京都 禅居庵 摩利支尊天('11.3.18 Fri)

この日は、最初に祇園会館で映画を2本観た後、インド料理のランチを食べ、建仁寺の塔頭両足院の特別拝観を見学し、その後に行ったのが同じく建仁寺の塔頭の禅居庵(ぜんきょあん)です。
こちらのお寺は、大鑑清拙正澄(だいかんせいせつしょうちょう)禅師という、中国から来られたお坊さまが開山で、御本尊は聖観音像、摩利支天堂には摩利支尊天像が祀られています。
禅宗寺院では、境内に寺の鎮守のため天部などを祀る寺院があり、こちらがその天部を祀る寺院に当たります。
摩利支天の語源は、サンスクリット語で陽炎を意味し、その元は陽炎をが神格化した古代インドの女神マーリーチで、創造神ブラフマー(梵天)の子と言われているそうです。
陽炎は実体がないので、捕らえられることがない、害されることがないということで、楠木正成や前田利家など武将に信仰されたようです。
こちらの禅居庵は、金沢の宝泉寺、東京の徳大寺と並んで日本三大摩利支天の1つになっています。


摩利支天さまの姿は通常見えないのですが、像として祀られる時は、天女のお姿の時と、三面六臂などの憤怒相で猪車に乗ってられるお姿の2種類あるそうです。
性別も、男性像も造られたようです。
猪を眷属として従えているので、亥年の神さまとしても知られており、境内には狛犬の代わりに狛猪になっていました


結構かわいいです。

手水舎も、猪の口から水が出るのですよ。
それも近付くと勝手に水が出てきます(笑)。

摩利支天堂の正面です。
開運と勝利の神ということで、お参りしている方も多かったです。

摩利支天堂は、1333年小笠原貞宗によって創建されましたが、天文の兵火で焼かれ、1547年織田信長の父である信秀により再建されたものだそうです。
その後も整備や改修工事がされましたが、創建時代の遺構が残されており、中世様式の建造物として京都府の文化財指定を受けているそうです。

おみくじは猪おみくじもあり、このように猪がいっぱい。

猪の勇敢さをもって、暗雲を吹き飛ばしていただきたいですね。
建仁寺塔頭 禅居庵
住所:京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町146 TEL:075-561-5558
参拝時間:8時半~17時半
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