奈良学園前 中野美術館 「近代日本の洋画・日本画」展('11.1.29 Sat)

奈良の学園前に行けば、松柏美術館、中野美術館、大和文華館に行くのがうちのお決まりコースです。
今回行った順番は違うのですが、中野美術館の展覧会が今日(1/30)までですので、先に紹介させていただきますね。

中野美術館では、「近代日本の洋画・日本画」展('10.11.19~'11.1.30まで。入館料600円)が開催されています。
この美術館は、基本、所蔵品展で、1階に日本の近代洋画、地下1階に近代日本画が展示されています。
近代洋画部門は、この時代濃い作品の多い中、壁にかけて毎日見ても見飽きない作品が揃っています。
画家の名前は、熊谷守一、林武、須田国太郎、国吉康雄、小出楢重、青木繁、藤田嗣治など錚々たるメンバーがずらりと並んでいます。
この部屋の作品は、あまり展示替えはされていないように思うのですが、自分の心持が違うと光って見える作品も違うのか、今回は中川一政の「林檎三つ」と椿貞雄の「晴子像」が心に残りました。
中川一政の作品は、花でも濃く大胆な色使いのような印象ですが、この作品は深く暗い沈静という印象の林檎の絵でした。
初期の作品ではないですかね。
代わって、椿貞雄の「晴子像」は、岸田劉生の絵によく似てますが、劉生の麗子より明るくかわいいです。
暗い作品が多い中で、この部屋を灯のように明るく照らしていました

地下の日本画部門は、展示替えがよくされています。
こちらは入江波光と村上華岳の作品をたくさん持ってられるのです。
今回は、富岡鉄斎の書と絵の掛軸、入江波光と村上華岳の水墨画が展示されていました。
私のお目当ては、波光と華岳の作品です。
波光の水墨画は、淡く繊細ですが少しさびしい感じがします。
この人は、色が付いている作品の方が明るく穏やかな印象で良いですね。
華岳の「墨椿」は、黒が際立つはっきりした椿で、余白も多く取り存在感のある椿でした。
華岳も淡い墨色の作品も描いていましたが、波光とは強さが違いました。
華岳の方が強い。
並べてみると、面白かったです。
この階には茶室があり、行く度に床の間に掛けられている絵が違うのですが、今回は小林古径の「富士」でした。
端整な富士山でしたよ。
この展覧会は1/30までです。
次回の展示は3/10からのようですから、しばらくお休みみたいですね。
また、春になったら行きたいと思います

中野美術館
住所:奈良市あやめ池南9-946-2 TEL:0742-48-1167
開館時間:10時~16時 休館日:月曜、年末年始、臨時休館あり
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