応えありましたよ。
是非こちらの展覧会もお見逃しなく。

最後に紹介するのは、京都文化博物館で開催されている「京都文化博物館開館25周年記念・京都府立総合資料館開館50周年記念 京都・美のタイムカプセル」展('13.9.12~12.1まで。入場料500円)です。
この展覧会は、京都府が所蔵している100年後に遺したいアートコレクションを3期に分けて展示しています。
そのコレクションは絵画だけでなく工芸品も含まれており見応えがありました。
近代日本画から現代の作品まで揃っており、まさに美のタイムカプセル。
目の保養になり楽しいです。
私は工芸品で美しいものを見つけ、目が輝きました。
この内容で観覧料は500円は本当にお得です。
薄い冊子のような図録は700円だった思います。
私は1期・2期と観に行き、3期はまだ観ていないのですが、もし行けたら今日3期も観に行こうかなと思っています。
絵画好きの人だけでなく、いろんな人が楽しめる展覧会でした。
今回紹介した展覧会は、いずれも今日(12/1)までです。
どれも楽しかったので、お見逃しなく。
京都市美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内) TEL:075-771-4107
開館時間:9時~17時(入館は16時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合は開館)、年末年始(12月28日〜1月2日)
京都文化博物館
住所:京都市中京区三条高倉 TEL:075-222-0888
開館時間:10時~18時(金曜19時半まで。入場は各30分前まで) 休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)
今年も残り1ヶ月。
早いですねぇ。
今回は3つの展覧会を紹介します。
どちらも今日(12/1)終了ですが良かったですよ。


まず最初は、京都市美術館で開催されている「竹内栖鳳展-近代日本画の巨人」展('13.10.22~12.1まで。観覧料1300円)です。
この展覧会は、もう観に行かれた方も多いと思います。
良かったですよね~!
京都では栖鳳の展覧会は比較的多く開催されているのですが、今回は過去最大規模の展覧会で、前期・後期に分かれての展示になっていました。
前期のメインは獅子のシリーズで(左チラシの下)、後期のメインは有名な猫の絵「班猫(本当は「斑猫」の方が正解なんでしょうが、栖鳳は「班猫」と記していますので、「班猫」にしています)」です。
今回の展覧会で良かったのは展示の仕方です。
同じモチーフで描かれた絵が並べて展示されていたので、比較できて面白かったのです。
栖鳳は獅子をモチーフにした絵を数枚描いているのですが、今回はその中から4作品が並んでいたのは圧巻でした(前期展示)。
単品で観ていると感じなかったのですが、並べられているのを観ると、獅子にも貫禄がでてきますし、栖鳳の描き方がこなれていくのが見てとれました。
「蹴合」も2枚展示されており(前期展示)、1枚は荒々しい戦闘感がでているのですが、もう1枚はひらひらと花びらが舞い落ちており、鶏の表情も幾分穏やかでまるで舞っているような印象です。
これらは並べて観るからこその面白さだと思います。
後期も下絵と本画の横並びの展示がありますし、なんといっても「班猫」(左チラシ上)が良いですよね。
あの猫の表情、毛並みの質感、触ってみたいけれど近付くと一瞬で逃げていくのがわかる、そういった存在に対する空気感まで伝わるような表現がすごいと思います。
今回の展覧会でもう一つ思ったのは、栖鳳って色彩を駆使した作品が意外に少ないのだなということです。
イメージ的にはもっと色を使っているように思えたのですけどね。
そういったイメージを持っていたというのは、栖鳳は表現力で色をも感じさせていたということなのでしょう。
図録は2300円です。
いや~、楽しい展覧でした。


同じく京都市美術館では「下絵を読み解く-竹内栖鳳の下絵と素描」展('13.10.9~12.1まで。入場料500円。栖鳳展の半券で200円に割引)が同時開催されています。
栖鳳の絵は、精緻な描写がされている絵もありますが、大胆に形を描いた絵もあります。
こんな大胆な黒い線がカラスに見えるなんて・・・と思うような作品も。
栖鳳は素描などを繰り返し繰り返し描いていたからこそものの形の本質が見えて、最小限の線でもどこを描いたらこのように見えるというのが掴めたのではないかと思います。
また構図を決めるため、下絵もしっかり描いていました。
栖鳳って上手い絵を描く人だなと思っていましたが、上手くなるためにものすごく努力をした優等生タイプの画家だったのだなとこの展覧会を観て思いました。
栖鳳だけでなく、京都画壇の画家の下絵や本画もあり、この展覧会も見応えありましたよ。
是非こちらの展覧会もお見逃しなく。


最後に紹介するのは、京都文化博物館で開催されている「京都文化博物館開館25周年記念・京都府立総合資料館開館50周年記念 京都・美のタイムカプセル」展('13.9.12~12.1まで。入場料500円)です。
この展覧会は、京都府が所蔵している100年後に遺したいアートコレクションを3期に分けて展示しています。
そのコレクションは絵画だけでなく工芸品も含まれており見応えがありました。
近代日本画から現代の作品まで揃っており、まさに美のタイムカプセル。
目の保養になり楽しいです。
私は工芸品で美しいものを見つけ、目が輝きました。
この内容で観覧料は500円は本当にお得です。
薄い冊子のような図録は700円だった思います。
私は1期・2期と観に行き、3期はまだ観ていないのですが、もし行けたら今日3期も観に行こうかなと思っています。
絵画好きの人だけでなく、いろんな人が楽しめる展覧会でした。
今回紹介した展覧会は、いずれも今日(12/1)までです。
どれも楽しかったので、お見逃しなく。
京都市美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内) TEL:075-771-4107
開館時間:9時~17時(入館は16時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合は開館)、年末年始(12月28日〜1月2日)
京都文化博物館
住所:京都市中京区三条高倉 TEL:075-222-0888
開館時間:10時~18時(金曜19時半まで。入場は各30分前まで) 休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)
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