京都 法住寺
今年も残りわずかとなりましたね。
今年は、国内ばかりでしたが金沢、島根、日帰り東京美術館めぐりを2回と旅行にもよく行きました。
お寺にも行きましたし、食べ物ネタもたくさん溜まっています。
展覧会もいつもながらたくさん行ったのですが、ブログの更新は滞って、旅行記はおろか、展覧会の情報ですら半分も紹介できませんでした。
もうとっくに終わっているのですが、今でも書いておきたい展覧会もたくさんあります。
もう今年は無理なのですが、来年書こうかまだ思案中です

そんな中、行ったのは春だったのですが、今年中に紹介しておかないとと思ったのが、京都の三十三間堂の近くにある法住寺(ほうじゅうじ)さんです。
このお寺は、今年のNHK大河ドラマ「平清盛」のもう一人の主役である後白河法皇に縁の深い天台宗のお寺です。
平安中期に藤原為光により創建されたのですが、1032年に九条邸から燃え広がった火災によって焼失。
その後、この法住寺を含む形で後白河上皇が法住寺殿という御所を営まれました。
平家を後ろ盾に、その敷地には南殿、西殿、北殿の三御所が造られるというような広大な御所だったそうです
1163年には、蓮華王院(三十三間堂)が平清盛の寄進で南殿の北側に造立され、新日吉神社、新熊野本宮も法住寺殿内に勧請されたということですから、今の京都国立博物館辺りも法住寺殿に含まれていたのでしょうね。
それが1183年、木曽義仲によって後白河法皇(1169年に出家)の住まいであった南殿に火がかけられ、法皇は逃亡されましたが捕えられ幽閉。
以後法皇は六条西洞院の長講堂に移りそこで生涯を終えられています。
この長講堂は現在非公開のお寺ですが、以前、特別拝観に行ったことがあります(その時の記事はこちら)。
1192年、後白河法皇が亡くなられてから法住寺殿に新たな法華堂が造られ、法皇の御陵として定められ、法住寺は御陵を守るお寺として長く存続したそうです。
明治に入り所轄が宮内庁に移ったため、後白河天皇陵を守るという役割は形式上は終わり、お寺の名前も変わりましたが、「法住寺」という名前を伝えるため昭和30年に復称されています。

こちらが旧御陵正門です。
こちらの御本尊は慈覚大師が造立したといわれる不動明王像で、木曽義仲の焼き討ちの際に、矢が天台座主に当り、身代わりになってくださったということで身代わり不動尊として信仰を集めていらっしゃるようです。
普段は格子越しの拝観ですが、毎月28日だけは直に拝むことができるみたいです。

お庭には、ちょっと新しいですが「法住寺法華堂陵前」と彫られた燈篭と石碑があります。

その石碑には「あそびをせんとやうまれけん」(遊びをせんとや生まれけん)と彫られています。
大河ドラマの「平清盛」を見てらした方にはおなじみの、オープニングの曲にもドラマの中でも再三でてきているあのフレーズです。
後白河法皇が愛してやまなかった今様で、法皇が編者となって作った「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」の有名な歌です。
フルでは「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶこどもの声聞けば我が身さえこそ動かるれ」です。
ドラマの中でも時々フルで歌ってられましたね。
この今様、曲の部分は口伝のためあまり伝わっておらず、ドラマの中のあの節回しは今回のドラマのために新たに作られたそうです。
法住寺さんの先代のご住職さんが今様をよく歌われていたそうで、今のご住職さんはそれを聞いて覚えたと言って歌ってくださった今様は、朗々としていて、聞いているこちらの心の中が晴れ渡るような気がしました
拝観料を払うと寺内を案内してくださるのですが、その時案内してくださる方がご住職さんならお願いすると今様を歌ってくださいますよ。
とっても素敵ですので、聞いてみたい方はお願いされてはいかがでしょう。
ドラマの「平清盛」の平均視聴率は歴代でワーストだったみたいですが、私は説得力のあるストーリーで面白かったと思います。
ただ、初めがゴチャゴチャしてわかりにくかったのと、誰かに指摘されたように、登場人物が小汚い(ある意味リアルすぎ)で、途中で見るのを止めた人が多かったのが敗因かと思います。
ずっと見ていくと、なるほどと思うしっかりしたストーリーで、良いドラマだったのですけどね。
ドラマを見てこのお寺に行くと、より歴史が色鮮やかに想起されました
こちらには赤穂浪士の大石内蔵助が討ち入りの成功を祈願しに来られたとかで、四十七士の小木像もありますし、面白い逸話のある「親鸞のそば食い木像」、長谷川町子さん直筆のサザエさんイラストも展示されています。
お寺自体はさほど大きくはありませんし、最近改修されたのか比較的新しく感じられるお寺ですが、楽しかったです。
東山七条散策の折に寄られてはいかがでしょうか
法住寺
住所:京都市東山区三十三間堂廻り町655 TEL:075-561-4137
拝観時間 6:00〜17:00 拝観料500円
今年は、国内ばかりでしたが金沢、島根、日帰り東京美術館めぐりを2回と旅行にもよく行きました。
お寺にも行きましたし、食べ物ネタもたくさん溜まっています。
展覧会もいつもながらたくさん行ったのですが、ブログの更新は滞って、旅行記はおろか、展覧会の情報ですら半分も紹介できませんでした。
もうとっくに終わっているのですが、今でも書いておきたい展覧会もたくさんあります。
もう今年は無理なのですが、来年書こうかまだ思案中です


そんな中、行ったのは春だったのですが、今年中に紹介しておかないとと思ったのが、京都の三十三間堂の近くにある法住寺(ほうじゅうじ)さんです。
このお寺は、今年のNHK大河ドラマ「平清盛」のもう一人の主役である後白河法皇に縁の深い天台宗のお寺です。
平安中期に藤原為光により創建されたのですが、1032年に九条邸から燃え広がった火災によって焼失。
その後、この法住寺を含む形で後白河上皇が法住寺殿という御所を営まれました。
平家を後ろ盾に、その敷地には南殿、西殿、北殿の三御所が造られるというような広大な御所だったそうです

1163年には、蓮華王院(三十三間堂)が平清盛の寄進で南殿の北側に造立され、新日吉神社、新熊野本宮も法住寺殿内に勧請されたということですから、今の京都国立博物館辺りも法住寺殿に含まれていたのでしょうね。
それが1183年、木曽義仲によって後白河法皇(1169年に出家)の住まいであった南殿に火がかけられ、法皇は逃亡されましたが捕えられ幽閉。
以後法皇は六条西洞院の長講堂に移りそこで生涯を終えられています。
この長講堂は現在非公開のお寺ですが、以前、特別拝観に行ったことがあります(その時の記事はこちら)。
1192年、後白河法皇が亡くなられてから法住寺殿に新たな法華堂が造られ、法皇の御陵として定められ、法住寺は御陵を守るお寺として長く存続したそうです。
明治に入り所轄が宮内庁に移ったため、後白河天皇陵を守るという役割は形式上は終わり、お寺の名前も変わりましたが、「法住寺」という名前を伝えるため昭和30年に復称されています。

こちらが旧御陵正門です。
こちらの御本尊は慈覚大師が造立したといわれる不動明王像で、木曽義仲の焼き討ちの際に、矢が天台座主に当り、身代わりになってくださったということで身代わり不動尊として信仰を集めていらっしゃるようです。
普段は格子越しの拝観ですが、毎月28日だけは直に拝むことができるみたいです。

お庭には、ちょっと新しいですが「法住寺法華堂陵前」と彫られた燈篭と石碑があります。

その石碑には「あそびをせんとやうまれけん」(遊びをせんとや生まれけん)と彫られています。
大河ドラマの「平清盛」を見てらした方にはおなじみの、オープニングの曲にもドラマの中でも再三でてきているあのフレーズです。
後白河法皇が愛してやまなかった今様で、法皇が編者となって作った「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」の有名な歌です。
フルでは「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶこどもの声聞けば我が身さえこそ動かるれ」です。
ドラマの中でも時々フルで歌ってられましたね。
この今様、曲の部分は口伝のためあまり伝わっておらず、ドラマの中のあの節回しは今回のドラマのために新たに作られたそうです。
法住寺さんの先代のご住職さんが今様をよく歌われていたそうで、今のご住職さんはそれを聞いて覚えたと言って歌ってくださった今様は、朗々としていて、聞いているこちらの心の中が晴れ渡るような気がしました

拝観料を払うと寺内を案内してくださるのですが、その時案内してくださる方がご住職さんならお願いすると今様を歌ってくださいますよ。
とっても素敵ですので、聞いてみたい方はお願いされてはいかがでしょう。
ドラマの「平清盛」の平均視聴率は歴代でワーストだったみたいですが、私は説得力のあるストーリーで面白かったと思います。
ただ、初めがゴチャゴチャしてわかりにくかったのと、誰かに指摘されたように、登場人物が小汚い(ある意味リアルすぎ)で、途中で見るのを止めた人が多かったのが敗因かと思います。
ずっと見ていくと、なるほどと思うしっかりしたストーリーで、良いドラマだったのですけどね。
ドラマを見てこのお寺に行くと、より歴史が色鮮やかに想起されました

こちらには赤穂浪士の大石内蔵助が討ち入りの成功を祈願しに来られたとかで、四十七士の小木像もありますし、面白い逸話のある「親鸞のそば食い木像」、長谷川町子さん直筆のサザエさんイラストも展示されています。
お寺自体はさほど大きくはありませんし、最近改修されたのか比較的新しく感じられるお寺ですが、楽しかったです。
東山七条散策の折に寄られてはいかがでしょうか

法住寺
住所:京都市東山区三十三間堂廻り町655 TEL:075-561-4137
拝観時間 6:00〜17:00 拝観料500円
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