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奈良県立美術館「日本伝統絵画」展

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 今日は奈良県立美術館で開催されている「館蔵品展 日本の伝統絵画-材質、形態、画題」展('12.9.1~10.8まで。観覧料400円)を紹介させていただきます。

 この展覧会、勉強になりますね~。
 ここの美術館はいつもわかりやすい展示なのですが、今回は更に美術の授業のようで、館蔵品を面白く(興味深く)見せているなぁと思いました。


 詳しい内容は、サブタイトルにもあるように、材質・形態・画題について作品を通して解説しています。
 
 まず材質ですが、絵画が描かれる素地の材料である素底材または支持体は、絹や紙、板、土、石などがあるよという紹介です。
 紙が多いですが、昔の掛軸などは絹も多いですし、板絵や壁画などは板や土が材質になります。
 絹本、紙本、板地の作品が並べて展示されており、見比べられるようになっていました。

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 もう1つの材質は絵具です。
 ここは絵具のそのものの紹介ではなく、墨画、墨と淡彩or濃彩(着色)、金地着色などの彩色作品の展示になっています。
 ここでは、呉春、長沢芦雪、魚屋北渓の作品が展示されてました。
 チラシの「元信印 洛中洛外図帖」(部分)もこのコーナーにあります。

 形態は、掛軸、巻物、襖、屏風、画帳、扇面、団扇などがあるよという内容です。
 鳥文斎栄之の「伏見城落城・関ヶ原合戦絵巻」は、合戦の図でありながらさっぱりとしています。
 伏見城落城なのになんとなく西軍の方が勢いがあるような(笑)。

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 吉村孝敬の「十二ヶ月花鳥図屏風」(は端整で美しかったですね。
 作者不明の同じく「十二ヶ月花鳥図屏風」も色がカントリー調でかわいかったですよ。

 画題のコーナーは、人物画、説話画、山水画、吉祥画、風俗画、美人画、名所風景画など様々な画題がありますよという紹介です。
 ここで日本ではこういう画題が好まれ、望まれたのだなということを見てほしいとの
ことでした。
 私はそんなことお構いなしに、「この絵いいわ~」とか好きなように見てしまいましたけどね(笑)。

 事前予約が必要みたいですが、最終日の10月8日(月・祝)には、伝統の膠(にかわ)絵具で彩色し、絵馬を作る初心者向け体験講座もあるみたいです。

 美しい作品が楽しめて、美術の勉強にもなる一石二鳥の展覧会でした。
 楽しかったですよ。

奈良県立美術館
 住所:奈良市登大路町10-6 TEL:0742-23-3968 
 開館時間:9時~17時(金・土は19時まで。入館は各閉館の30分前まで)
 休館日:月曜(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12/28~1/4)、展示替え期間
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