兵庫陶芸美術館 「マイセン磁器の300年」展
だいぶんブログをお休みしてしまいました。
気が付くと、前回の記事から1ヶ月経っています
それまでの間、細々と展覧会は行っていたのですが、それでも忙しくて時間が取れず、観たい展覧会をいくつも流してしまいました。
おかげでストレスがたまる、たまる
観た展覧会の会期はもうほとんど終わっているのですが、このマイセン展はまだ開催中ですのでご紹介しておきますね。
行ってきたのは、JR福知山線「相野」駅からバスで15分ぐらいのところにある兵庫陶芸美術館です
こちらでは「マイセン磁器の300年」展('11.9.10~11.27まで。観覧料1000円)が開催されています。
この展覧会は、以前同じ美術館で開催されていた古伊万里展(その時の記事はこちら)の時から楽しみにしていた展覧会です
マイセンの簡単な歴史は以前別の展覧会の時に書きましたので(その時の記事はこちら)、今回は省かせていただきますが、今回の展覧会は、ベトガーの磁器創成、色を増やしたヘロルト、造形に力を入れたケンドラーといったマイセンの基礎を築いた作品から、市民階級への普及、万国博覧会への出品、アール・ヌーヴォー・アール・デコ、現在のマイセン作品までを通覧できる展覧会となっており、楽しかったです
展示点数も160点となかなかのものです。
元々、なぜヨーロッパにおいて磁器に人気があったかというと、それまでの上流階級の食器は銀食器など金属製のものが用いられていました。
金属食器は長く使うと金属の味がして料理の味を損ねることと、料理の温度を下げてしまう欠点があるのですが、磁器は料理の味を損ねず、かつ保温性にも優れているため、当時の王侯貴族の嗜好品であった、お茶やコーヒー、チョコレート(ココア)といった温かい飲み物を楽しむための器として最適であったからだそうです。
それでマイセンの作品は、セルヴィス(食器セット)が多いのですね。

とはいえ、観賞用の作品も多いです。
チラシの作品は、ケンドラーの「アオサギ」が原型の作品ですが、ケンドラーの彫刻はリアルですが、あまりかわいくない(苦笑)。
この作品も「メナージュリ」といって、宮廷の動物園をイメージして実物大を含むたくさんの動物や鳥を作った作品の一つなので、そこそこ大きさもあり、美しいというよりは動物のこわさの方が際立ち、私はちょっと苦手ですね。

それに比べ、小型彫刻の「フィギュリン」はかわいいですね
マイセン人形として親しまれているようです。
小さく軽快な雰囲気を醸し出しているのであまり内容の方には目が行きませんが、中には結構毒を含んでいる作品もあって面白いです。
当時の世相を反映しているのでしょうね。
その彫刻もアール・ヌーヴォーやアール・デコの時代になると、ぐっとシンプルな造形美になり、洗練された芸術的な表現になっていきます。
そして、現代に入ってくると、軽快さと芸術的な表現力を兼ね備えた作品になり、伝統を受け継ぎながらも現代のエッセンスも取り入れ、やっぱりマイセンはすごいなと感心しました。
ずら~っと観てきて、当たり前かもしれませんが私が欲しいなと思ったのは現代のマイセンですものね(笑)。
えっ、どの作品が欲しくなったかですって?
それは「ファブラ・セルヴィス」です。
どんな作品かは、実際に観に行って見てくださいね
とってもおしゃれでモダンですよ
この展覧会の図録は2000円です。
ちょっと小型版ですが、解説も多く楽しく読めます。
兵庫陶芸美術館の後、大阪の東洋陶磁器美術館('12.4.7~7.22まで)に巡回予定だそうです。
大阪に来るのはちょっと先になりそうなので、待ちきれない方は兵庫陶芸美術館に行ってくださいね。
広々と観ることができると思いますよ。
マイセンの魅力を堪能できる展覧会でした。
良かったです
兵庫陶芸美術館
住所:兵庫県篠山市今田町上立杭4 TEL:079-597-3961
開館時間:4月~10月は10時~19時、11月~3月は10時~18時(7~8月の特別展開催中の金・土、4/29~5/5のGW期間は21時まで開館。いずれも入館は閉館の30分前まで) 休館日:月(月曜日が祝休日の場合は翌平日)、年末年始(12月31日と1月1日)
気が付くと、前回の記事から1ヶ月経っています

それまでの間、細々と展覧会は行っていたのですが、それでも忙しくて時間が取れず、観たい展覧会をいくつも流してしまいました。
おかげでストレスがたまる、たまる


観た展覧会の会期はもうほとんど終わっているのですが、このマイセン展はまだ開催中ですのでご紹介しておきますね。
行ってきたのは、JR福知山線「相野」駅からバスで15分ぐらいのところにある兵庫陶芸美術館です

こちらでは「マイセン磁器の300年」展('11.9.10~11.27まで。観覧料1000円)が開催されています。
この展覧会は、以前同じ美術館で開催されていた古伊万里展(その時の記事はこちら)の時から楽しみにしていた展覧会です

マイセンの簡単な歴史は以前別の展覧会の時に書きましたので(その時の記事はこちら)、今回は省かせていただきますが、今回の展覧会は、ベトガーの磁器創成、色を増やしたヘロルト、造形に力を入れたケンドラーといったマイセンの基礎を築いた作品から、市民階級への普及、万国博覧会への出品、アール・ヌーヴォー・アール・デコ、現在のマイセン作品までを通覧できる展覧会となっており、楽しかったです

展示点数も160点となかなかのものです。
元々、なぜヨーロッパにおいて磁器に人気があったかというと、それまでの上流階級の食器は銀食器など金属製のものが用いられていました。
金属食器は長く使うと金属の味がして料理の味を損ねることと、料理の温度を下げてしまう欠点があるのですが、磁器は料理の味を損ねず、かつ保温性にも優れているため、当時の王侯貴族の嗜好品であった、お茶やコーヒー、チョコレート(ココア)といった温かい飲み物を楽しむための器として最適であったからだそうです。
それでマイセンの作品は、セルヴィス(食器セット)が多いのですね。

とはいえ、観賞用の作品も多いです。
チラシの作品は、ケンドラーの「アオサギ」が原型の作品ですが、ケンドラーの彫刻はリアルですが、あまりかわいくない(苦笑)。
この作品も「メナージュリ」といって、宮廷の動物園をイメージして実物大を含むたくさんの動物や鳥を作った作品の一つなので、そこそこ大きさもあり、美しいというよりは動物のこわさの方が際立ち、私はちょっと苦手ですね。

それに比べ、小型彫刻の「フィギュリン」はかわいいですね

マイセン人形として親しまれているようです。
小さく軽快な雰囲気を醸し出しているのであまり内容の方には目が行きませんが、中には結構毒を含んでいる作品もあって面白いです。
当時の世相を反映しているのでしょうね。
その彫刻もアール・ヌーヴォーやアール・デコの時代になると、ぐっとシンプルな造形美になり、洗練された芸術的な表現になっていきます。
そして、現代に入ってくると、軽快さと芸術的な表現力を兼ね備えた作品になり、伝統を受け継ぎながらも現代のエッセンスも取り入れ、やっぱりマイセンはすごいなと感心しました。
ずら~っと観てきて、当たり前かもしれませんが私が欲しいなと思ったのは現代のマイセンですものね(笑)。
えっ、どの作品が欲しくなったかですって?
それは「ファブラ・セルヴィス」です。
どんな作品かは、実際に観に行って見てくださいね

とってもおしゃれでモダンですよ

この展覧会の図録は2000円です。
ちょっと小型版ですが、解説も多く楽しく読めます。
兵庫陶芸美術館の後、大阪の東洋陶磁器美術館('12.4.7~7.22まで)に巡回予定だそうです。
大阪に来るのはちょっと先になりそうなので、待ちきれない方は兵庫陶芸美術館に行ってくださいね。
広々と観ることができると思いますよ。
マイセンの魅力を堪能できる展覧会でした。
良かったです

兵庫陶芸美術館
住所:兵庫県篠山市今田町上立杭4 TEL:079-597-3961
開館時間:4月~10月は10時~19時、11月~3月は10時~18時(7~8月の特別展開催中の金・土、4/29~5/5のGW期間は21時まで開館。いずれも入館は閉館の30分前まで) 休館日:月(月曜日が祝休日の場合は翌平日)、年末年始(12月31日と1月1日)
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