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美術館「えき」KYOTO 「アンリ・ル・シダネル展」

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 京都伊勢丹の美術館「えき」では、「アンリ・ル・シダネル展-薔薇と静寂な風景-」」展('12.3.1~4.1まで。入館料900円)が開催されています。

 アンリ・ル・シダネルって、私は今回初めて知った画家なのですが、モネやピサロ、スーラなどと同時代の人で、印象派、新印象派、象徴主義の影響を受けながら独自の作風を築いたそうです。
 ヨーロッパでは有名らしく、頻回に展覧会が開かれているようですが、日本では初めての回顧展だそうです。
 油彩を中心に、初期から晩年までの約70点の作品が展示されていました。

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 この画家の描く絵は穏やかですね。

 印象派や新印象派に学んだというように、色彩は印象派風で、描き方は点描画に近いです。
 太陽の光も月の光も美しく捉えて表現しています。

 今回の展覧会で私が気に入った作品は、「月下の川沿いの家」と「月明かりのテラス」です。
 昼間の光を描いている作品が多かったのですが、点描画風の描き方では昼の光は少し眩しくて、私は紺に近い青や緑が美しい夜の作品の方が落ち着きました。

 ただ点描画って、像を鮮明に結ぶには少し距離が必要です。
 この画家の作品は、描き方と朦朧とした色の使い方の両方で余計に像が結びつきにくく、近距離で見ると少し目が疲れました。
 もう少し広い展覧会場の方が良かったのではないかと思います。
 と贅沢なことを言いましたが、京都で観れたこと自体を喜ばないといけませんね

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 展覧会の外では、アンリ・ル・シダネルがパリ北方のジェルブロワという中世の面影が残っているのですが荒れていた小さな村に移り住み、村全体を薔薇の村にすることを提案し、村民と一緒にそれを成し遂げたという内容のVTRが流れていました。
 そのおかげで、ジェルブロワはフランスで最も美しい村の1つに選ばれ、村は6月になると薔薇の香りに包まれ、観光客が多く訪れるそうです。
 多分、本当に上の絵のような風景に出会えるのでしょうね
 村の再生を薔薇で行おうという発想がステキですよね。
 この画家は、二次元空間だけでなく三次元空間でも絵を描くことができる人なのだなと思いました。

 それにしても、この村が荒れた原因というのがフランス対イギリスの百年戦争の舞台になったからだそうです。
 15世紀の当時、ジェルブロワはイングランドの領主に支配されていたので、フランス軍によって村は破壊されたのですって。
 その影響が20世紀まで続いていたのに、シダネルのおかげでフランスの中でも最も美しい村の1つと言われるほどまでに再生したのですよ。
 シダネルと薔薇の功績は大きいですよね


 この展覧会は、4/1まで京都で開催されていますが、その後、損保ジャパン東郷青児美術館(4/14~7/1まで)、ひろしま美術館(7/7~9/2まで)に巡回する予定です。

 図録は、ちょっと本物とは受ける印象が違いますが2100円でした。

 明るく穏やかな色彩に落ち着いた構図で、安心して観れます。
 シダネルの人柄がうかがえるような回顧展でした

美術館「えき」KYOTO
 住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹7階隣接 TEL:075-352-1111(大代表)
 開館時間:10時~20時(最終日17時まで。入館各30分前まで)
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