大阪難波 高島屋 「法隆寺展」('12.4.14 Sat)

今日(4/14)大阪では午前中は雨が降ったのですが、午後から晴れてきましたのでお出掛けしました。
風も結構吹いていたので、せっかくの桜が散り始め、桜吹雪になっていました

上も下も桜色です。

新芽のきれいな緑に、舞い落ちてきた桜の花びらがまるで花のようでした。
頭の中でケツメイシの「さくら」の曲が流れ出します


ピンクの地面にオレンジや白の花が咲いてます。

もう今年の桜の季節が終わりに近いのですね。

さて、訪れたのは難波の高島屋で開催されている「聖徳太子1390年御遠忌記念 法隆寺展」('12.3.29~4.16まで。入場料800円)です。
この展覧会では、奈良・飛鳥時代から現代までの法隆寺の至宝130点余りを一堂に展示されています。
年齢の違った聖徳太子像が絵画・彫刻と各種揃っており、聖徳太子ファンならキャーキャー言ってしまいそうな展覧会になっています(笑)。
太子像がメインになっていますが、仏像や法具、書、絵画、工芸品などが時代も様々に展示されています。
見た感じでは鎌倉時代の作品が多いような印象です。
ですが、奈良・飛鳥時代の幡など、かなり古いものもありました。
その中に赤というか朱色というか、ものすごく色鮮やかな幡がありました

色褪せもせず、美しかったですよ~

平安時代では、十一面観音像が金がすごくよく残ってました。
また、不動明王立像は、両腕、両手、両足に小さなかわいい装飾品がついており、丁寧に造られたことがわかります。
光背は炎の形をしていますが、まだカルラ炎にはなっていませんでした。
カルラ炎がでてくるのは、いつぐらいの時代なんですかね?
このお不動さまは、鎌倉時代の二童子像を両脇に従えてらっしゃったのですが、この二童子が優しげでかわいい!
行かれる方は是非チェックしてみてくださいね

室町時代では、涅槃図がしっかりした色合いではっきりくっきり描かれていましたね。

江戸時代では、円空作の大日如来像がにっこり微笑んで、こちらを見てくださいます。
なんか幸せな気分になります

同じく曽我二直庵の「鷹図」は、端整で美しい絵でした。
近代に入ってからは、平櫛田中彫刻、前田青邨彩色の「聖徳太子摂政像」がすごかったですね

仏像でもそうなんですけど、色鮮やかに彩色した彫像はちょっと渋みが足りないというか、なんか違和感を感じ、あまり良いと思ったことがないのですが、この作品はさすが彫刻と絵画の両巨匠の合作!
聖徳太子の威厳もありながら、色艶やかで美しい。
赤の衣に金で模様が細かく描かれ、その衣装に負けない精気あふれる聖徳太子像でした。
法隆寺の壁画再現に、平山郁夫も前田青邨班に最年少で加わったということで、平山郁夫の散華なども展示されていました。
安田靫彦の「太子孝養図」もかわいかったな

生田花朝の「山背王入滅図」は、聖徳太子の息子である山背王が蘇我入鹿により自害に追い込まれるのですが、その死の直前を描いたものと思われます。
山背王のあきらめや後悔、無念さなど複雑な心情が伝わるような絵でした。
なんか山岸涼子の「日出処の天子」を思い出しました(あのマンガ大好きなんです)。
榊莫山の「西円堂」は、スケッチ風の墨絵ですが、緑色も入り良い感じ。
軽快な字も書かれており素敵な1枚になっているのですが、字が達筆すぎて読みにくかったです。
莫山先生、もう少し読みやすく書いてほしいなぁ(笑)。
図録は2300円でした。
本当に盛り沢山の内容で、大変面白かったです。
4/16までですが、聖徳太子ファンの方は必見ですよ

もうここで巡回終わりみたいですから、お見逃しなく!
そうそう、チラシ持ってなかったように思って、係員に「ください」と言ったら、また「ない」と言われてしまいました

毎回なぜないのかなと思ったら、チラシに入場割引券が付いているからかもと思いつきました。
割引券が付いているのは大変有難いし、これからも続けて欲しいのですが、純粋にチラシも欲しいですので(資料がないとブログが書きにくい

高島屋さん、お願いしますね!
大阪高島屋
住所:大阪市中央区難波5-1-5 TEL:06-6631-1101
開場時間:10時~20時(最終日は17時まで。入場は各閉場の30分前まで)
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