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午前10時の映画祭② 「ベン・ハー」

 昨日の夜中(1/4の2時18分から)、何気なくTVのチャンネルをまわしていたら「小さな恋のメロディ」をやっていました。
 懐かしいなと思って見たら、こんな内容だったか!?とびっくりしてしまいました
 まぁ大人のふがいないこと(笑)。
 昔、淀川長治さんがこの映画を「ファンタジー」と解説していたそうですが、ファンタジーを通り越してブラックコメディみたいでした(苦笑)。
 ピュアな子どもの感性をうまく描いていると思いますし、マーク・レスターとトレーシー・ハイドがかわいかったのと音楽が良かったので、BGMのようにさらりと流す分にはいいのかもしれませんけどね

 さて、本題に入りますが、今日紹介させていただくのは「ベン・ハー」('10年25本目)です。
 この映画も昔から何回かTVで見ているのですが、戦車シーンを映画館の大画面で観てみたいと思い、行ってきました。

 昔の作品って、映画が始まる前に映画音楽だけを映像もなしに流していたのですね。
 暗い中で音楽だけがジャンジャカ鳴っていたのが6分も続いたので、知らない間に少し寝てしまってまして、気が付くと映画はもう既に少し進行してました
 でも、大丈夫!なんとなく、話は通じましたので(笑)。

 この映画は、ユダヤ人ベン・ハーの半生をイエス・キリストの思想や生涯を絡ませて描いた作品です。
 もう少し詳しく書きますと、紀元26年頃、ユダヤ人貴族のベン・ハーとおさななじみのローマ人メッサーラが、エルサレムで再会し喜び合うのですが、この地においてはベン・ハーとメッサーラは被支配者側と支配者側に分かれています。
 メッサーラはローマでの地位向上のため、反ローマの人の名前を教えて欲しいとベン・ハーに頼むのですが、ベン・ハーはそれは同胞を売ることになると断ります。
 そのことをきっかけに2人の友情に亀裂が入り、メッサーラによりベン・ハーは無実の罪を着せられ、ベン・ハーは罪人としてガレー船の漕ぎ手に、母と妹は地下牢に閉じ込められてしまいます。
 母と妹の救出と、メッサーラへの復讐心を心の糧に生きていたベン・ハーですが、海戦の折、ローマの司令官を助けた功績で司令官に取り立てられ、当時花形であった戦車競争の御者としての力をつけていき、司令官の養子にまでしてもらいます。
 そんな中、都市対抗の戦車競争にユダヤ代表として出て欲しいと土地の族長から頼まれます。
 ローマ代表は無敵のメッサーラ。
 メッサーラの戦車の車輪の横には巨大な棘が付いており、その車輪を相手の戦車や馬に接触させ敵を次々と倒していきます。
 最後はベン・ハーとメッサーラの一騎打ち!
 私情と国の威信をかけたどちらも負けることの出来ないルールなしのサバイバルゲーム
 勝利はどちらの手に!?
 
 それが有名な戦車シーンです。
 これは大画面で観ると、TVとは比較にならないほどの大迫力です
 まるで自分が戦車に乗っているようなスピード感と臨場感!
 興奮する馬の顔のアップや息遣いが更に迫力を増強させます
 いや~、手に力が入って観てしまいました(笑)。
 約3時間半の映画なんですが、この戦車シーンだけをそのままにして、残りは大胆に削って1時間半ぐらいに再編集したら、もっとスピーディーで面白いエンターテイメント映画になるのではないかと思えるほど戦車シーンは素晴らしかったです。
 でも、監督が作りたかったのはエンターテイメント映画ではなかったでしょうから、長くても仕方ないのでしょうけどね(笑)。

 この映画を見ていると、旧約聖書のダビデの話のようなユダヤ人にとっての一種のヒーロー物語のような印象を受けました。
 もちろん、ベン・ハーは架空の人物なのですが、虐げられたユダヤの人々は神によって守られている、正義は勝つみたいな(笑)。
 ですが、ベン・ハーは人間です。
 業病(伝染病)にかかった母や妹を助けたいが、自分もうつるのではないかと思い、助けに行くことができません。
 そんな時、キリストの処刑の後の慈雨により母も妹も病気が治り、3人は抱き合って再会を喜び合うところで映画は終わります。
 ラストはちょっとご都合主義ですね
 
 映画は、ベン・ハーの心の動きや行動の理由付けを丹念に描いていますが、仏教徒である私には、ちょっと長くてしんどかったです。
 この映画は、やっぱり欧米でウケる映画だと思いました。

ベン・ハー 1959年 アメリカ MGM ウィリアム・ワイラー監督 223分(序曲6分&間奏曲含む)
 つい最近ピラト総督を描いた絵を見たなぁと思った、Ms.れでぃの勝手な映画採点:69点
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